個人事業主のわたしが経費にしていないもの、経費にしているもの

スポンサーリンク


ネットなどで、○○は50%まで経費にできますというようなことが書いてあるのを見たことがある人も多いと思います。

○○には、自宅の電気代、車にかかる費用、携帯電話料金などが書かれていることが多いです。

そういったものを見るたびに、おかしいなと思ってしまいます。

例えば、自宅のインターネット費用を考えます。

税金の知識のない人が、「自宅のインターネット費用は50%まで経費にできます。」と書いてあるのを見ると、「あー、自分も自宅のインターネット費用を支払っているから、50%が経費になるんだ。」と思うことでしょう。

専門家からすると、考え方がおかしいと思うのですが、一般の人からすると、おかしいとは思わないのかもしれません。

経費になるかならないかは、事業のために必要かどうかがポイントになります。

ですから、自宅のインターネッとを全く仕事に使っていないのであれば、50%どころか、全く経費にはなりません。

自宅のインターネットを90%仕事用に使っているのであれば、90%が経費になります。

このように、自宅のインターネットの使用状況は人によって違う訳ですから、○○は○○%経費になります、ということ自体がおかしいということがわかると思います。

人に「○○は経費にできるよ」とか、「○○を経費にしているよ」と言われると、つい、自分も経費にしてしまおうかと思ってしまいます。

あくまでも、自分が仕事に使っているかどうか、按分するのであれば、何割仕事に使っているのかということがポイントになります。

そこで、一例として、税理士事務所を営んでいるわたし自身が、経費にしているもの、経費にしていないものを書いてみます。

前提条件としては、個人で税理士事務所を営んでいて、自宅以外に事務所を借りて、パートさんを1人雇っていて、事務所までは車で通勤しています。

妻は、税理士事務所の仕事を手伝っていない、という状況です。

経費にしていないもの

家族での食事代、1人での食事代

個人事業主であれば、食事代が経費になればいいなと思っている人も多いかもしれません。

わたしは、食事代は基本的には経費にしていません。

とくに、家族での食事代、1人での食事代は経費にしていません。

基本的には、と書いたのは、仕事上の付き合いのある人との食事代を経費にすることがあるからです。

仕事上の付き合いのある人との食事も、年に数えるほどしかありませんので、金額も大した金額ではありません。

仕事上の付き合いのある人と食事をすることが多い人は、食事代が経費になることも多いと思います。

ただし、その食事が事業の売上や利益につながっていないのであれば、それは経費の無駄遣いになりますので、経費になるからいいやというのは、ちょっと違います。

妻の車にかかる費用

妻は車を所有していて、妻の仕事の通勤に使ったり、保育園の送迎に使ったり、買い物に使ったりしています。

いずれも、わたしの仕事には関係ありませんので、妻の車にかかる費用(車本体の減価償却費、自動車税、自動車保険料、ガソリン代、修理費用など)は、いっさい経費にしていません。

同じ理由で、妻の携帯料金も経費にしていません。

普段着る洋服代、下着代など

普段着る洋服代や下着代なども経費にしていません。

自宅で使う家電

自宅のエアコン、テレビ、冷蔵庫、電子レンジ、洗濯機なども経費にしていません。

仕事に使っていませんので。

厳密に言うと、自宅で仕事をすることもあるので、エアコンなどは一部仕事で使っているとも言えなくもないのですが、割合としては、10%もないと思うので経費にしていません。

テレビも、ニュースや経済番組を見ることもありますが、経費にしていません。

似たようなもので、NHKの受信料も経費にしていません。

プライベートでの交通費

プライベートで外出するときの交通費も経費にしていません。

妻の実家が関西なので、交通費はそれなりにかかるのですが、経費にしていません。

仕事で帰省しているわけではありませんので。

経費にしているもの

誰もが経費にしているものは別にして、こんなものを経費にいしています、ということでいくつか挙げてみます。

日経新聞
携帯電話料金
車関係の費用(事業使用割合分)
書籍代
自宅に関する費用(固定資産税、電気代、インターネット料金など、事業使用割合分)

特別に変わったものを経費には計上していません。

書籍については、仕事に関係するものを経費にしています。

本が好きで色々な本を買うのですが、小説など仕事に関係のない本は経費にしていません。

難しいのがお金に関する本です。

仕事用のブログでもよくお金(投資)について書いていますし、お客様にも、イデコをすすめることも多いです。

そういうこともあって、お金に関する本については経費にしています。

開業以来、新聞代を含めて新聞図書費は、月平均2万円くらいで推移しています。

もちろん、専門書も含んだ数字です。

少なくはない金額かなと思いますが、書籍については、リターンもあるので無駄な経費だとは思っていません。

事務所を借りてはいますが、自宅で仕事をすることはありますし、自宅で仕事をしていた時の仕事部屋は今でもそのままにしています。

自宅でメールのチェックや、調べ物をすることも少なくないので、自宅に係る費用の一部(かなり少ない割合です)は経費にしています。

車に関しては、通勤や、仕事での移動がメインで使用していますので、かなりの割合を経費にしています。

まとめ

自分の中で、経費にするもの、経費にしないものを決めておくと、迷わずに済みます。

なんでもかんでもレシートを取っておくのではなく、経費にするものとしないものとに分けて、レシートを保管するようにした方が、経理処理も楽です。

買ったときは経費にならないと思っても、レシートを取っておくと、申告の時に、税金が多いなぁと思ったら、「経費にしちゃおうかなぁ。」って思ってしまいます。

経費でないものを経費にしてしまうのは、節税ではなく脱税になってしまいます。

そういったことにならないためにも、あらかじめ経費にしないものを決めておくといいと思います。

割合で按分する場合も、自分がどれだけ仕事に使っているかを把握して按分します。

誰かが5割計上しているとか、誰かが8割計上しているとかではなく、あくまでも自分が何割仕事に使っているかがポイントです。

一概には言えないのですが、こうした一例が少しでも参考になれば、幸いです。

【編集後記】

上の娘が2歳4か月、下の娘が8カ月になりました。

毎日お風呂に入れたり、毎朝おむつを替えたり、上の子の歯を磨いたり、遊んだりと育児の一部におわれています。

アラフィフでの育児は体力勝負ですね。

アイキャッチ画像は、自動車保険の更新をした際に撮ったものです。

5年間で約35,000km、トラブルなく走ってくれてます。


千葉市、四街道市、佐倉市を中心に地域密着を目指している「渡邉ともお税理士事務所」のホームページはこちら

スポンサーリンク

関連記事

ABOUTこの記事をかいた人

1972年生まれ 千葉県生まれ、千葉県育ち。 四街道市在住。 小規模企業の節税に強い、渡邉ともお税理士事務所 代表税理士。 節税をしながら、長期の資産形成をサポート。