収益物件を検討するときは実質利回りを考えよう

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最近はサラリーマン大家さんも増えてきています。不動産には不労所得のイメージがあり、楽に収入を得られると考える人も多いようです。

広告に載っている利回りを確認しよう

収益物件を初めて買う場合に、最初はネットや広告などで物件を探すことになると思います。そこには大抵利回りが書いてあると思います。

利回りとは、年間の家賃収入を不動産の取得価額で割ったものです。年間の家賃収入が500万円で、不動産の取得価額が6,000万円であれば、500万円÷6,000万円=0.0833で約8.3%となります。

広告では、表面利回りが載っていることが多いかと思います。満室時利回りだったり、想定利回りと書かれていることもあるでしょう。

この利回りを理解する必要があります。

満室時利回りであれば、先ほどの例でいえば、年間の家賃は満室時のもので計算するということです。満室時の年間家賃収入が500万円ですから、入居率が90%になれば年間の家賃収入は450万円になり、利回りは7.5%に下がります。

当然、時間が経過して家賃を1割下げても利回りは同じく7.5%に下がります。

利回りの目安は8%~10%以上と言われることが多いでしょうか。満室時利回りが8%あったとしても、空室があれば利回りは下がりますし、家賃が下がっても利回りは下がるのです。

広告に出ている利回りが続くとは思わないようにしましょう。そもそも最初から満室にならない場合もあるでしょう。

実質利回りを考える

実質利回りの計算はそれほど簡単ではありません。実質利回りとは、年間の家賃収入から諸経費を差し引いたものを不動産の取得価額で割って算出します。収益物件は1件ごとに異なりますので、実質利回りの算定はそれほど簡単なことではありません。

諸経費には、固定資産税、管理費、修繕積立金などが含まれます。先ほどの例で、これらの経費が年間100万円かかるとすれば、実質利回りは(500万円ー100万円)÷6,000万円=6.7%となるのです。これで、入居率が90%になると実質利回りは5.8%まで下がってしまいます。

収益物件は借入金で購入することが一般的でしょう。借入金には当然利息が発生します。先ほどの例でいうと、6,000万円を金利2%で借りると年間の利息は1,200,000円になり、利回りは(500万円ー100万円ー120万円)÷6,000万円=4.7%まで下がってしまいます。金利が3%であれば、利回りは更に下がって3.7%となってしまいます。

突発的な出費や、税金も考える

アパート経営をしていると、突発的な経費が発生することも珍しくありません。実際は計算した利回りよりも少し悪い想定をしておくべきでしょう。

また、所得税や住民税も支払わなければなりません。特に借入金が多い人は要注意です。借入金の元本返済部分はは経費になりません。その分所得になり、所得税住民税がかかるからです。他に所得があって税率が高い人はなおさらです。

不動産は一つ一つの物件の価格が大きいので、失敗すると取り返すのが大変です。物件を買ってから後悔することのないように、慎重に検討をしましょう。

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ABOUTこの記事をかいた人

1972年生まれ 千葉県生まれ、千葉県育ち。 四街道市在住。 小規模企業の節税に強い、渡邉ともお税理士事務所 代表税理士。 節税をしながら、長期の資産形成をサポート。