昨年の夏ころから、税理士、あるいは税理士試験受験生を募集しています。
なかなか応募は来ないだろうなとは思っていましたが、現時点で一人の応募もありません。
当初は、税理士試験受験生よりも税理士の方がいいと思っていましたが、最近では、税理士試験受験生の方がいいと思うようになりました。
そこで、今回は、税理士試験受験生採用に向けて、弊事務所の良いと思うところを書いてみようと思います。
まず前提として、この募集は税理士になったあとも弊事務所で働いてくれることが条件です。
条件と言っても強制できるようなことではないので、あくまでもそういう気持ちで応募してくださいということですが。
税理士になったら独立したいという人には向いていません。
よく長く働ける人を募集というのは見かけます。
じゃあ、どのくらいが長くかと言うと、今回の募集の場合は、ずっと、と言うことになります。
定年まで、あるいは、引退まで、と言うことです。
複数の税理士がいることによるメリットをいかして、そういう税理士事務所で働きたいという人向けです。
事務所を拡大するつもりはありませんので、大きな事務所で働きたいという人にも向きません。
税理士が2〜3人程度、税理士以外の従業員が3〜5人程度の事務所になる予定です。
ちなみに、現在は、税理士1人(私)と従業員1人の計2人の税理士事務所です。
前置きが長くなりましたが、それでは、弊事務所の良い点を書いていきます。
働く時間の融通がきく
働く時間はかなりの融通がききます。
パートで働く場合ももちろん、正社員で働く場合でも、融通をきかすことができます。
パートの場合では、週3日、1日5時間くらいから働くことができます。
正社員でも、今はまだないですけど、短時間正社員制度を導入するつもりです。
現在、正社員の勤務時間は、土日祝日休み、1日7時間となっています。
年間の勤務日数は240日くらいです。
8月に夏季休暇3日間、年末年始は、12月29日〜1月4日が休日となっています。
これは、税理士試験受験生に限りませんので、税理士になった後も、短時間正社員として短時間で働くことも可能です。
また、正社員ではフレックスタイム制度を導入しています。
現在は、10時から16時をコアタイムとして、1日7時間働くことになっています。
短時間正社員制度を導入した場合にフレックス制度がどうなるかはわかりませんが、使い勝手のいいものにしていきたいと考えています。
有給は全て消化するのが通常
有給は法律で決まっていることなので、当たり前のことなのですが、現実はそうでもない職場もけっこうあるみたいなので、一応書いておきます。
有給は、法定通りに付与して、全て消化してもらうようにしています。
現在の従業員さんにも、そう言っています。
また、有給を使うのに理由はいりません。
理由を報告してもらうこともありません。
ただ、何日に有給を使います、と言っていただくだけです(実際は言うのではなく、マネーフォワードクラウド勤怠で申請してもらいます)。
当日急に体調が悪くなった時や、お子さんの体調が悪くなった時は、当日に連絡して有給を消化することも可能です。
有給は、1時間単位で消化することもできます(時間単位の有給使用は5日間まで)。
ですから、1〜2時間有給を消化して歯医者や美容室に行くということもできます。
残業なし
残業は、ほぼありません。
出社したら、パソコンを立ち上げ、マネーフォワードクラウド勤怠で出勤状態にします。
帰る時は、マネーフォワードクラウド勤怠で退勤状態にしてから帰ります。
この方法で、勤務時間を1分単位で管理しています。
今の従業員さんは、2021年10月から正社員になりましたが、ここ3ヶ月の残業時間は、10月が5分、11月が9分、12月が6分となっています。
ですので、残業は、ほぼないと言っていいと思います。
フレックスタイム制度で、月単位で精算します。
1日7時間勤務で、その月の所定勤務日数が20日の場合、その月の所定勤務時間は140時間になります。
例えば、1月の勤務時間で言うと、1月30日までに、133時間5分働いていた場合、1月31日には、6時間55分働けば、その月の勤務時間は140時間になり、残業時間は0になります。
1月31日に6時間58分働いたら、その月の残業時間は3分になります。
当然ですが、勤務時間外の朝礼、会議、清掃などはありません。
試験休暇制度
現在はまだない制度ですが、税理士試験受験生が入社したら、試験休暇制度も取り入れたいと思います。
期間は1週間程度のつもりです。
試験前1週間は試験休暇をしてもいいこととして、その際の給与も支給します。
もっと休みたい人は、有給がある人は有給を使ってもらい、有給がない人又は有給を試験のために使いたくない人は、無給になりますが、休暇を取っていいこととするつもりです。
無給の休暇期間は、2〜3週間程度かなと思います。
試験休暇と合わせて最大1ヶ月程度といったところでしょうか。
拡大しないから、人件費の割合を高くできる
拡大を目指す事務所は、色々と経費がかかります。
人に余裕を持たせないと仕事が回らなくなるので、人件費が余計にかかります。
顧問先をどんどん増やさないといけないので、広告宣伝費や営業経費が多くかかります。
勤務がハードになりがちなので、人の入れ替わりが激しくなりがちです。そうなると、人件費がさらに余計にかかります。
広い事務所が必要になるので、家賃が多くかかります。
弊事務所の場合、拡大を目指さない、人の入れ替わりは少ないので、余計な経費がかからない分、人件費に回すことができます。
拡大を目指す場合の人件費がかかるのと違い、1人あたりの人件費を多くすることができます。
そうすることによって、税理士事務所の平均よりも給与を高くすることを目指します。
現在の従業員さんは3年前に、パートとして入社しましたが、現在も働き続けてくれています。
今までに1人しか採用していませんので、現在まで辞めた人は1人もいません。
税理士事務所で働く場合、給料の3倍稼げということを聞いたことがある人も多いと思います。
例えば、自分の給与が500万円の場合、自分の担当の売上げは1,500万円と言うことになります。
この割合を高くしたいと考えています。
3倍稼ぐ場合、給料が500万円くらいまではいいのですが、その先に行こうとすると、結構大変になります。
2,100万円分の売上げをあげても、給料は700万円止まりと言うことです。
それよりも、2倍稼げばいい状態であるならば、2,000万円分の担当を持てば、給料は1,000万円ということになります。
この割合を少なくとも、2倍以下にしたいと考えています。
売上げに占める給料の割合でいうと、50%以上ということになります。
この割合を少しでも高めることができれば、給料も高くすることができます。
長く続けてもらうことを考えた制度の導入
税理士になった後もずっと働き続けてもらいたいと考えているので、そのための制度を導入しています。
主なものとして、中退共、イデコプラスがあります。
20年30年続けてもらえれば、多少はまとまった金額になります。
こう書いておきながら、現時点では長く働くと有利になる制度が多くあるわけではありません。
その辺りは、今後の課題ということで。
ただ、そういった方向性で考えているということは言うことができます。
まとめ
税理士の採用から、税理士試験受験生の採用へ大きく舵を切ることにしました。
長い目で見ると、その方がいいのではないかと思ったからです。
この記事を読んだ税理士試験受験生が応募してきて、その後税理士になってずっと一緒に働いてくれるようなことになればいいなと思います。
【編集後記】
今日は、千葉県では珍しく、雪が積もるほど降っています。
道路にも積もり始めたので、15時前には事務所を閉めて帰ってきました。
もちろん、従業員さんにも帰ってもらいました。
明日の朝は雪がまだ残っているのではないかと思うので、事故には気をつけようと思います。