税理士事務所業界では、拡大を目指すことの方が主流になっているように思います。
では、拡大を目指さないと生き残っていけないのかというと、そんなことはありません。
すきまに入り込んでいくような戦法も悪くないと思っています。
まちの税理士事務所というすきま
税理士事務所は、最初に書いたように拡大を目指すことが主流だと思われます。
その他には、例えば、何かに特化をするという戦法があります。
しかし、何かに特化をする方法も今では競争が激しくなっています。
資産税専門、飲食業専門、医業専門、個人の確定申告専門などをうたっている税理士事務所の競争も激しくなっています。
そんな中で、わたしは3年ほど前にまちの税理士として開業しました。
20年以上前であれば、税理士事務所と言えば、まちの税理士事務所が多かったです。
しかし、最近ではまちの税理士事務所として開業する人は少なくなっていると思います。
少なくとも、まちの税理士事務所を売りにしている税理士事務所は多くはありません。
まちの税理士事務所の定義ははっきりしませんが、20年くらい前までに多かった町の小規模の個人事務所という感じです。
わたしは、親しみやすいように「町」を平仮名にして「まちの税理士」を名乗っています。
令和の時代に、「まちの税理士」を名乗って開業する人はそれほど多くないでしょう。
まちの税理士事務所は時代にそぐわない、また特色のない税理士事務所だと思われがちです。
しかし、拡大を目指したり、相続税などに特化するよりも、まちの税理士事務所の方がすきまがあるように思います。
うまくすきまに入り込めば、まだ何とかなるのではないでしょうか。
レッドオーシャンやブルーオーシャンという言い方をしますが、オーシャンというと広いイメージがあります。
拡大を目指さない人にとっては、そういった広い大洋は必要ありません。
すきまがあれば、入り込めばいいのです。
拡大を目指している税理士事務所や相続税に特化をしている税理士事務所が太平洋や大西洋を舞台に勝負をしているのだとしたら、的矢湾に入り込んで勝負をすればいいのです。
すでに的矢湾に強力なライバルがいるのであれば、唐津湾でもいい訳です。
(もちろん的矢湾や唐津湾を悪く言っている訳ではありません。)
ひと昔かふた昔前のスタイルと思われるまちの税理士事務所ですが、今でもやりようはあると思っています。
まちの税理士事務所のすきまは意外に多い
まちの税理士事務所なんてどこにでもあるでしょ、と思われるかもしれませんが、意外にすきまは多いと思っています。
わたし自身は、たまたま家を買った四街道市で開業して、たまたまそこにはすきまがありました。
灯台もと暗しという言葉があるように、意外と近くの場所にすきまを見つけることができるかもしれません。
もし、開業するときに四街道市にはすきまがないと判断していれば、他の場所(といってもせいぜい隣の千葉市だとは思いますが)で開業していたと思います。
まちの税理士事務所のすきまと言っても、場所的なことだけを意味する訳ではありません。
場所と事務所の特徴の両方ですきまがあります。
わたしの場合、近くに40代で似たような特徴を持つ税理士事務所はあまりないと思っています。
開業するときにそこまで考えられたかというと、そうでもないのですが、今になって思うと、いいすきまがあったなと感じています。
今から独立を考えている人は、場所と事務所の特徴の両方でのすきまを探してみるといいかもしれません。
まとめ
新規参入する場合には、すでにライバルがひしめき合っていると思ってしまうことも多いでしょう。
しかし、ちょっと視点を変えて検討してみると、すきまが見つかるかもしれません。
税理士事務所で言えば、場所的なすきまと事務所の特徴でいうすきまがあります。
この両方のすきまに入り込めれば、上手くいく可能性が高くなります。
わたしはまだ開業3年足らずで成功したと言えるわけではありませんが、適度なすきまで戦えているように思います。
今日もすきまで頑張ってきたことの成果が出たと言えるようなことがありました。
すきまはいつまで続くかわかりませんが、それは大洋で勝負をしていても同じです。
地殻変動で、いつの日か太平洋や大西洋がなくなるときがくるかもしれないですから。
そうなったときには、もしかしたら小さくて小回りがきくほうが生き残る可能性は高いかもしれないですね。
恐竜が絶滅してゴキブリが生き残ったように。
自分をゴキブリに例えるのは、あまりいい気分ではないですね(笑)
【編集後記】
昨日の編集後記にも書きましたが、今日もオリーブアナアキゾウムシを見つけて退治しました。
しかも、2匹。
まだいるのかなぁ。
オリーブ復活するといいなぁ。