ツイッターのタイムラインに、士業事務所の一人当たり売上高に関するツイートが流れてきたので、統計局のホームページで確認してみました。
税理士事務所の1事業従事者当たり売上高とは
ツイッターのタイムラインでは、士業事務所の一人当たり売上高は以下のように書かれていました。
・会計士、税理士 882万円
・弁護士、弁理士 1,126万円
・司法書士、土地家屋調査士 664万円
・行政書士 350万円
・社会保険労務士 520万円
この数字を最初に見たときは、税理士一人当たりの売上高かなと思いました。
それを踏まえて考えると、少し少ないかなという感覚でした。
でも、税理士事務所の市場規模が1.6兆円となっていて、一人当たりの売上高が882万円となっています。
1.6兆円を882万円で割ると、181千人ほどになります。
税理士の登録者数は8万人弱ですから、税理士事務所の税理士以外の従業員も含むのかなと思い、統計局のホームページで確認することにしました。
統計局のホームページによると、事業従事者とは、その事業所で実際に働いている人のことをいうみたいです。
やはり、税理士以外の従業員も含むということです。
パートやアルバイトなどの人数をどうカウントしているかまではわかりませんでした。
妥当な数字かなという印象
税理士以外の従業員も含めた一人当たりの売上高であれば、妥当な数字かなという印象です。
恐らく人を使えば使うほど、一人当たりの売上高は下がっていきます。
アルバイトやパートの人数も増えるでしょうし、事務や経理などの間接部門の人数も増えます。
また、人の入れ替わりもあって、効率が落ちることも考えられます。
逆に、税理士1人だけの事務所であれば、一人当たりの売上高はもう少し増えるのではないかと思います。
あとは、登録はしているけれどあまり営業はしていないような方もいると思うので、その分は数字が下がるでしょう。
こうして考えると、単に1事業者当たりの売上高と言っても、どのような税理士事務所かによって、数字はかなり変わってきます。
そういったことを全部含めて考えると、全体の税理士事務所の1事業従事者当たりの売上高が882万円というのは、妥当な数字かなと思います。
平均の数字などを見るときは、計算根拠を把握する
こういった数字を見るときは、どうやって計算しているかを把握する必要があります。
40代の1世帯当たりの平均貯蓄額を例に取ります。
この場合、一部の資産家が平均値を上げていることが簡単に想像できます。
1人で何十億、あるいは何百億という資産を持っている人もいるので、平均値が中央値よりも高くなるのは間違いないでしょう。
今回の税理士事務所の一人当たりの売上高の場合でも、先ほど書いたようなことが考えられます。
ですから、平均の数字を見るときは、参考の参考程度に見るのがいいのかなと思います。
まとめ
税理士事務所の一人当たりの売上高を見て、ちょっと気になったので記事にしてみました。
結果としては、妥当な数字だと思います。
事務所の規模やスタイルによって数字が変わってきますので、あくまでも参考程度に見る数字でしょう。
【編集後記】
ツイッターを見ていると、この数字が少ないと思っている方が多いように見えます。
従業員も含めた数字と把握したうえで発言しているのか気になります。