会計データの入力はできていても税理士に依頼した方がいいこともある

スポンサーリンク


会計データは自分で入力しているから、自分で申告しているよという人も多くいるでしょう。

しかし、自分で入力した会計データをしっかりと確認できている人は、意外に少ないものです。

一般の人が入力した会計データを税理士が見てみると、異常値に気づくことがあります。

一般の人では、気づきにくいことでも、税理士が見れば気づくことも多いです。

税理士に依頼する理由の一つには、会計データの入力が適正にされているかをチェックしてもらうということもあるでしょう。

クラウド会計などでは、取引を自動で取り込むことができますが、データの内容が合っているかどうかはわかりません。(預金の残高は合うと思いますが)

自分で会計データを入力して申告までしているけれど、内容に不安があるという人は、税理士に依頼することを検討してみてもいいと思います。

損益計算書は、売上や費用を計上する時期がポイント

損益計算書には、売上や費用が表示されて利益が計算されます。

売上や費用、利益と言った項目は、経営者であれば誰でも気になるところですから、比較的わかりやすい内容とも言えます。

売上の数字が全然違うものになっていれば、すぐに気づきます。

一般の人が損益計算書でわかりづらい点といえば、売上や費用を計上する時期の問題です。

通常、一般の人は、売上や費用を計上する時期をそこまで気にしないと思います。

売上であれば、入金された時であったり、請求書を発行したときに入力すればいいのではと思うことでしょう。

税務上は、売上や費用をいつ計上するかは大きなポイントとなります。

売上や費用の他には、在庫の計上も大きなポイントです。

在庫を多く抱えるような商売の場合は、特に大切です。

また、建設業などの場合は、仕掛工事の計上がポイントになります。

ここでは一つ一つのポイントを書くことはしませんが、売上や費用を計上する時期がとても大切だということは覚えておくといいでしょう。

貸借対照表ではお金の流れを理解する

一般の人の場合、損益計算書は見ても、貸借対照表はほとんど見ないという人が多いのではないでしょうか。

見てもわかりづらいからです。

貸借対照表では、お金の流れを見るようにしましょう。

現預金の増減や、利益又は損失が何に変わっているのかを見ることがポイントです。

100万円の利益が出ていて、現預金が100万円増えていれば、利益の分現預金が増えたんだなということがわかります。

しかし、実際は利益が100万円出たからといって、現預金がそのまま100万円増えているということはあまりありません。

売掛金が増加しているかもしれないし、買掛金が減少しているかもしれません。

あるいは、借入金を返済しているかもしれません。

そういったお金の流れを、貸借対照表では見るようにしましょう。

利益が出ていても、設備投資をして固定資産が増加していれば、通常は現預金は減少します。

融資を受けて設備投資をしていれば、借入金が増加しているはずです。

貸借対照表を見て、お金の流れが説明できればいいのですが、なぜ、このような貸借対照表になったのかがわからないようでは、問題があります。

お金が増えている理由、減少している理由は、貸借対照表を見て、しっかりと把握するようにしましょう。

異常値を確認する

損益計算書や貸借対照表を見て、異常値があるようでしたら、入力が間違っている可能性がありますので、内容を確認します。

現金取引などで領収書をなくしてしまい入力が漏れてしまったり、数字を一桁間違えて入力していることがあるかもしれません。

貸借対照表の場合は、残高を確認できるものがある場合は、残高を確認します。

預金であれば通帳、借入金であれば返済予定表などで残高を確認できます。

ここで問題になるのが、残高を確認できないものがある場合です。

現金出納帳をつけていないと、ここでつまずくことがあります。

現金出納帳をつけていない会社は現金出納帳をつけている会社以上に、現金の残高に注意をする必要があるのです。

異常値がただの間違いであれば、訂正すれば済むのですが、本質的な問題が隠れている場合は、改善をしなくてはいけません。

現金の残高が異常に多くなっている場合は、社長が会社のお金をプライベートに使用しているかもしれません。

社長が意識していれば、まだいいのですが、気づいていないで会社のお金を使っている場合もありますので、注意が必要です。

※会計データとしては、現金引き出しとして処理しているので現金残高が膨れます。しかし、そのお金を社長がプライベートに使ってしまっているので、実際にはお金がないということになります。

まとめ

会計データの入力をすること自体はそれほど難しくはありません。

しかし、入力したデータが正しいかどうかの確認をすることは、そんなに簡単なことではありません。

更に、入力されたデータをもとに、経営の分析をして問題点の改善を図ることは、さらに難しくなります。

しっかりとできていないのに、自分ではきちんとできていると思っている場合も要注意です。

税理士に頼むほどではないという人の場合は、単発で相談を受けてみるだけでも、問題点が浮かび上がってくるかもしれません。

会計データは自分で入力をしているから税理士はいらないと思っている人でも、一度税理士に相談をしてみると、新たな発見があるかもしれません。

【編集後記】

アイキャッチ画像は、先日木更津にブルーベリー狩りに行った時のものです。

小湊鉄道の線路と道路が並走していたので、かなり長い間、車両を見ることができました。

小湊鉄道やいすみ鉄道は乗ったことがないのですが、観光列車も走っていて、一度乗ってみたいなと思っています。


 

千葉市、四街道市、佐倉市を中心に地域密着を目指している「渡邉ともお税理士事務所」のホームページはこちら

スポンサーリンク

関連記事

ABOUTこの記事をかいた人

1972年生まれ 千葉県生まれ、千葉県育ち。 四街道市在住。 小規模企業の節税に強い、渡邉ともお税理士事務所 代表税理士。 節税をしながら、長期の資産形成をサポート。