昨日の日経新聞の一面記事、「NISAに長期積立枠、非課税20年」について昨日ブログで取り上げました。わたしは以前からつみたて投資をおすすめしていますので、改めてひとり社長や個人事業主のつみたて投資について書いてみます。
つみたて投資に相性のいい制度が充実してきた
一人社長や個人事業主が、長期にわたって資産形成をするための制度として優先順位をつけるとしたら、小規模企業共済→個人型確定拠出年金→NISAになります。
以前の記事はこちら
「小規模企業共済→個人型確定拠出年金→NISAの順で資産形成をしよう!」
小規模企業共済は、ひとり社長や個人事業主の退職金目的の制度ですが、老後のための資産形成の一部と考えて問題ないでしょう。掛金は月1,000円~70,000円の範囲で選ぶことができます。可能であれば、上限の掛金に設定しましょう。
小規模企業共済は加入期間や解約自由に気を付ければ元本割れしないので、資産形成では国内債券に似た役割を担ってくれます。
個人型確定拠出年金は老後の年金のための制度ですが、一時金としてももらうことができます。掛金はひとり社長で月23,000円、個人事業主で月68,000円が上限になります。ひとり社長は厚生年金に加入していることが前提です。
小規模企業共済が国内債券の役割を果たすとしたら、個人型確定拠出年金ではリスクをとって株式に投資する投資信託をつみたてることをおすすめします。もちろん、手数料の低いインデックスファンドを選びましょう。運用益が非課税になるメリットを享受できます。
運用がうまくいかなくて元本割れする可能性があることはしっかりと頭に入れておきましょう。
こちらも可能であれば、上限の掛金に設定することをおすすめします。
小規模企業共済や個人型確定拠出年金については、高い節税効果があることは知っておきましょう。
小規模企業共済や個人型確定拠出年金はもともと、長期にわたって掛金を支払う(つみたてる)ものでした。今回は、話題になっているNISAもつみたてに向く制度になりそうだということです。
20年にわたって毎月つみたてることができるようになるかもしれません。
つみたてで効果を発揮するドルコスト平均法
ドルコスト平均法とは、定期的に同額で同じ商品を購入する方法をいいます。
ドルコスト平均法について書いた記事はこちら
「ドルコスト平均法は有利でも不利でもないが、おすすめ」
ドルコスト平均法は、平均取得価額を下げる効果があります。投資の方法として有利とはいえませんが、高値づかみを避られるなど、投資を続けるための精神的な効果があるので、長期にわたるつみたてとの相性はいいといえます。
資産形成や節税のメリットを受けるためにも本業で稼ぐことが大切
掛金を可能であれば上限でと書いたり、節税効果がありますと書いています。小規模企業共済の掛金が月70,000円、個人型確定拠出年金の掛金が月68,000円、NISAが月60,000円とすると、月のつみたて額が合計で、198,000円にもなります。
これだけの金額を老後のための資産形成につみたてるのは大変です。そのためには本業で稼ぐことが大切になってきます。まずは仕事でしっかりと稼ぎ、稼いだお金の一部を将来のためにつみたてるという感じになるでしょう。
また、所得が高ければ高いほど節税効果が高くなります。高い節税効果を受けるためにも頑張って稼ぎましょう。
今回ご紹介した小規模企業共済、個人型確定拠出年金はあくまでも老後のためのお金です。途中で引き出すことができない点には注意しましょう。これらのつみたてとはべつに、生活費や何かあったときのための貯金が必要になることは忘れないでください。
最後に、つみたて投資に特化した本をご紹介します。
2010年に発売された少し古い本になりますが、つみたて投資に特化して書かれた本は珍しいので、興味のある人は読んでみるといいと思います。
【編集後記】
連日、オリンピックで日本選手の活躍が続いています。昨日もバドミントンの高橋選手と松友選手の決勝戦はしびれましたね。レスリングもそうでしたが、逆転勝ちが多いので、見ている方はハラハラします。今回のオリンピック効果でバドミントンと卓球の人気があがりそうです。