ひとり社長でスタートして上手くいっていても人を雇うのは大変

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年間給与300万円の人を1人雇ったら、給与以外に100万円もの費用がかかる場合もあります。

給与以外にかかる費用

ひとり社長としてスタートして業績が順調に推移しているので、そろそろ人を雇おうか、と考える社長も多いと思います。

300万円の給与の人を1人雇ったら、かかる費用はもちろん300万円では済みません。通勤交通費、社会保険料、労働保険料、福利厚生費などはもちろん、人を雇ったので事務所を新たに借りるとなったら、事務所家賃もかかります。パソコンやデスク、電話などのオフィス用品代もかかります。給与の1.3倍くらいは普通にかかってしまうのです。

簡単に見積もってみます。
・通勤交通費   180,000円(月15,000円×12月)
・社会保険料   420,000円(3,000,000円×約14%)
・労働保険料      30,000円(大まかな数字)
・福利厚生費      50,000円
・採用費     100,000円
・その他事務用品 200,000円
合 計          980,000円

上記の金額だけでも、給与の30%以上もかかっています。このほかにも、家賃や光熱費、通信費などもかかりますので、人を雇おうと思ったらそこまで考えて雇う必要があるのです。300万円の人を雇うのに400万円の経費がかかるのであれば、少なくともそれ以上の粗利益が増えなければ、経営は厳しくなってしまいます。

経費以外にも大変なことは多い

人を雇うようになったらお金だけでなく、管理が大変になります。ひとり社長であれば、就業規則もなくても問題はほとんどないでしょう。人を雇ったら、なかったら困ります。就業規則を自分の会社に合うように作成するのはかなり大変なことです。専門家に依頼すれば、報酬もそれなりにかかってしまいます。

従業員の教育も大変です。社長の時間も奪われるかもしれません。

従業員が仕事をなかなか覚えないとか、やる気がないように見えるとか、ストレスに感じることも多くなるでしょう。

従業員が不正を働く可能性もあります。そんなことはレアケースだと思っている社長もいるかもしれませんが、不正は意外に多いものです。不正が起きてから対応するのでは遅いので、不正が起こらないような仕組みを作りましょう。

従業員の入れ替わりは普通にある

小さな会社の採用は大変です。優秀な人を採りたくてもそういう人はなかなか応募してきませんし、そういう人が来ても能力に見合う給料を支払うのも大変です。従業員からしても、小さな会社に不安もあるでしょうし、思っていたのと違うということで、退職してしまうこともあるでしょう。

せっかく採用した人が辞めてしまえば、それまでに教えた時間も無駄になります。新たな人を採用するための費用もかかります。社会保険の手続きも発生します。

ここまで考えるとやっぱり1人でやろうかな、という人も多いでしょう。

従業員の将来も考えなくてはいけません。それでも人を雇ってやっていこうと思える社長は、前を向いて進みましょう。次のステージが待っています。

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ABOUTこの記事をかいた人

1972年生まれ 千葉県生まれ、千葉県育ち。 四街道市在住。 小規模企業の節税に強い、渡邉ともお税理士事務所 代表税理士。 節税をしながら、長期の資産形成をサポート。