わたしは5カ所の税理士事務所で働いたことがあります。
わたしが就職活動していたころは今ほどインターネットが普及していませんでした。
ですから、その税理士事務所で働き始めるまでは、その事務所がどんなところなのかほとんどわかっていませんでした。
今では、インターネットが普及して、税理士事務所に関しても色々な情報を入手することができます。
では、今では、働き始める前に、その税理士事務所のことがわかるようになったのでしょうか。
ある程度のことがわかることもある
インターネットとは別で、ハローワークでもある程度の情報がわかることがあります。
わたしはハローワークでの就職活動もそれなりにしていました。
そうすると、毎回のように職員を募集している税理士事務所があることに気づきます。
その税理士事務所が拡大していて常に募集しているのであればまだわかるのですが、規模は大きくなっていない、あるいは従業員の数が少ないのにしょっちゅう募集しているのは、良くないことが想像できます。
入社した人がすぐに辞めてしまっているということが簡単に想像できます。
すぐに辞めるということは、それほどいい職場ではないのかなということになります。
また、ハローワークの職員の雰囲気で、その税理士事務所のことをあまりよく思っていないのかなと感じたこともありました。
おそらく、その事務所とハローワークの間で何らかのトラブルがあったのだろうと思いました。
そういうこともあるので、ハローワークに通っていると、ある程度のことはわかります。
ただ、ハローワークでの就職活動が初めての場合は、いつも募集しているとこはわからないとは思いますが。
大きな税理士事務所の情報はあるが、小さな税理士事務所の情報はほとんどない
インターネットで、税理士事務所の情報を得ようとすると、大きな税理士事務所であれば、そこのOBの人などの書き込みなどを見つけることができると思います。
ある程度の人数の人が同じようなことを言っていれば、信用してもいいかもしれません。
ただし、小さな税理士事務所の情報は、それほど見つけることはできないでしょう。
インターネットに書き込む人は大抵辞めている人です。
小さな税理士事務所では、そもそも辞めている人が少ないので、情報もほとんどありません。
大抵の人は何らかの不満を持って辞めます。
そして、インターネットには良いことよりも悪いことを書くことが多いように思います。
ですから、大抵は悪い情報しか集まらないのではないかと思っています。
OBの人が書いた情報で、「あそこの税理士事務所は良かったよ」というようなものは少ないと思います。
インターネットの情報は、その点を強く踏まえたうえで参考にした方がいいでしょう。
税理士事務所自身が発信している情報にも注意が必要
では、税理士事務所自身がホームページなどで情報を発信している場合はどうでしょう。
通常ホームページの目的は広告だったり、宣伝だったりします。
ですから、通常はホームページには良いことしか書いていないことが多いです。
あまりにも綺麗なことしか書いてない場合は、信憑性に欠けます。
宣伝文句として書いていると思っていいでしょう。
あと、理想ばかり高く書いてある場合も、理想と現実の間に大きな隔たりがある場合がありますので注意しましょう。
それから、採用のページに力を入れている税理士事務所もあります。
そのときも、その税理士事務所の規模や成長度合いから見て、不自然であれば、ちょっと疑ってみてもいいかもしれません。
まとめ
税理士事務所への就職では、入社前にどんな税理士事務所なのかがわかればとても助かります。
しかし、現実には入社前にわかる情報はあまりありません。
インターネットの書き込みや、税理士事務所自身のホームページなど、情報はそれなりにありますが、どこまで信用できるかはわかりません。
そして、忘れてはならないのが、小さな税理士事務所の場合、所長との相性がかなりの部分をしめることです。
所長と相性が合わない、あるいは所長の考え方や方針に賛同できないような場合は、そこで長く働くことは難しいでしょう。
わたし自身が5カ所の税理士事務所で働いた経験から言うと、税理士事務所は入社してみないとわからないということです。
色々書いてきて、「結局わからないのかよ」というツッコミが聞こえそうですが、こればっかりはしかたないと思います。
でも、ある程度はわかることもありますので、知ろうとする努力や工夫は必要です。
【編集後記】
今年の税理士試験が終わりました。
このタイミングで就職活動をする人も多いでしょう。
たまたまわたしは、今事務所でパートの募集をしています。
税理士受験生の応募があるかどうかはわかりませんが、受験生の応募があれば嬉しいような気もします。