一人社長や個人事業主の老後の生活費を貯めるための三種の神器は、小規模企業共済、iDeCo、つみたてNISA

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一人社長や個人事業主の老後の生活費のための三種の神器とも言えるものが、小規模企業共済、iDeCo(個人型確定拠出年金)、つみたてNISAです。

一人社長や個人事業主が、老後の生活費を貯めるためには、税制上の優遇制度を利用しない手はありません。

税制上優遇されている制度が、小規模企業共済、iDeCo、つみたてNISAです。

税制上優遇される内容と金額

小規模企業共済

小規模企業共済は、小規模企業の経営者や個人事業主のための退職金制度です。

ひとり社長や個人事業主は、自分の退職金も自分で貯めなくてはいけません。

ひとり社長の場合、会社とは言っても、個人と法人は一体のようなものですから、退職金は自分で用意するということに変わりありません。

小規模企業共済では、掛金を毎月払い、引退するときにたまった掛金を一時金又は年金としてもらいます。

掛金は、ひとり社長や個人事業主の所得税や住民税を計算するうえで全額所得控除として控除されます。

掛金の上限は、月7万円(年額84万円)です。

所得税と住民税を合わせた税率が30%の人が、掛金を上限の84万円支払った場合の節税効果は252,000円です。

20年間続けた場合の節税効果は、504万円にもなります。

実際は、人によって、あるいは年によって所得税の税率が変わりますので、この通りになる訳ではありませんが。

小規模企業共済は、もらうときに、一時金としてもらった場合は、退職所得扱いになり、年金としてもらった場合は、公的年金扱いとなります。

退職所得も公的年金も、税制上の優遇があります(もらうときに税金がかからないという訳ではありません)。

iDeCo(個人型確定拠出年金)

iDeCoも小規模企業共済と似たような性格を持っています。

iDeCoは、掛金の上限が人によって違いますが、ほとんどの人が加入できるようになっています。

掛金の上限額は、個人事業主の場合で月6万8千円(年81万6千円)、厚生年金に加入している一人社長の場合で月2万3千円(年27万6千円)となっています。

一人社長の場合は、厚生年金に加入しているので、個人事業主よりは掛金の上限額が低く抑えられています。

掛金を払ったときの税金上の取り扱いは、小規模企業共済と同じで、一人社長や個人事業主の所得税や住民税を計算するうえで、所得控除として全額控除されます。

掛金を上限で支払った場合の節税額は、税率を30%とすると、個人事業主で年244,800円、一人社長で年82,800円となります。

20年間続けた場合の節税額は、個人事業主で4,896,000円、一人社長で1,656,000円です。

もらうときの取り扱いも、基本的に小規模企業共済と同じです。

つみたてNISA

つみたてNISAは、2018年1月から始まった制度です。

つみたてNISAは、毎年40万円を上限として、一定の投資信託を積み立てた場合、20年間、投資信託の分配金や売却益が非課税になるというものです。

例えば、2018年に積み立てた40万円分の投資信託は、2037年まで非課税です。

そして、20年間積立ができるので、2037年まで毎年積立が可能です。

2037年に積み立てた投資信託については、2056年まで非課税となります。

投資信託の分配金や売却益には、所得税と住民税を合わせて20%の税金がかかります。

ですから、利益が出た金額の20%分の節税効果があります。

今年積み立てた40万円が、20年後に60万円になっていたとしたら、(60万円ー40万円)×20%=4万円の節税効果があります。

同じ条件で20年続いたとすると、20年間の節税効果は80万円です。

金額を見てもわかる通り、節税効果は、小規模企業共済やiDeCoに劣ります。

それでも、節税効果がないよりはあった方が有利なので、使った方がいい制度と言えます。

注意点

これらの制度は、税制上優遇されているので、一人社長や個人事業主であれば、ぜひ使った方がいい制度です。

しかし、制度を利用する場合は、制度の内容を理解したうえで利用する必要があります。

一つ一つの制度について詳しくは書きませんが、それぞれ注意点があります。

小規模企業共済であれば、解約理由や、解約の時期によっては、もらえる金額が少なくなったりすることがあります。

iDeCoの場合は、自分で運用をしますので、運用で損をすることもあります。

また、iDeCoの場合は、60歳まで引き出せないことも知っておかなくてはいけません。

小規模企業共済とiDeCoについては、所得控除ですから、そもそも毎年の所得税や住民税が発生していることが、節税になる条件です。

個人事業主で利益が出ていなかったり、一人社長で役員報酬が極端に低い場合は、節税の効果がない場合もあります。

つみたてNISAについては、利益が出るとは限りません。

利益が出なければ、非課税の恩恵は受けられないですし、課税口座で株式の利益があったとしても、損益通算をすることはできません。

また、非課税枠は一度きりですから、売却した場合は、その分の非課税枠はなくなります。

まとめ

一人社長や個人事業主が老後のためのお金を貯める方法としては、小規模企業共済、iDeCo、つみたてNISAが3種の神器になるのではないかと思い、記事にしました。

これらの特徴をよく理解して、税制上の優遇を上手く受けながら、資産を形成していくのがいいと思います。

メリットが多い制度ですが、デメリットもありますので、デメリットを理解することも忘れないようにしましょう。

この3種の神器を使うと、個人事業主であれば、最大年2,056,000円、ひとり社長であれば、最大年1,516,000円のお金を税制上の優遇を受けて貯めることができます。

20年間これだけのお金を貯めることができれば、まとまったお金になります。

そんなに貯めることができないという人は、自分の状況に合わせて、できる範囲内で利用するようにしましょう。

この記事は、加入が義務である国民年金や厚生年金に加入していることを前提として、そのうえで、小規模企業共済、iDeCo、つみたてNISAを利用することをおすすめしています。

最後に、これらのお金は基本的に老後のための生活費です。

老後が始まるまでの生活費は、別に流動性の高い預金などで確保する必要があります。

【編集後記】

コインチェックの流出被害について、税務上の取り扱いが話題になっています。

他の仮想通貨を持っていたり、他の取引所も利用していた人にとっては、取り扱いによって、税務上の取るべき対応が変わってくるかもしれません。

これが、1月ではなくて、年末に起きていたら、対応も取れないし、確定申告までに補償や、税務上の取り扱いがはっきりしなかった可能性もあります。

本来であれば、全く売却の意思がなかった人が、この流出によって、思いもよらない税金を払うことになることがあるかもしれないですね。

 

いつの間にか、アイキャッチ画像のような安っぽい?信号を見かけるようになりましたね。


 

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