今までは自分で確定申告をしていた個人事業主が税理士に依頼をした場合に、逆に税金が高くなったと思う人がいるかもしれません。
どういったときに、このようなことが起こるのでしょうか。
基本的にはないこと
今まで自分で確定申告をしていた人が税理士に依頼をして、今までより税金が高くなるということは基本的にはありません。
ではどういった場合にこういったことが起こるかというと、今までの確定申告が間違っていたということが考えられます。
わたし自身の経験でも、今まで自分でやっていたという方の確定申告書や会計データを拝見させていただくと間違っていることが多くあります。
経費にはならないものを経費として申告しているということが多いです。
また、減価償却のことがわからずに車の購入費用などを全額経費にしたりということがあります。
今までそれで通ってたのに、正しくやることになって税金が高くなるなら損だよね、と思う人もいるかもしれません。
しかし、後で税務調査が入って、今まで間違っていた分に罰金を加算して支払わなくてはいけなくなるかもしれません。
そして、間違って経費にしているものもあれば、経費になるのに経費にしていないものもあります。
これらを正しく処理をすると、やはり税額が減少することの方が多いです。
税額が減少する分が、税理士費用を超えれば元は取れます。
超えなくても正しい申告をしたという安心感があります。
税理士の本領発揮というところなのですが、それでも、あまりにも経費にならないものを多く計上していて、やはり税金が高くなるケースもあります。
それでも、決して損をしている訳ではありません。
今までが間違って税金を少なく納めていただけです。
過去の修正申告をすることによって、やっぱり今年の方が税金が減ったよねとなるか、あるいは税務調査で過去の税金を追加で取られるかです。
そうなると、結局税理士に依頼した方が税金が安く済むということになることが多いです。
青色申告特別控除額
自分で確定申告をしている人の中には、白色申告をしていたり、青色申告でも青色申告特別控除を10万円しか受けていない人も多いです。
こういった人は、税理士に依頼して青色申告特別控除額を65万円で受けることによってかなり税額が減ることになります(国民健康保険料も減ります)。
しかし、中には青色申告特別控除額65万円の要件を満たしていないのに65万円の控除を受けている人もいます。
そういった人は、税理士に依頼して要件を満たすようになったとしても、税理士の恩恵を感じないかもしれません。
これも税務調査で青色申告特別控除額の65万円を否認され、追加で税金を支払うことになる可能性があります。
まとめ
「税理士に依頼したら税金が高くなった」と言う人や、「お金を支払って税理士に依頼するほど税金払ってないよ」と言う人もいるかもしれません。
もともと正しい申告ができているのであれば、税理士に依頼する必要はないでしょう。
しかし、今までの申告に自信がないのであれば、一度税理士に依頼するメリットはあるかもしれません。
その結果が今までと同じであれば、自分でも正しくできるということですから、次からはまた自分でやればいいでしょう。
自分で申告できる、税理士に依頼するほどでもないと思っている人でも、一度税理士に見てもらうと新たな発見があるかもしれません。
【編集後記】
山手線の新駅の名称が「高輪ゲートウェイ」に決まったそうです。
長いから省略して言うと思うのですが、何て略称になるのでしょうか。
「高ゲー」かなぁ。
「どこで降りるの?」
「高ゲーだよ!」
こんな感じ?