事業を営んでいる人の中には、売上や利益を気にするよりも、税金を払いたくないということばかり気にする人がいます。
売上や利益がいくらであろうと、税金を払わなくていいなら、それでいいやと思ってしまうのです。
会社の真実の成績がわからなければ、知らないうちに損をしている可能性もあります。
まずは、真実の姿を把握することから始めましょう。
まずは、正確な数字を把握する
事業を営むのであれば、まずは正確な数字を把握しましょう。
売上、売上総利益、営業利益、経常利益、流動比率や、自己資本比率など、経営分析をおこなううえで大切な数字は色々あります。
日々の取引をきちんと記録することで、これらの数字を把握することができます。
決算の時だけではなく、毎月数字を把握していれば、数字の異常にも素早く気づくことができます。
正確な数字を把握してこそ、経営分析ができるようになるのです。
先に着地点を決めない
当期は、トントンで、とか最終利益が100万円くらいでと、先に着地点を決めてしまう人がいます。
これも良くありません。
先に着地点を決めてしまうと、それ以上に利益が出そうになったときに、良からぬことを考えがちです。
トントンにしたいのに、利益が出そうだから、本来は経費でないものを経費にしてしまおうかとか、売上を翌期に回そうかとか、考えてしまうことがあります。
また、逆のパターンで、赤字になりそうだからといって、売上の前倒し計上や、在庫の水増し計上などを考えてしまいます。
先に、利益はいくらにするとか、税金は払わないとか考えてしまうのではなく、真実の姿を見たうえで、着地点を決めた方がいいでしょう。
さらに、先に着地点を決めていると、数字の確認をしなくなります。
着地点をトントンに決めていて、数字がトントンになっていれば、内容を確認しなくなるのです。
実際は、内容に問題があるかもしれないのに、着地点だけあっていれば、満足をしてしまいます。
赤字なのに、処理を間違えてトントンになっていた場合に、トントンだからちょうどいいやと思ってしまったら、真実の姿もわからなくなりますし、翌期以降の税金で損をすることにもなりかねません。
予算を立てることは必要ですが、着地点を決めることにこだわるのはやめましょう。
まとめ
会計の数字は、まずは真実の姿をしっかりと把握するようにします。
そのうえで、経営戦略上、もう少し利益を出したい、あるいは利益をおさえたいというのであれば、合法的な会計処理の範囲内で調整をするようにしましょう。
その場合の経営分析では、本来はこういう数字だけれども、意図的にこうなっているということまで把握して分析をするようにしましょう。
目標通りの利益や税金になったからいいと思うのではなく、内容まで含めて経営分析を行うことをおすすめします。
経営分析を有効に行うためにも、まずは真実の姿を反映した会計データを作成するようにしましょう。
【編集後記】
週末は、実家に帰ったついでに、お昼時に茂原の七夕祭りに行ってきました。
久しぶりに行きましたが、人がたくさんいました。子供の頃ほどではないように感じましたが、実際は昔の方が多かったのかどうかはわかりません。
ウィキペディアを見ると、2012年の来場者数は82万人で、千葉県内の祭りでは首位と書いてあります。
夜は、もっと多くの人で賑わうのでしょう。
メインストリートの商店街は、子供の頃にはあったアーケードが無くなり、お店の様子も随分と変わりましたが、懐かしい気持ちになりました。