税理士試験の合格発表を待って、就職、転職を検討している人へ

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もうすぐ12月になります。

税理士業界で、12月といえば税理士試験の合格発表があります。今年の合格発表日は12月16日です。

受験をされた人は、ドキドキして発表を待っていることと思います。

同時に、税理士業界では転職の時期でもあります。結果を見て、または結果のいかんにかかわらず、転職を決意する人もいると思います。

そこで、税理士事務所の転職について書いてみることにします。

そうはいっても、わたしの経験上の話になりますから、まずは、簡単に職歴について触れます。

税理士事務所は、5カ所を経験。

・1カ所目
社会人経験未経験、3科目合格の状態で税理士事務所に就職。当時は50人程度で、その地域では大き目の事務所。未経験者だったので、1年目は事務作業や入力業務を中心に行う。その後、担当を持ち始める。仕事の基本は、この事務所で覚えたことが多い。

・1カ所目を退職後に、半年受験に専念し4科目目に合格

・2カ所目
15人程度の税理士事務所。経験者として入社し、すぐに担当を25件程度持つ。

・3カ所目
10人程度の税理士事務所。入社してすぐに30件程度の担当を持ち、その後35件程度に増える。訪問中心の事務所で、日中はほぼ外出、夕方に事務所に帰ってからも仕事をするため、残業が一番多かった。

・4カ所目
5人程度の税理士事務所。担当は40件程度だったが、訪問は少なめで残業も多くなかった。

3カ所目は残業が多く、勉強できず、4カ所目は、残業は少なかったが、モチベーションが上がらずに勉強できなかった。

・5カ所目
成長中の税理士事務所。入社したときは40人程度だったが、勤務していた7年の間に150人程度になった。勤務中に5科目目に合格して、税理士登録。担当は35件程度を持っていたが、社員税理士になった後は、担当を外れ、管理業務や決算打合せ、営業などが業務の中心になった。

・5カ所目の事務所を退職後に独立、現在に至る

色々な税理士事務所で働いた経験はありますが、いわゆるBIG4と言われるような税理士法人では働いたことがありませんの、BIG4で働いてみたいという人には参考にならないと思います。

税理士事務所未経験者

税理士事務所は、当然仕事を行うところですから、受験生の合格を積極的には応援してくれないところが多いです。

合格されて独立されたら困る、顧問先を取られては困るという理由からでしょう。

求人票に「税理士受験生歓迎」と書いてあっても、実際に歓迎してくれるわけではありません。

歓迎しているのは、勉強で得た知識を仕事にいかしてくれることを歓迎しているのです。

就職または転職では、何を重視するかを考えましょう。

未経験者の場合は、給与を優先するのは難しいと思うので、合格することか、仕事を覚えることを優先するのが現実的でしょう。

4科目合格していれば、仕事を覚えることを優先してもいいと思います。しかし、3科目以下の人は、合格を優先した事務所選びをするほうがいいと思います。

働きながらの受験は、かなり大変です。1科目や2科目ならまだしも、働きながら3科目以上の合格をするには、5年くらいは普通にかかってしまいます。

ゼロ科目から始めたとしたら、最終合格まで7年から10年を見込む必要があります。

20代の人であれば、1年就職が遅れても、合格科目を少しでも増やすという方がいいと思います。

税理士事務所は、所内の教育体制が整っているところは多くありません。小さければ、小さいほど整っていないことが多いです。

仕事を覚えることを優先するのであれば、大きめの税理士事務所を選んだほうがいいでしょう。

年齢にもよりますが、大きめの税理士事務所では、30代以上では経験者か科目持ちを募集していることが多いので、未経験者で合格科目なしでは、難しいかもしれません。

就職できたとしても、合格科目なしで、30歳以上で入社して、そこから税理士試験に合格するのはかなり難しいです。

合格を優先した場合の税理士事務所選びのポイント

1.職場に税理士試験の本気の受験生がいるか

本気で受験している人がいるかどうかが重要です。形だけの受験生はカウントしないようにしましょう。周りに本気の受験生がいるかいないかは大きなポイントです。

本気の受験生が自分1人しかいないようでは、周りの理解が得られないことも多いです。

また、本気の受験生はいいライバルになります。

2.過去に、働きながら合格した人がどのくらいいるか

今までに、その職場で働きながら合格した人がどのくらいいるか確認しましょう。開業して20年にもなるのに、働きながら合格した人がいないというのであれば、職場に勉強できない原因があると考えましょう。

3.残業が常態化していないか

勉強の時間を確保する必要があります。1日の時間は限られていますので、残業が常態化している事務所は避けた方がいいです。残業に対する所長や職員の考え方を見るようにしましょう。

