確定申告の時期も終わりに近づいています。
今年の税金がいくらになったかを知って、税金って高いなぁと思った人も多いでしょう。
しかし、それだけの税金を払ったからこそ、お金が残るんだということも知っておきましょう。
所得税、住民税は儲けに対してかかる
所得税や住民税は基本的に儲けに対してかかります。
1円も儲けがなければ、税金はかかりません。
ですから、税金を払わなくて良かったと思うのもいいのですが、税金を払っていないということは、儲かっていないということで、お金も手元に残らないということです。
実際は、色々な控除がありますので、多少のお金が残ることもあります。
しかし、税金を払わずに多くのお金を残すことはできません。
青色申告特別控除、誰でも控除できる基礎控除、社会保険料控除などの控除額の範囲内の儲けであれば、所得税や住民税はかかりません。
これらの控除が150万円だとしたら、儲けが150万円でも所得税や住民税は0円で150万円は手元に残ります(住民税5,000円はかかります)。
150万円で十分暮らせるし、お金なんて残らなくていいよ、ということであれば、それでもいいかもしれません。
もっとお金が必要だというのであれば、税金を払いながらお金を残すことを考えましょう。
所得が高い方が税金は高くなるが、残るお金も多くなる
所得が高くなると税金も高くなりますが、残るお金も多くなります。
税率をかけるもととなる課税所得が300万円と500万円の場合を考えます。
課税所得が300万円の場合の税金は、所得税202,500円、住民税300,000円で計502,500円です(住民税は概算です)。
対して課税所得が500万円の場合は、所得税572,500円、住民税500,000円で計1,072,500円です。
課税所得が1.67倍になることで、税金は2倍以上になります。
やっぱり税金は高いなぁと思うでしょう。
しかし、課税所得から税金を引いた額は、2,497,500円から3,927,500円へ増加しています。
課税所得が500万円の方が、143万円も多くなるのです。
実際は社会保険料などもありますので、この限りではありませんが、課税所得が増えることで、手元に残るお金が減るということは基本的にはありません。
お金を多く残そうと思ったら、税金を払ってでも所得を増やすことになります。
正しい節税は必須
そうは言っても、税金を必要以上に多く払いたいと思う人はいないはずです。
そこで、正しい節税の出番になります。
計上できる経費は全て計上するという基本的なことをするだけでも、税額は変わってきます。
お金を残すのが目的であるならば、小規模企業共済や個人型確定拠出年金なども有効です。
節税はただ税金が減ればいいのではなく、自分の目的に合うかどうかが大切です。
小規模企業共済や個人型確定拠出年金は、将来のお金を貯めることになりますから、すぐに使いたいお金を掛金として支払う訳にはいきません。
節税も大切ですが、当面必要なお金の確保も忘れてはいけません。
間違った節税をしてお金が足りなくなっては本末転倒です。
まとめ
所得税の確定申告が終わったこの時期だけに、税金の負担を大きく感じていると思い、記事にしました。
頭では理解していても、なかなか気持ちよくは払えないのが税金です。
しかし、税金を払ったからこそお金が残るんだと前向きに考えられるように、頭を切り替えましょう。
【編集後記】
今日の午前中で確定申告が終わりました(申告書の控えや資料の返却はまだありますが)。
今年は自分の中では、開業1.5年目の確定申告でした。
言い訳になりますが、初めての申告の方も多く、時間がかかってしまったということもあります。
結果として14日になってしまいました。
来年はもう少し早く終わらせたいなと思います。
申告はほぼ電子申告なのに、お客様の控えを紙に出力して製本し、テプラを貼るということをしています。そろそろ、この方法も変更しようかなぁ。