タイプ別 個人型確定拠出年金(IDeCo)のおすすめ度

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個人型確定拠出年金(iDeCo)は、節税しながら資産形成ができるので、このブログでもおすすめしています。

しかし、人によっておすすめ度は変わります。

今回は、タイプ別におすすめ度を書いてみます。

おすすめ度は、5が最高で1が最低になります。

個人型確定拠出年金って何?という人は、下記の記事を参照してください。

個人型確定拠出年金(iDeCo)のおすすめ金融機関 楽天証券とSBI証券の比較

2016.10.10

確定拠出年金に加入する前にデメリットも知っておこう

2016.09.22

個人型確定拠出年金で節税しながら資産形成しよう。

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フリーランス(個人事業主) おすすめ度 5

フリーランスの人は、おすすめ度5です。

フリーランスは、退職金がありません。公的年金も、国民年金のみです。

何も準備をしなければ、老後の生活費は足りないことは明らかです。

フリーランスには、退職金を目的とした、小規模企業共済という制度があります。

小規模企業共済も、個人型確定拠出年金も、掛金が全額所得控除になるので、節税効果が高いです。

フリーランスは老後の生活費が足りないということは、国もわかっていて、制度上優遇しているのです。

小規模企業共済の掛金の上限が、月額7万円、個人型確定拠出年金の掛金の上限が、月額6万8千円です。

両方合わせると、月額13万8千円になり、20年間かけ続ければ、掛金の合計額は3,312万円にもなります。

実際は、個人型確定拠出年金の場合は、運用の結果により、得をすることもあれば、損をすることもあります。

制度上の優遇を使うことで、3,000万円以上の金額を貯めることができるのです。

月13万8千円も払えないという人は、まずは、小規模企業共済を優先しましょう。

例えば、月に払える掛金が5万円としたならば、小規模企業共済を3万円、個人型確定拠出年金を2万円という感じにするといいでしょう。

全く運用したくないのであれば、全額小規模企業共済で、全額自分で運用したいのであれば、全額個人型確定拠出年金というのでも問題はありません。

あくまでも、運用の結果については自己責任になります。

フリーランスの場合、今の制度では、小規模企業共済と個人型確定拠出年金をもらう時期を調整することにより、退職所得控除額の制限を受けないというメリットもあります。

一人社長(小規模企業の経営者) おすすめ度 4

一人社長の場合は、公的年金が厚生年金になり、フリーランスよりはもらえる金額が多くなります。

さらに、フリーランスと違って、会社から退職金をもらうことができます。

その場合は、当然、会社にお金を貯めておく必要がありますが。

フリーランスよりも、個人の所得を減らすことができる要素が多くありますので、節税効果という点でも、劣るケースがあるでしょう。

また、ある程度は、公的年金や会社からの退職金で老後の生活費をまかなえるので、個人型確定拠出年金で貯める金額も少なくて済みます。

会社から退職金をもらう場合は、会社からの退職金と小規模企業共済では、退職所得控除額の計算で影響を受けます。

しかし、個人型確定拠出年金は、もらう時期を調整することにより、退職所得控除額の制限を受けなくすることが可能な場合もあります。

小規模企業共済と、個人型確定拠出の割合は、フリーランスよりも、個人型確定拠出年金の割合を高くしてもいいでしょう。

個人型確定拠出年金をもらう時期については、下記の記事を参考にしてください。

ひとり社長なら、個人型確定拠出年金の一時金をもらう時期を考えよう

2016.07.12

勤務先に企業年金や企業型DCがないサラリーマン おすすめ度 4

このタイプの人は、厚生年金には加入していても、会社からの退職金はほとんど期待できません。

やはり、不足分は自分で貯めるしかありません。

また、このタイプの人は、小規模企業共済にも加入できません。

個人型確定拠出年金の掛金の限度額も、月額2万3千円と低めです。

可能であれば、掛金の上限2万3千円をかけたいところです。

フリーランスと比べて、厚生年金に加入していることと、個人型確定拠出年金の掛金の上限が低いことから、おすすめ度は4としました。

確定給付型の企業年金がある、または企業型DCに加入しているサラリーマン おすすめ度 3

このタイプの人は、厚生年金に加えて、会社の退職金、そして企業年金または、企業型DCと、フリーランスや一人社長に比べると、老後にもらえる金額はかなり充実しています。

小規模企業共済には入れませんし、個人型確定拠出年金の掛金の上限は低めですので、上限の金額をかけるといいと思います。

個人型確定拠出年金の必要度が他の人に比べて低いということで、おすすめ度は3とします。

公務員 おすすめ度 3

公務員の人は、他のタイプの人よりも、退職金や年金を多くもらえるのではないかと思います。

個人型確定拠出年金の掛金の上限も、月額1万2千円と低く抑えられていますので、おすすめ度は3とします。

専業主婦 おすすめ度 2

専業主婦の場合のおすすめ度は、1に近い2といったところでしょうか。

収入のない専業主婦の場合は、個人型確定拠出年金の最大のメリットである節税効果が低いのです。

特に、掛金が全額所得控除になるというメリットは、ゼロです。

夫が妻の個人型確定拠出年金の掛金を支払ったとしても、夫が所得控除を受けることはできません。

運用益が非課税になるという節税効果はあるので、節税効果が全くないわけではないのですが。

60歳まで引き出せないという個人型確定拠出年金のデメリットを考慮すると、積極的におすすめできるレベルではありません。

まとめ

タイプ別に、個人型確定拠出年金のおすすめ度を見てきました。

フリーランスや一人社長の場合は、小規模企業共済と併せて個人型確定拠出年金に加入することをおすすめします。

勤務先に企業年金や企業型DCがないサラリーマンの人も、老後のお金は足りない分が多いと思いますので、個人型確定拠出年金を積極的に利用しましょう。

それ以外の人については、個人型確定拠出年金の特徴を理解したうえで、お好みで決めればいいのではないでしょうか。

専業主婦の人については、積極的にやってみたいと思う人以外は、特におすすめはしません。

【編集後記】

3月になったというのに、朝起きたら、霜が降りていて、車のフロントガラスも凍っていました。

ただ、解けるのも早いですね。確実に春に近づいています。

というか、もう春ですね。


 

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ABOUTこの記事をかいた人

1972年生まれ 千葉県生まれ、千葉県育ち。 四街道市在住。 小規模企業の節税に強い、渡邉ともお税理士事務所 代表税理士。 節税をしながら、長期の資産形成をサポート。