まちの税理士事務所が50人の事務所だったら

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弊事務所は、わたしとパートさんの2人でまちの税理士事務所として活動していますが、まちの税理士事務所が50人の事務所だったら、こんな感じになるというのを考えてみました。

まちの税理士事務所というのはポイントの1つです。

実際は、パートさんを採用することも多いと思いますが、今回は全て正社員ということでお話しします。

パートさん2人で正社員1人とか、そういった感じで見て頂けるといいかと思います。

今回は、人員構成とお金の話をします。

人員構成

所長 1人
副所長 1人
所長秘書 1人
総務・人事・経理 2人
部長 2人
マネージャー 4人
担当者 25人
所内作業者 12人
IT・WEB担当者 2人
計 50人

1つずつ、見ていきます。

所長 1人

所長は1人です。

共同代表ということも考えられますが、今回は1人としました。

副所長 1人

この規模の税理士事務所になると、副所長も1人いるのが普通かと思います。

所長秘書 1人

所長秘書と書きましたが、副所長の秘書も兼任になります。

所長と副所長で1人ずつでもいいのですが、規模的に、秘書は1人でいいかなと思います。

所長や副所長は、色々な仕事がありますので、秘書はいた方がいいでしょう。

総務・人事・経理 2人

総務・人事で1人、経理1人でもいいのですが、総務・人事・経理を2人でやるイメージです。

50人の組織の総務・人事・経理を2人でやるのは大変だと思いますが、やれないことはないでしょう。

部長 2人

今回は、組織を2つに分けて、第1営業部、第2営業部のようなイメージで、それぞれに部長1人としました。

所長、副所長は、事務所の顔としての仕事が多いでしょうから、部長は現場を仕切る感じです。

この規模の組織になると、営業職の人がいることが多いのですが、今回は、部長に営業を兼ねてもらいます。

マネージャー 4人

第1営業部と第2営業部を、さらに2つに分け、それぞれにマネージャーを置きます。

マネージャーは、担当者が上手く仕事をこなせるようにフォローしたり、現場の仕事が上手く回るようにします。

担当者の相談などにも乗りますので、なかなか大変な仕事になります。

担当者 25人

担当者を25人としました。

担当者は、基本的に法人のお客様1件につき1人つきます。

そして、今回は、1人で1,600万円分の担当をしてもらうことを想定しています。

件数ではなく、金額でイメージしました。

人によっては、売上1,000万円の人もいれば、3,000万円という人もいるかもしれません。

そんな中で、1人当たり1,600万円くらいが相当と判断しました。

所内作業者 12人

担当者2人につき、所内作業者を1人としました。

割り切れないので、1人切り捨てて12人としました。

実際は、所内作業者はパートさんを多く採用するのですが、今回は、正社員換算でこの人数になりました。

担当者がどこまでやって、所内作業者がどこまでやるという問題がありますが、その辺の厳密な区分は、ここでは考慮しませんでした。

IT・WEB担当者 2人

こちらも、IT担当者1人、WEB担当者1人でもいいのですが、なかなか専門職の人を上手く採用できるかわからないので、2人で両方やってもらうというイメージです。

別々の方が上手くいくということであれば、別々でもいいでしょう。

売上・経費

次に、売上と経費を見ていきます。

売上       400,000千円
給料       282,000千円
租税公課       500千円
システム利用料   2,000千円
水道光熱費     1,200千円
旅費交通費     4,000千円
通信費       4,000千円
広告宣伝費     2,400千円
保険料       2,000千円
消耗品       3,000千円
福利厚生費     1,000千円
接待交際費     1,000千円
法定福利費     35,000千円
地代家賃      9,600千円
燃料費        600千円
支払手数料     6,000千円
新聞図書費      600千円
減価償却費     2,000千円
中退共掛金     9,000千円
諸会費       1,200千円
雑費        1,200千円
経費合計     368,300千円
差引利益      31,700千円

売上 400,000千円

担当者1人あたりの売上を16,000千円として、25人で400,000千円としました。

担当者1人で30,000千円の人もいるでしょうし、10,000千円に満たない人もいるでしょう。

平均してそのくらいかなというところです。

ちなみに、400,000千円を50人で割ると、8,000千円になります。

ちょっと少ないと思うかもしれませんが、まちの税理士事務所ということを考えると、こんなものではないでしょうか。

給料 282,000千円

給料の内訳は以下の通りです。

所長 1人       30,000千円
副所長 1人      15,000千円
所長秘書 1人      4,000千円
総務・人事・経理 2人  7,000千円
部長 2人       20,000千円
マネージャー 4人   32,000千円
担当者 25人     125,000千円
所内作業者 12人    42,000千円
IT・WEB担当者     7,000千円
給料計        282,000千円

