REITの平均利回りは税引前で4%程度あります。
実質利回り4%の実物不動産と分配金利回り4%のREITでは、どちらがいいのでしょうか。
実物不動産の実質利回りとは
不動産投資では、表面利回りと実質利回りとがあります。
表面利回りとは、年間の家賃収入を物件の購入価格で割って計算します。
例えば、年間の家賃収入が500万円で物件の購入価格が6,000万円だとしたら、500万円÷6,000万円=0.083になり、利回りは8.3%ということになります。
不動産の広告に出ている利回りは表面利回りであることが多いです。
しかも、満室を想定した利回りであることも覚えておきましょう。
対して、実質利回りとは、年間の家賃収入から諸経費を差し引いた金額を物件の購入価格で割って計算します。
例えば、年間の家賃収入が500万円、固定資産税、管理費用、借入金利息などの諸費用が100万円、物件の購入価格が6,000万円の場合は、(500万円ー100万円)÷6,000万円=0.066となり、実質利回りは6.6%となります。
REITの利回り
REITとは、不動産投資信託のことで、投資家から集めたお金で不動産を運用して、収益を投資家に分配するものです。
REITの分配金利回りは、実物不動産でいう実質利回りと同じようなものです。
REITは、固定資産税や管理費用、借入金利息などの諸費用を差し引いた収益を分配しますので、実質利回りと同じようになるのです。
そして、冒頭にも書いたように、現在のREITの平均分配金利回りは、約4%となっています。
実物不動産のメリット
実物不動産のメリットは、レバレッジを効かせることができる点でしょう。
例えば、利回りが8%ということは、100万円の物件の場合の年間収入は、8万円にしかなりません。
利回りが8%で年間収入を1,000万円にしようと思ったら、物件は1億2,500万円のものを購入しなくてはいけません。
借入なしで買える人は限られますから、実物不動産の場合は、借入をして買うことが多くなります。
借入をして不動産を購入するということはレバレッジをかけて投資をしているということです。
仮に1億2,500万円を借りることができて、利回り8%であれば、年間家賃収入1,000万円を達成できます。
REITのメリット
REITのメリットは、実物不動産に比べてリスクが小さいことです。
RIETでは、複数の物件に投資していますから、仮に一つの物件で空室が発生しても収入の落ち込みはわずかですみます。
そして、管理も楽です。
基本的に保有しているだけで何もすることはありません。
保有しているだけで4%の分配金が入ってきます。
まとめ
実物不動産とREITでは、それぞれにメリット・デメリットがあります。
一般的には、実物不動産のメリットはREITのデメリットであり、REITのメリットは実物不動産のデメリットになります。
少ない自己資金で大きな収入を得ようと思ったら、実物不動産に分があります。
大きくなくてもいいから安定して分配金をもらいたいという場合は、REITの方に分があります。
実物不動産の実質利回りと、REITの分配金利回りが同じであるのならば、リスクが少なく管理が楽なREITの方が優れていると思います。
多くの収入を得たい人、資産の増加スピードをあげたい人は、実物不動産を検討してもいいでしょう。
実物不動産には、空室リスク、家賃下落リスク、金利上昇リスク、家賃が回収できないリスク、周辺住民とのトラブルなど、様々なリスクがあります。
もし、実物不動産をやってみようと思ったら、安易に始めるのではなくしっかりと検討したうえで、始めるようにしましょう。
REITも価格は変動しますので、リスクはあります。
購入する前に、慎重な判断を必要とすることにかわりはありません。
【編集後記】
昨年は、パ・リーグTVで千葉ロッテの試合を観ましたが、今年はケーブルテレビで観ることにしました。
他のチームの試合やメジャーリーグも観ることができるので、大谷やイチローも観ることができます。
値段はそれなりにしますけど、十分楽しめるかなと思っています。