無駄な残業をしていないか、残業が美徳のように思われていないかが、ポイントです。

正社員で全く残業がないという事務所は少ないので、ある程度の残業は仕方がないかもしれません。

4.事務所がそれほど大きくなっていないのに、常に従業員を募集していないか

事務所の職員数がほとんど増えていないのに、常に従業員を募集している事務所を見かけることがあります。人の入れ替わりが激しいと、仕事が落ち着かず、勉強にも悪い影響を与えます。そういう事務所は避けた方がいいでしょう。

そもそも、こういう事務所は受験生でなくても敬遠したほうがいいかもしれません。

経験者で自分が重視したいことを優先する場合

税理士事務所経験者で4科目以上合格しているのであれば、合格よりも優先したいことがある場合も多いでしょう。その場合は、何を重視するかによってポイントが変わってきます。

1.給与を重視する場合

給与を重視する場合のポイントは、簡単です。条件を見て給与のいいところを選びましょう。

このときに、上の金額を見るのもいいのですが、下の金額も重視しましょう。

年収で、「300万円から1,000万円」と書いてあった場合、1,000万円をもらっているのは、1人いればいい方でしょう。今はいないけど、1,000万円までは払う可能性があるということで書いてあるかもしれません。

ひどい場合は、払うつもりもないのに書いてあることもあるかもしれません。

下の金額が低い場合は、平均も低いと考えられるので注意が必要です。

自分がいくら貰うかが、大事です。

よく、「働いた分を払うよ」という言葉を聞くことがあるのですが、安い給料で入社して、すぐに給料がドーンと上がることは、まずありません。

給与を重視するのであれば、面接時に確認することと、入社時の給与には拘りましょう。

2.環境を重視する場合

給与よりも、働く環境を重視する場合は、なかなか難しいです。入ってみないとわからないことが多いからです。

色々な環境の人が働いているほうがいいと思います。

パートも正社員もいて、若い人もベテランもいて、男性も女性もいて、子育て中の人もいて、という方が従業員の方を向いている職場のように思います。

求人票やホームページは、外向きに作られていますから、基本的にはいいことしか書いてありません。

数十人以下の税理士事務所では、所長との相性が一番大事です。小さな職場ですから、トップと合わない場合はいい環境にはなり得ないでしょう。

そういった中で、一番参考にできるのはブログだと思います。更新の頻度の少ないホームページよりは、更新頻度の高いブログの方がわかることが多いと思います。

しかし、このブログも、戦略的に書かれていることがあるので、注意は必要です。

いい人になって、言葉通りに受けとるのはやめましょう。

3.独立をしたい

独立を前提で考えている場合でも、面接のときなどに「独立したい」とはっきりは言わないほうがいいでしょう。

所長にとって、これから入社する人が独立するかしないかは、基本的には関係ありません。事務所にとって貢献してくれるかどうかが大事です。

だから、面接時に「独立したい」と言うことが何かのプラスになることはないでしょう。

就職して、そこで働いている間は、その事務所のために働くという考え方でいいのではないでしょうか。

過去に独立した人がいるかどうか、その人は円満に独立したかを確認しておくといいでしょう。

まとめ

長くなりましたが、自分が何に重点を置いて、事務所選びをするかを明確にしましょう。

合格を優先するのであれば、合格するのに適した事務所を選び、給与を優先するのであれば、給与が高い事務所を選ぶ必要があります。

目的がはっきりしていれば、選ぶ事務所がおのずと決まってきます。

何となく「この事務所が良さそうだなぁ」という理由で事務所選びをすることはやめましょう。入ってみて、こんなはずじゃなかったと思うことになります。

わたしは、5カ所もの税理士事務所を経験しました。もし、就職した事務所が思ったような事務所でなかったのであれば、転職を考えても大丈夫です。

失敗しないに越したことはありませんが、失敗しても、やり直すことができるということは覚えておきましょう。

ただし、転職が多すぎるのは、不利になりますので、その点も忘れないようにしましょう。

次の職場の面接で、辞めた理由は聞かれます。はっきり答えられるようにしておきましょう。

最終的には自分の意思が大事になります。どうなりたいか、どうなるのかを忘れずに、慎重に事務所選びをするようにしましょう。

【編集後記】

5回も転職しておいて、「偉そうに語るな」と思われるかもしれませんが、5回の転職を経験したからこそわかることもあると思い、書いてみました。

税理士事務所に就職や転職をしたいと考えている人にとって、少しでも参考になれば幸いです。


 

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