人生の3大支出として、家、車、保険があげられることがあります。
その他にも、老後の生活費や教育費なども大きな支出です。
しかし、不動産投資をする場合は、不動産投資が人生最大の支出になることをしっかりと理解しましょう。
不労所得という甘い誘い
アパートを買えば、働かなくても毎月家賃収入が入るというのは、とても魅力的に思えます。
しかし、ただで家賃収入が入るわけではありません。
表面利回りで10%だとして、年間の家賃収入を1,000万円欲しいと思ったら、1億円の物件を購入する必要があります。
これをフルローンで、しかも高い金利となると、利息や諸費用を考慮した実質利回りはあっという間に5%程度まで落ちてしまいます。
表面利回りが8%で、借入金の利率が3%だとすると、諸費用まで考慮した実質利回りは1~2%程度まで落ちてしまうのではないでしょうか。
少しでも空室が発生すれば、マイナスになってしまう可能性もあります。
これでは、手元にお金は残らずに右から左状態になってしまいます。
利息が高いために借入金の元本はなかなか減らずに、物件の時価は購入時よりも下がります。
利回りが悪い物件では、高値で売却ということもできません。
借入金の残高よりも高い価格で売却することは難しいでしょう。
働かずにただでお金が毎月入ってくるというのは、甘い幻想に過ぎません。
お金の感覚を麻痺させない
先ほどの例で言うと、1億円の物件を買うことを想定しています。
人生の3大支出と言われる、家、車、保険でも1億円まではかけないという人が多いでしょう。
そう考えると、1億円のアパート購入は人生最大の買い物と言っても過言ではありません。
その人生最大の買い物を、フルローンで、しかも高金利でとなると、お金の感覚が麻痺しているのではないかと思ってしまいます。
毎月の家賃収入、1億円を貸してくれるという事実などがお金の感覚を麻痺させているのでしょう。
しかし、現実に戻って、厳しめのシミュレーションを行うべきです。
シミュレーションの結果は、目を覚ますには十分なものではないかもしれません。
それでも、お金の感覚を麻痺させて幻想にひたったまま、人生最大の買い物をする訳にはいかないのです。
家は住むために必要なもので、快適な暮らしをしたいと思ったら多少無理をしてもいい家を買うことは納得がいきます。
車は、人によっては生活の足となり、必要なものです。
保険は、人生における万が一のことに備えるための費用です。
人生の3大支出と言われているものに比べると、アパートの購入は、必然の要素は何もありません。
必然ではなく、お金を儲けるための投資です。
投資であるならば、リスクを考慮して慎重に行うべきです。
まとめ
かぼちゃの馬車が話題になっていたので、不動産投資について記事を書いてみました。
不動産投資で成功している人も多くいるので、しっかりと取り組めば、上手くいく人も多いでしょう。
しかし、しっかりと取り組んでいない人が多いのも事実です。
金額によっては、人生最大の買い物になるわけですから、不動産投資を行う際は、お金の感覚をしっかりと持って、慎重な判断のもとに行うようにしましょう。
【編集後記】
今日はいよいよ、プロ野球のキャンプインです。