以前に、スティーブジョブズの伝記を読んで記事を書いていました。
その記事の中で、ジョブズが言った言葉「一世代あるいは二世代あとであっても、意義のある会社を作るんだ。~中略~Appleもそうなって欲しいと僕は思っている。」について、印象的と書きました。
そこで、自分が営んでいる税理士事務所を、「一世代あるいは二世代あとであっても意義のある税理士事務所」にすることは可能だろうかと考えてみました。
ここでは、自分の子供以外の人にあとを継ぐ前提で考えます。
税理士事務所は、親子で二世代続いている税理士事務所は珍しくありません。
しかし、親子でも三世代続いている税理士事務所となると、かなり珍しいと思います。
親から子だと30年くらいで一世代という感じですが、他人に引き継ぐ場合は、20年くらいで一世代というイメージです。
ですから、親族以外の人に引き継いで50年から100年に渡って意義のある税理士事務所を続けるということは簡単なことではありません。
意義のある税理士事務所とは
意義のある税理士事務所とは何か。
わたしが、こうやっていきたいと考える税理士事務所を50年から100年続けることを考えます。
仮に次のような条件だとします。
・拡大しない
・自分が見れる範囲で仕事をする
・担当税理士が変わらない
・地域密着
・税務顧問契約を中心とした営業
・町医者ならぬ町税理士、かかりつけ医ならぬかかりつけ税理士
・個人事業主から小規模事業者をメインに、そして、相続税の申告業務も行い、地域に貢献する
・自分や家族の幸せと、従業員の幸せを考える
・時代の変化に応じて柔軟な対応
このような考え方を理解してくれる人に税理士事務所を受け継いでもらうことが可能かどうか。しかも、50年以上もの期間。
こういった考えを持った税理士事務所が50年や100年も続くということは意義のあることと考えます。
税理士法人にしないと難しいか
税理士事務所を次の世代の人に引き継ぐことを考えると、一人で経営する個人事務所では難しいと思います。
税理士法人にして、2人以上の税理士がいた方がいいでしょう。
多すぎても上手くいかないと思います。
方法として、以下のようなことを考えてみました。
わたしは現在45歳なので、30歳の税理士(以下、Aといいます。)と税理士法人を始めます。
もちろん、先程あげたような考え方に同調してくれる人で、今後もその気持を持ち続けてくれる人を探さなくてはいけないので、簡単なことではありません。
人間ですから、全く同じ考え方というわけにはいきませんが、概ね同じ方向を目指して進んでいきます。
税理士法人と言っても、それぞれの担当するお客様は、それぞれが担当します。
基本的には、担当税理士が変わらない方がいいと思っていますので。
この状態で、わたしが60歳になったら、引き継ぎの準備を始めるために30歳の税理士(以下Bといいます。)に入ってもらいます。
このときにAは45歳になっています。
ここから、10年かけて、次の世代に引き継ぐ準備をするのです。
そして70歳になったら、引き継ぎを終えて引退します。この時点で、Aは55歳、Bは40歳です。
二人で税理士法人の経営をするにも十分な年齢でしょう。
その後5年が経ち、Aが60歳、Bが45歳になったら、30歳の税理士を仲間に入れ、Aの引き継ぎの準備を始めます。
これを繰り返すと、意義のある税理士法人を継続して運営していくことが可能のようにも思えます。
まとめ
50年も100年も続く税理士事務所を作ることが可能なのかを考えてみました。
ただ、続くだけではなく、スピリットを受け継ぐ税理士事務所です。
実際は、スピリットを受け継いでくれる税理士を見つけるのは簡単なことではありません。
さらに、その人の考え方が変わる可能性もあります(もちろん、自分の考えが変わる可能性もあります)。
途中でケンカ別れということになるかもしれません。
何でこんなことを考えたかというと、わたしの代だけで営業を終わらせるとしたら、後25年程度しかないのです。
そして、引き継がないとすると、早ければ、引退の10年くらい前からは、引退の事を考えて仕事をする必要があると思っているからです。
今からそんなことまで考える必要があるのかどうかはわかりません。
しかし、考えておいてもいいと思っています。
税理士事務所を引き継いでくれる人がいれば、もう少し長いスパンでものを見ることもできます。
ものの見え方が変わってくるかもしれないですし、考え方も変わってくるかもしれません。
経営の岐路にたったときに、選ぶ選択肢が変わるかもしれないのです。
夢のような話になってしまいますが、自分が起こした税理士事務所が世代を超えて受け継がれていくなんて考えるだけでも嬉しいことですよね。
そんな夢物語を頭に思い浮かべながら、税理士事務所を経営していくのも楽しいかもしれません。
夢のようなことを書いてきましたが、どうせやるなら意義のあることをしたいと考えることは悪いことではないでしょう。
スティーブジョブズの言葉から、考えたことを記事にしてみました。
現時点では、夢のような話ですが、今後どうなっていくかは自分次第でもあります。
夢を抱き続けることができるような仕事をしていけたらいいなと思っています。
【編集後記】
千葉ロッテマリーンズは、井口監督が新しく就任することを発表しました。
井口監督自身が、「ワクワクしている」と言っていますが、ファンもワクワクしています。
日経新聞の権藤さんのコラムでは、メジャー経験のある井口監督が、送りバントをするのかどうかということが書いてありました。
どんな戦いを見せてくれるのか、今から楽しみです。