レシートを捨ててしまうのはお金を捨てているようなもの
ひとり社長で細かいことが嫌いあるいは苦手な人は、細かいレシートを捨ててしまう、あるいはなくしてしまうこともあるでしょう。
お店で仕事用の備品を買っても1,000円以下のレシートは経費に計上しなくてもいいや、と思っていませんか?
税抜き500円の領収書を年間100枚捨てていたら、年間5万円の経費が漏れることになります。法人税の税率を25%とすると、12,500円余計に法人税をを支払うことになります。法人税だけではなく消費税でも4,000円多く支払うことになり、計16,500円の負担増です。
16,500円を30年繰り返すと495,000円にもなります。
レシートを捨てることがお金を捨てているようなものということがわかっていただけたでしょうか。
細かいレシートを捨てていると大きな金額のレシートも失くしやすい
普段細かいレシートを捨てているとしたら、レシートを取っておく習慣のない人も多いでしょう。それなりの金額のレシートでも、なくしてしまう可能性が高くなります。
先ほどの例と合わせて、仮に税抜き50,000円のレシートを年1枚なくしてしまったら法人税で、(50,000+30,000)×25%=20,000円、消費税で6,400円多く支払うことになります。30年で計792,000円の負担増です。
こちらから、計上していないレシートはないですか?と聞いても、計上しなくていいよというお客様も一定割合いらっしゃいます。面倒ですけれども、レシートを捨ててしまうのはもったいなさすぎます。
レシートは1枚残らず保存するようにしましょう。
会社の本来の成績がわからなくなる
レシートを捨ててしまう、またはなくしてしまうことのもう一つの大きな弊害は、会社の本来の損益が分からなくなってしまうことです。
年間で10万円くらいであれば、会社の成績をそこまでゆがめないかもしれませんが、5年10年と時間が経過するにつれ、ゆがみはどんどん大きくなっていきます。
10万円以上の領収書をなくしてしまうかもしれません。領収書をなくしてしまう人は現金出納帳もつけていないでしょうから、領収書をなくしたことすら忘れてしまったら、もうどうしようもありません。
小さなことがどんどん大きくなり、やがては会社の決算書が現実の数字とはかけ離れてしまうこともめずらしいことではありません。そうなってしまってからでは、もとの正しい姿に戻すことは大変です。
税金の負担を減らすためにも、会社の成績をしっかり把握するためにも、レシートはしっかり保存するようにしましょう。