補助科目ではなく、勘定科目で管理した方がいいもの

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会計ソフトで会計のデータを入力するなら、有効に使いたいのが補助科目です。

補助科目は便利なので、何でも補助科目を作りたくなりますが、補助科目で管理した方がいいものと、勘定科目で管理した方がいいものもあります。

補助科目で管理した方がいいもの

補助科目とは、名前の通り、勘定科目の補助的な役割を持ちます。

例えば、電気代は「水道光熱費」という勘定科目を使うのが一般的です。

ガス代や水道代も同じく「水道光熱費」という勘定科目を使います。

このときに、補助科目を使わなと、水道光熱費の金額の内訳がわからなくなります。

補助科目を使うと、水道光熱費のうち、電気代がいくら、ガス代がいくら、水道代がいくら、ということがわかるようになります。

たいていの会計ソフトは、補助科目ごとの前期比較も見れるようになっているので、電気代、ガス代、水道代がそれぞれ、前年に比べてどのくらい増減したかもわかるようになります。

会計ソフトに入力する項目は、日付、勘定科目、金額、相手先、内容です。

例えば、東京電力という補助科目を作ることによって、相手先が入力されるので、相手先を入力する必要がなくなります。

また、「東京電力/電気代」という補助科目にすれば、内容を入力する必要もなくなります。

もっとも、東京電力の場合は、それだけで電気代ということがわかるので、内容を省略しても問題はないでしょう。

ですから、「電気代」という補助科目はおすすめではありません。

支払先を入力しなくてはいけないからです。

せっかく補助科目を作るのであれば、電気代ではなく東京電力にしましょう。

勘定科目で管理した方がいいもの

補助科目は便利なのですが、欠点もあります。

それは、補助科目を表示しない残高試算表や、決算報告書では金額がわからないことです。

先ほどの例で言うと、決算報告書を見ても電気代にいくらかかったかはわかりません。

工場のようにエネルギーをたくさん使う会社の場合、電気代がいくら、ガス代がいくら、水道代がいくらかかったかというのは、とても大切な要素になると思います。

そういった場合は、電気代、ガス代、水道代をそれぞれ勘定科目にするのも効果的です。

会社によって、数字を把握したい勘定科目は違いますから、自分の会社にあった勘定科目を使うといいでしょう。

以前に、ガソリン代は勘定科目を分けた方がいいという記事を書きましたが、このような理由によります。

旅費交通費という勘定科目も、通勤交通費、電車代、バス代、航空券、高速代、タクシー代、宿泊費など様々な内容のものが計上されます。

例えば、この中で通勤交通費を別に把握したいのであれば、通勤交通費という勘定科目を作ればいいですし、高速代を別に把握したいのであれば、高速道路利用料といった勘定科目を作るのもいいでしょう。

勘定科目は法律で決まっている訳ではありませんから、ある程度自由に決めることができます。

ただし、継続性には気を使いたいところです。

昔は、税理士事務所などで、担当者が代わるたびに、担当者の好みで勘定科目が変わるなんてこともあったと思います。

それは良いことではないでしょう。

他にも、見た人がわかるような勘定科目の方がいいので、あまりにも突飛な勘定科目は使わない方が良いかもしれません。

ちなみに、ガソリン代の例で言うと、旅費交通費の補助科目としてガソリン代とすると摘要欄に支払先を入力しなくてはいけません。

燃料費という勘定科目を作って、ENEOSという補助科目を作成しておけば、支払先は入力しなくてもよくなります。

この点でも、ガソリン代は別に勘定科目を作った方がいいということになります。

もちろん、数か月に1度しかガソリンを入れないという場合は、勘定科目を作る必要はないと思いますが。

まとめ

補助科目と勘定科目について書いてみました。

簡単に言うと、重要で、それ自体の金額を勘定科目として把握したい場合は、補助科目ではなく、勘定科目を使った方が良いということです。

あと、補助科目の作りすぎにも気をつけたいところです。

何でも、丁寧に入力した方が良いと思って、補助科目をどんどん作っていくと、補助科目が多くなりすぎて、逆に入力が面倒になったり、補助科目つきの残高試算表が見づらくなったりします。

いずれにしても、会社にとって有用な会計データにするために、考えて入力するようにしましょう。

【編集後記】

ツイッターでもつぶやいてしまいましたが、郵便物が1gオーバーで戻ってきました。

1gとは言え、オーバーしているのですから仕方ないと言えば、仕方ないのでしょう。

しかし、事務所のスケールで量るとオーバーしていないし、どうもスッキリしません。

そもそも、1g程度はその日の湿度などによっても変わりそうな気もします。

もう少し幅を持って料金管理をすることはできないのでしょうか。

アイキャッチ画像は、佐倉市にある魚介醤油ラーメン 和屋さんの冬季限定のえびワンタン麺です。ワンタン麺があると、つい頼んでしまうんですよね。


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ABOUTこの記事をかいた人

1972年生まれ 千葉県生まれ、千葉県育ち。 四街道市在住。 小規模企業の節税に強い、渡邉ともお税理士事務所 代表税理士。 節税をしながら、長期の資産形成をサポート。