サラリーマンをしながらも、いつかは独立したいと思っている人も多いでしょう。
独立する時期が、半年後、一年後、三年後あるいは具体的には決まっていなくても、やらなくてはいけないこと、それが貯金です。
創業融資を受ける場合
創業の際に融資を受けるとして、一番先に考えるのは日本政策金融公庫の新創業融資でしょう。
日本政策金融公庫の新創業融資では、自己資金が10分の1以上必要とされています。
しかし、実際は2分の1から3分の1くらい必要であることが多いです。
自己資金100万円で900万円の融資を受けるのは難しいということです。
このことからもわかるように、自己資金は多ければ多いほど、お金を借りやすいということになります。
そしてこの自己資金は、自分で毎月積み立てたようなお金であれば、起業に向けてしっかりと準備をしていたんだなという高評価にもつながります。
ですから、独立を考えているならば、貯金をしておきましょう。
起業直後の生活費も必要
起業直後は、売上もろくに立たずに自分の生活費を稼ぐこともままなりません。
融資を受けた金額の使い道は、設備資金や運転資金です。
自分の生活費には使えません。
ということは、自分の生活費は貯金でまかなうことになります。
このことを考慮すると、自己資金とは別に3か月から半年分くらいの生活費も貯めておく必要があります。
個人事業主の場合は、生活費は経費になりませんので、事業計画に自分の生活費を入れ込むことができません。
法人の場合でも、自分の役員報酬の金額が高いとマイナス評価になります。
融資した金額が、社長の生活費に回るのではないかと思われるからです。
事業計画には出てこない自分の生活費のことも、十分に考えておきましょう。
お金に色はない
独立する前に貯金をしようといっても、お金に色はありません。
起業資金を貯めるための口座、生活費を貯めるための口座、老後の生活費のための口座、子供の教育資金のための口座と、口座を分ける必要はありません。
管理がしやすくなるので、分けたいという場合は、もちろん分けていただいて問題ありません。
要するに、起業資金、生活費、教育資金などを含めて全体でいくらあるのかということが大事です。
老後のための資金などは、10年から30年くらい先に必要になります。
人生の計画を変更して起業する場合は、一時的に、老後のために貯めていたお金を起業資金に使うことがあってもいいのです。
もちろん、失敗したら老後ための大切なお金が減ってしまうというリスクがあります。
起業とは、それだけのリスクを負うことでもあるのです。
お金に色はないといっても、数年内に子供の教育資金が必要になる場合など、確実にある程度まとまったお金が必要になることがわかっているならば、そのお金は別に準備しましょう。
近い将来必要なお金を自己資金や、当面の生活費に充ててしまうのは、リスクが高すぎるといえます。
まとめ
いつか起業したいと思っているならば、貯金をしましょう。
その貯金は、何に使ってもいいのです。
起業のために使うのもよし、生活費に使うのもよし、老後のために使うのでもいいのです。
お金に色はありません。
途中で、お金の使い道を変更することもできます。
大事なことは、貯金をして準備をしておくことです。
【編集後記】
寒い日が続いていますが、今が一番寒い時期だと思うと、この時期を超えれば暖かくなっていくのだと思えます。