芸人の徳井さんが、7年間で1億2千万円の申告漏れを指摘と報道されました。
徳井さんほどの有名人が3年間も無申告と言うのはにわかに信じがたい話です。
しかも、以前は申告していたということですから、申告をしなくてはいけないということは知っていたはずです。
吉本興業と言えば、つい最近闇営業問題が世間を騒がせたばかりです。
その際には、闇営業のお金を税務申告していたのかということも話題になりました。
そういった中でのニュースなので、より驚きました。
しかし、ニュースを見ると徳井さんの修正申告は昨年末の話らしいので、実際は闇営業問題が話題になる前の話なんですね。
見解の相違
会社では経費になると判断したものが、税務当局に認められないことがあり、これが見解の相違というものです。
例えば、飲食費などで、会社側は業務の遂行上必要と判断して経費として処理をしていたが、税務当局からすると、それは会社の事業とは関係のない個人的な支出だとみなされたりします。
飲食費や、贈答品、高級車、旅行費用などにこうした見解の相違が発生することがあります。
今回の徳井さんの件では、衣装代もそうですね。
一般的に、会社としては経費を多く認めて欲しいと思っています(法人税が少なくなるため)ので、経費かどうか判断の難しいものも経費として処理してしまうことはよくあります。
一方、税務当局としては税金を不当に安くすることはしたくありませんので、見解の相違が発生することは珍しくありません。
ただし、見解の相違というのは、あくまでも会社側は経費だと思っていることが前提です。
そもそも経費ではないと思っているものを経費にしているとしたら、それはまた別の話になります。
無申告
今回の徳井さんのケースは7年間のうち、3年間は無申告だそうです。
最初の4年間は申告をしていたので、見解の相違と言えなくもありません。
その4年間にも意図的な売上の計上漏れや、架空の経費の計上があったとしたら、見解の相違ではなく意図的な脱税と言えます。
そして、申告をしていなかった3年間は、意図した脱税です。
新しく事業を始めて、申告しないといけないことを知らなかったとしたら、意図しない脱税だった可能性もありますが、もともと申告していたわけですから、意図しない脱税とは言えません。
この点がどうしても腑に落ちません。
意図しない脱税なら許されるということでもありません。
申告や納税は義務なので。
あー、脱税しちゃったんだぁ。
と言うのならわかるのですが、申告すらしていないというのは理解に苦しみます。
しかし、昨夜の徳井さんの記者会見を見ていると、この点についても何となく疑問が解決します。
徳井さんは「想像を絶するルーズさ」と言っていました。
わたしはバラエティ番組も見ますし、徳井さんの出演している球辞苑という番組は好きでよく見ます。
ですから、テレビを通しての徳井さんのことはよく知っています。
あくまでもテレビを通しての徳井さんですが。
その徳井さんが「想像を絶するルーズさ」と言うと、何となくわかるという気持ちがあります。
本当に悪意を持って税金をごまかそうとしていたら、おそらく無申告という方法はとらないので、実際に想像を絶するルーズさによって無申告になっていた部分もあったのだと思います。
この点について補足すると、元々申告していた会社で、しかも利益が出ていると思われる会社が無申告で通るはずがありません。
税務署からの問い合わせもあったはずです。
申告をしなければいけないことがわかっていたのにしていなかったのは、意図的と言わざるをえませんが、悪意を持って意図的に脱税をしようと思っていたのではないのかなとも思います。
まとめ
徳井さんの申告漏れのニュースを聞いて、最初は3年間の無申告ということだったので、耳を疑いました。
もともと申告していた会社が3年間も無申告だったなんて。
しかし、昨夜の記者会見を聞いて、「そうだったのかな」と思う気持ちになりました。
しなくてはいけないことをしていなかったので、責められるのは当然だと思いますが、無申告ということが逆にひどい悪意を持っていなかったともとれます。
しばらくは仕事に影響するかもしれませんが、今後はしっかりと申告、納税をして頂いて頑張って欲しいなと思います。
そういえば、徳井さんは過去にマネーフォワードのCMに起用されていたみたいですね。
起業はタレントの信用調査はしないのかなぁと思ったら、CMに出ていたのは15年だから、無申告の前のことだったんですね。
【編集後記】
巨人が、FA権を取得したロッテの益田と鈴木を調査というニュースがありました。
残ってくれれば嬉しいし、出ていってしまえば残念ですがしかたありません。
色々思うところはありますが、見守りたいと思います。