青色申告特別控除とは
青色申告特別控除とは青色申告者に対する特典のひとつで下記の要件を満たすことで所得税の計算上、不動産所得又は事業所得から最大65万円を控除する制度です。
・不動産所得又は事業所得にかかる取引を複式簿記により記帳していること。
・貸借対照表及び損益計算書を確定申告書に添付し、青色申告特別控除の金額を記載して法定申告期限内に提出すること。
上記の要件を満たさない場合は、控除額が最大10万円になります。
不動産所得の場合は、事業的規模である必要があります。アパートであればおおむね10室以上、独立家屋の場合はおおむね5棟以上あれば、事業的規模となります。
会計ソフトに入力すればOK
要件のひとつに複式簿記により記帳することがあります。これは会計ソフトで入力することにより解決します。会計ソフトは弥生会計でも、freeeでもMFクラウド会計でも大丈夫です。現金取引、預金取引、その他のすべての取引を入力するので手間はかかりますが、節税効果も大きく事業の成績を正確に把握するためにもやったほうがいいでしょう。
入力の方法が分からなければ、税理士に依頼する方法もあります。税理士への報酬は発生しますが、節税効果である程度まかなえますし、確定申告の内容にも安心できます。自分で入力すると合っているかどうかわからないですし、知らないうちに損をするようなこともなくなります。
青色申告特別控除の節税効果は
青色申告特別控除は所得金額の計算上控除するものですから、65万円かける税率分の所得税住民税が安くなります。所得税と住民税を合わせた税率が30%の人であれば195,000円、税率が20%の人であれば130,000円の節税効果です。
結構な金額ですね。これを利用しないのはもったいないです。
青色申告特別控除の金額を控除する前の所得金額が限度になりますので、特別控除前で所得金額がマイナスであれば、青色申告特別控除は控除できません。また、不動産所得と事業所得を両方営む人の場合は、2つの所得を合わせて65万円が最大になります。2つの所得を合わせて130万円にはなりません。
正しく記帳してしっかり節税するようにしましょう。