iDeCoと小規模企業共済や国民年金基金との一番の違いは、自分で運用すること、そして自分で運用することこそがiDeCoの一番の魅力だと思っている

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iDeCo、小規模企業共済、国民年金基金は、どれも税金の取扱が似通っています。

掛金が所得税を計算するうえで全額控除される、運用益は非課税、ただし、もらうときには課税される。

もらうときに課税されるとは言っても、退職所得控除や公的年金等控除があるので、税金上優遇される。

基本的には老後にならないともらえないなどの共通点があります。

個人事業主の場合は、会社員に比べて老後のお金が不足することが予測されますので、こういった税制上の優遇制度を利用して老後のためのお金の準備をすることは大切です。

iDeCoは自分で運用する

似たような制度ではありますが、iDeCoは自分で運用するという点で、他の2つとは大きく異なります。

わたしがiDeCoをおすすめする理由もここにあります。

わたしも老後のお金に不安があり、自分で何とかしないといけないなと思っていました。

最初は色々な方法でお金を増やすことができないか考えました。

しかし、簡単にお金を増やすことはできません。

そんな中で、世界中の株式に投資をするインデックスファンドを長期間にわたって積み立てる方法を知りました。

期待リターンが4~5%程度だとしても20年、30年と積み立てれば、資産は大きく増えることが期待できます。

これはやらない手はないだろうと思いました。

ちょうどその頃、iDeCoに加入しました。

普通にインデックスファンドを積み立てて、将来売却したときに利益が出れば、利益に対して20%の税金が取られます。

しかし、iDeCoであれば、運用益に対して税金がかかりません。

仮に3万円を25年間積み立てると、運用益は数百万円にもなる可能性も十分あります。

そうなると、運用益に対する非課税の効果は数十万円以上というレベルの話になります。

また、以前は、iDeCoではコストの低いインデックスファンドの取り扱いがあったのも魅力でした。

現在では、課税口座でも超低コストのインデックスファンドを買うことができますが。

小規模企業共済や国民年金基金も自分が支払った掛金よりも多くのお金をもらうことができる可能性がありますが、iDeCoほどではないと思っています。

もちろん、iDeCoの場合は、運用が上手くいかなければ元本割れすることもありますので、その点はしっかりと知っておく必要があります。

老後のお金を貯めるのにインデックスファンドを積み立てて備えたいという人にとっては、iDeCoは恰好の制度なのです。

お金が長期間拘束されるということをどう考えるか

iDeCoや小規模企業共済、国民年金基金について、お金が長期間拘束されることがデメリットだとして、否定的な人もいます。

色々な考えがありますが、お金持ちでない普通の人が、老後のためのある程度まとまった額のお金を準備しようと思ったら、長期間に渡ってコツコツと貯めていくことが一番の近道なのではないかと思っています。

そして、コツコツと貯めていくのに、税制上優遇されているこれらの制度を利用することはメリットこそあれ、デメリットは小さいと考えます。

その中で自分で運用できるのがiDeCoですから、自分で運用をしたい人にとっての最初の選択肢がiDeCoということになるでしょう。

これらのものとはちょっと違いますが、同じく税制上優遇があるものとして、つみたてNISAがあります。

つみたてNISAは資金が拘束されませんので、どうしても資金が拘束されることを嫌うのであれば、つみたてNISAを利用するというのも手だと思います。

あくまでも老後のためのお金を毎月コツコツと貯めるということが目的ですから、お金が長期間拘束されるということは大きなデメリットとは思っていません。

毎月数万円のお金を老後のためのお金に回したら、今の自己投資ができないという人がいるのであれば、考え方を変えてみるのもいいと思います。

例えば、月に数万円多く稼げる方法を考えるとか。

もし、毎月の数万円を自己投資にあてれば、たくさん稼げるようになってコツコツと老後のお金を貯める必要もなくなるというのであれば、そっちの方がいいかもしれません。

そのあたりは、人によって違いますし、考え方にもよります。

毎月数万円をiDeCoに使うと自己投資ができなくなるので、iDeCoをおすすめしないというのはちょっと弱いかなと思います。

若い人で数万円の積立はきついということであれば、掛金を最小にしてでも加入しておくと、将来もらうときの退職所得控除額が増えることになります。

収入が増えたら、掛金を増額することを考えましょう。

iDeCoの場合、毎月手数料がかかるので、少額の掛金だと手数料の割合が高くなるというデメリットがありますので。

まとめ

低金利の現在では、お金を増やすことは簡単ではありません。

お金を運用で増やさなくても老後のお金を貯めることができるという人は、わざわざ運用しなくてもいいでしょう。

しかし、運用をしてお金を増やさないと老後のお金が不安だという人は、長期間に渡ってコツコツと資産形成をすることは悪くない選択だと思っています。

そういう考えの人にとってありがたい制度がiDeCoだと思っています。

iDeCoをおすすめする理由は、節税効果が高いというよりは、長期に渡ってコツコツと積み立てて運用することで、自分が貯めたお金がそれなりに増える可能性があることです。

そう考えることが難しいのであれば、小規模企業共済や国民年金基金の方がいいかもしれません。

運用という観点から、もう一度iDeCoについて検討してみるといいと思います。

もちろん、運用は自己責任になりますので、その点も忘れないようにしてください。

【編集後記】

本日が今年最後の更新になります。

今年は更新が途切れることもありましたが、無事にブログを続けることができました。

今後も、更新が途切れることはあると思いますが、現時点ではブログを続けていく考えですので、来年以降もよろしくお願いします。


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ABOUTこの記事をかいた人

1972年生まれ 千葉県生まれ、千葉県育ち。 四街道市在住。 小規模企業の節税に強い、渡邉ともお税理士事務所 代表税理士。 節税をしながら、長期の資産形成をサポート。