ちょっと低いかなと思う役職の人もいますけども、大体こんなところではないでしょうか。

売上に対する給料の割合は、70.5%になりました。

税理士事務所の主な経費は、当然人件費になるのですが、70%と聞くと驚く人もいるかもしれません。

システム利用料 2,000千円

会計ソフト利用料、申告書ソフト利用料を想定しています。

旅費交通費 4,000千円

主なものは、通勤交通費で、1人5,000円×50人×12カ月=3,000千円。

その他の交通費を1,000千円としました。

通信費 4,000千円

ちょっとよくわからなかったので、適当な数字です。

事務所の電話、インターネット費用、従業員の携帯料金、郵便料金などです。

広告宣伝費 2,400千円

広告宣伝費はピンキリです。

事務所によってかけてるところはかけてるし、かけないところはかなり少ない金額になると思います。

この規模であれば、このくらいの広告費は普通かなと思う金額にしました。

保険料 2,000千円

ある程度の地方都市で、移動手段は車を想定しています。

ですから、保険料の主なものは自動車保険料です。

営業車は、10台程度の想定にしました。

消耗品 3,000千円

消耗品も、このくらいはかかるだろうという金額で、特に根拠はありません。

接待交際費 1,000千円

わたしがあまり交際費を使わないせいか、この規模にしてはかなり少ない金額だと思います。

でも、このくらいで十分ではないでしょうか。

法定福利費 35,000千円

給料に14%をかけて、そこからきりのいい数字にしました。

金額でみると、社会保険料の負担の大きさが分かりますね。

地代家賃 9,600千円

地方都市で、50人が働ける事務所の家賃ということで、このくらいかなと思います。

支払手数料 6,000千円

支払手数料という勘定科目は、色々なものがありますが、最近では、サブスクリプションでのソフトウエアの使用料などはここに含めています。

なんだかんだで、このくらいの金額になるのではないかというところです。

減価償却費 2,000千円

主なものは営業車の減価償却費です。

中退共掛金 9,000千円

中退共掛金としましたが、退職金にかかる費用と思ってください。

1カ月15,000円×50人×12カ月=9,000千円

としました。

諸会費 1,200千円

税理士会費やその他の会費です。

このくらいにはなるかと思います。

差引利益 31,700千円

利益が31,700円になりました。

50人の組織としては、こんなものではないでしょうか。

まとめ

もし、まちの税理士事務所が50人の事務所だったら、人員構成や売上、経費がこうなるのではないかということを考えてみました。

今回、これを考えてみた理由は次回の記事で書くことにします。

売上に対する給料の割合は、約70%。

法定福利費や、退職金費用なども入れた人件費の割合はもっと高くなります。

税理士事務所は、仕入がない分、経費の多くが人件費ということになります。

そして、担当者は自分の担当する売上の35%程度が給料だと言われることがあります。

今回は、400,000千円の売上に対して、給料は125,000千円の想定ですから、約31%となります。

社会保険料や退職金費用などを考慮すると、このくらいにならざるを得ないのかなという感じです。

これが一般的なのではないかと思いますが、わたしが言いたかったことは次の記事で書くのですが、わたしが今ホームページで募集している税理士の場合、この割合をもっと高くしようと考えています。

売上に対して5割以上給料を支払えるようにしたいと考えています。

次回は、このことについて書きます。

今回は、あくまでもまちの税理士事務所を想定しています。

ビッグ4と言われる税理士法人や、相続税や、国際税務に特化しているような税理士事務所は想定していません。

【編集後記】

今日から、オリンピックの競技が始まりました。

こんな感じで始まるオリンピックは、初めて体験します。

このあと、オリンピックがどんな感じで進んでいくのか興味はあります。

選手は悪くないと思うので、選手は応援しようと思います。

アイキャッチ画像は、お客様から頂いたスイカです。今年はまだスイカを食べていなかったので、食べるのが楽しみです。娘も喜ぶと思います。


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ABOUTこの記事をかいた人

1972年生まれ 千葉県生まれ、千葉県育ち。 四街道市在住。 小規模企業の節税に強い、渡邉ともお税理士事務所 代表税理士。 節税をしながら、長期の資産形成をサポート。