個人事業あるいは法人で事業を始めようとするときに、融資を検討する人も多いでしょう。
起業する人が融資を受けようと思ったら、日本政策金融公庫の創業融資か、自治体が窓口となって民間の金融機関で融資を受ける制度融資を検討することになります。このうち、本書では日本政策金融公庫の創業融資、特に事業計画書の作成について書かれた本です。
日本政策金融公庫で26年間勤務した方が書かれている本だけあって、経験にもとづいてわかりやすく書かれています。
創業融資を受ける際は事業計画書を作成するのですが、タイトルにもある通りそれについて一番ページをさいて書かれています。事業計画書の項目ごとに書き方が説明されていますので、事業計画書を作成する際に非常に参考になると思います。
わたしが一番大事だと思ったことは、「半年~1年前から事前準備をしよう」という部分です。何の準備もなしにいきなり「起業しました、お金貸してください」というのは難しいということです。
ビジネスモデル、収支予測を検討するのはもちろんですが、自己資金を用意することも大切です。
お金がないから借りるんだという気持ちもわかりますが、準備もなし、自己資金もなしでお金を借りるようでは起業しても上手くいかない可能性が高いでしょう。たまにお金があれば何とかなると思っている人がいます。起業さえできれば何とかなるという考えです。そういう人に限って収支予測も甘いことが多いように思います。
起業直前というよりは起業の半年から1年前に読んでおきたい本です。該当する人がいましたら、ぜひ読んでみてください。