ジュニアNISAの口座数が伸びない理由

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ジュニアNISAが苦戦している模様

昨日の日経新聞に、「ジュニアNISA誤算」という記事がありました。以下、引用します。

4月に始まった未成年者向けの少額投資非課税制度、いわゆるジュニアNISAが苦戦している。一定の成功を収めたとされる成人向けNISAと比べて滑り出しは極めて低調で、口座数は63分の1だ。株式相場がさえない中でのスタートという不運もあるが、根底には制度の使いにくさと低い認知度がある。

この記事では、ジュニアNISAの普及に向けて証券会社や日本証券協会が対策に乗り出したというような記事になっています。証券会社が販売に力を入れて普及させるよりも制度を改善する必要があるというような記事の方がいいのではないかな、と思いました。

ジュニアNISAとは

ジュニアNISAとは、子どものための「少額投資非課税制度」です。

19歳までの未成年者が口座を開設でき、親や祖父母等が子どものためにお金を出して代理で運用を行います。年間80万円まで購入でき、運用益が非課税になります。非課税期間は5年間です。

18歳までは、払い出しできません。

ジュニアNISAの問題点

1.非課税期間が5年間である

子どものための制度なのに、非課税期間を5年間にする必要があるのか疑問です。せめて、子どもが20歳になるまで非課税としたほうが分かりやすくていいと思います。

2.ジュニアNISA口座で発生した譲渡損失は通算、繰越控除の対象外

成人向けのNISAでも同じなのですが、損をするとメリットではなくデメリットになってしまいます。利益をだすことは簡単なことではありません。利益が出た場合はメリットがあって、損をした場合でも、それがデメリットにならないような制度ならいいのですが。

3.18歳までは払い出しに制限がある

18歳未満で払い出すとそれまでの利益に課税されてしまいます。

上記の問題点のほかに、ジュニアNISAを利用する優先順位を考えると、ジュニアNISAが普及しない理由が見えてくるのではないでしょうか。

税制上の優遇という視点で考えると、ジュニアNISAの優先順位は高くありません。個人事業主やひとり社長であれば、小規模企業共済、個人型確定拠出年金、成人向けNISAで、それぞれ年84万円、81.6万円、120万円と、ジュニアNISAの前に年285.6万円の税制上の優遇枠があります。この枠を使い切ってから、ジュニアNISAを利用するとなると、資金的にかなり余裕がないとジュニアNISAに回すお金は出せないと思います。

そういうわけで、個人事業主やひとり社長にはジュニアNISAは今のままでは、あまりおすすめ出来るものではありません。今後の制度の改正を期待しましょう。

 

【編集後記】

コンビニのATMで現金を預け入れしたら、手数料が216円も取られてびっくり!コンビニのATMの月の無料回数を超えていたみたいです。預け入れで、しかも108円ではなく216円なんて・・・

不注意で手数料を支払うのはもったいないですし、イラッとします。以降、気をつけます。

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ABOUTこの記事をかいた人

1972年生まれ 千葉県生まれ、千葉県育ち。 四街道市在住。 小規模企業の節税に強い、渡邉ともお税理士事務所 代表税理士。 節税をしながら、長期の資産形成をサポート。