最近はフリーランスという言葉をよく聞きますし、フリーランスになりたいという人も増えていると思います。
そこで、今回は、フリーランスになる前に確認しておきたいことについて書きます。
この記事では、フリーランスと書きますが、1人で事業を行う個人事業主や1人社長も同じことが言えると思います。
自分にとって必要な売上(利益)を確保できるか
フリーランスとして何かやりたいことがある場合、最初に確認しておきたいことは、その事業で、自分にとって必要な売上(利益)を確保できるかということです。
例えば、1,000万円の売上げが必要なのに、実際にやってみたら、500万円の売上げしかなかったということであれば、事業を継続することができなくなってしまいます。
必要な金額というのは人によって違いますので、自分にとって必要なということろがポイントです。
例えば、1,000万円必要という人もいれば、女性で、夫がある程度稼いでくれるから500万円もあれば十分という人もいます。
あるいは200万円で生活できる人であれば、300万円で十分という人もいるでしょう。
もちろん、良い生活をしたいので2,000万円必要だという人もいると思います。
もし、自分にとって必要な売上(利益)がわからないという人であれば、自分がいくら必要かを事前に確認しておきましょう。
売上(利益)と書いていますが、サービス業のようにほとんど仕入れが発生しない業種であれば、売上げで把握するのが簡単ですし、仕入れが発生するような業種であれば、少なくとも粗利で把握することが必要になります。
その事業に継続性はあるか
会社員を辞めてフリーランスになるとしたら、その事業に継続性があるかどうかは大切な要素です。
3年から5年は大丈夫だけど、その先はわからないというのでは、会社員を辞めてフリーランスになっていいのかどうかわかりません。
流行りものの商売の場合は、とくに注意した方がいいかもしれません。
今でいえば、タピオカが流行っているからといって、タピオカ屋さんを始めるのは事業の継続性という点では疑問が生じます。
流行りものの場合は、例えば3年なら3年で稼ぎきるという方法もあるので、流行りもの=ダメということではありません。
5年や10年で一生分を稼いで早期リタイアしたいという人もいるかもしれません。
税理士の仕事も、今後はどうなるかわかりません。
しかし、流行りの仕事などに比べれば、税理士の仕事が5年や10年で完全になくなるとは思いません。
何年かは仕事があるからという理由でフリーランスになる場合は、ちょっと慎重に判断した方がいいでしょう。
収益の柱を複数用意する
フリーランスになるのであれば、できれば収益の柱を複数用意したいところです。
収益の柱というのは、複数の種類の事業がベターですが、複数の事業が難しいのであれば、一つの事業で複数の取引先を確保するということになります。
フリーランスによくあるケースで、取引先が1社しかないという場合があります。
この場合、その取引先が倒産してしまえば、売上げはゼロになってしまいます。
また、その取引先から仕事を切られても、売上げはゼロになります。
短い間でも売上がゼロになるというのはとてもきついです。
もし、取引先1社でフリーランスになるのであれば、普段から、そこがダメになったときのことも考えておいた方がいいでしょう。
税理士業で例えると、収益の柱では、法人の税務顧問、個人の確定申告、相続税の申告などが考えられ、それぞれの業務で複数のお客様があればいいということになります。
例えば、法律が変わって相続税がなくなったとしても、法人の税務顧問と個人の確定申告は残ります。
また、法人の税務顧問のお客様が20件あったとして、その内の1件が解約になったとしても、19社分の売上げが残ります。
こういった感じで、取引先を失ったとしても、事業を続けられるようにしなくてはいけません。
では、1社だけとの取引が全て悪いかというと、一概にそうは言えません。
その1社の取引先が安定していて、その会社と付き合っているからこそ、いい仕事が回ってくる、その会社と付き合っていれば、20年30年といい状態で事業を続けられるというのであれば、悪いことではないでしょう。
その見極めは大切だとは思いますが。
まとめ
フリーランスになる前に確認をしておいた方がいい点について書いてみました。
これらのことは、できれば事前に確認しておきたいことです。
いざ、フリーランスになってから気づくようでは遅すぎるということもあります。
会社を辞めてフリーランスになって後悔しないためにも、事前の確認はしっかりとするようにしましょう。
【編集後記】
ペナントレースも終盤になってきましたが、千葉ロッテマリーンズはクライマックスシリーズ進出の可能性を残しています。
ソフトバンクに3連勝をしたのは大きいです。
ただし、明日からの3位楽天戦はそれ以上に大切な戦いです。
できれば、3連勝、悪くても2勝1敗で乗り切りたいところです。
アイキャッチ画像は事務所入り口にいたカマキリです。