本日の日経新聞の一面に、「ヤマト、残業1割削減」という記事が出ていました。
最近は、宅配業界が荷物が多すぎて大変だというニュースをよく聞きます。
しかし、個人的にはもう少し前から、違和感を感じていました。
・午前中指定なのに、夕方になっても、届かないことがあった。
・再配達等の電話をコールセンターにすると、ドライバーから、「私の携帯にかけてください」と言われる。
・コールセンターに電話をしたあとに、届けてくれるドライバーは凄く不愛想に感じる。(気のせいかもしれませんが複数回あります)
・AMAZONなどで、1,000円程度の本を1冊買うのに送料無料。
・AMAZONで、同時に複数の本を注文したのに、同じ日に複数回に分かれて届く。もちろん送料無料で。
などなど。
価格設定はどうなっているのか
最近は、ネット通販での送料無料は珍しくなくなってきています。
宅配会社は、これらの仕事をいくらで請け負っているのか気になります。
少なくても、送料無料の場合、消費者は送料を負担していないのですから。
フリーランスでは、価格設定がとても大切です。
100万円売上げても、コストが80万円かかってしまっては20万円しか利益がありませんし、時間や労力が100万円の価値以上にかかるのでも意味がありません。
赤字になってしまっては商売を続けることができません。
黒字だとしても、自分が疲弊して働けなくなってしまうかもしれません。
宅配業者でも、ドライバーが疲弊しているようです。
ようやくここにきて、会社が価格の見直しや、勤務体制の見直しを始めるみたいです。
ちょっと、対応が後手に回っているように思います。
ドライバーの評価はどうなっているのか
わたし個人の感覚かもしれませんが、コールセンターに電話をすると、ドライバーの対応が悪くなる気がしています。
コールセンターに電話があると、ドライバーの評価に関係するのでしょうか。
もし、そうだとすると会社の評価体制にも問題がありそうです。
これは、わたしの感覚なので、間違ったことを言っているかもしれません。
現場を大事にして欲しい
ドライバーの仕事というのは、体力も必要ですし、車の運転中は安全運転にも気を使います。
一般家庭の配達では不在であることもあり、大変な仕事だと思います。
現場の声がもっと反映されていれば、数をさばききれなくなる前に、ドライバーが疲弊する前に、改善策が取れたのではないかと思ってしまいます。
わたしは、鎌倉投信という運用会社が運用する「結い 2101」という投資信託を少額ですが、保有しています。
「結い 2101」とは、「いい会社」に投資する投資信託です。
「いい会社」とは、人を活かし、循環型社会を創り、優れた技術や感動的なサービスを提供する会社のことを言います。
「結い 2101」という投資信託は、そのような理念に共感する人達からの強い支持を得ています。
「結い 2101」の運用責任者の新井和宏さんが3月24日に発売する「持続可能な資本主義」という本の表紙に「誰かの犠牲で成り立つ経済を、終わらせよう。」という言葉が書いてあります。
この言葉には、非常に共感を覚えます。
わたし自身が勤務しているときに、従業員の犠牲のもとに会社が成り立つのでは意味がないと思っていました。
だから、今回の宅配業者の問題でも、ドライバーの疲弊のもとに宅配会社が成り立つのであれば、会社自体に問題があるのではと思ってしまいます。
誰かの犠牲で成り立つのではなく、みんなの幸せで成り立つ社会になって欲しいものです。
まとめ
話がだいぶそれてしまいましたが、今回の記事で言いたかったことは、価格設定が大事だということです。
送料無料であるならば、商品の価格自体に送料分の利益が含まれていなくはいけません。
しかし、低額の商品では、送料分の利益が含まれているはずはありません。
全体として利益が上がればいいという考えでしょうが、全体としての利益もとれているのか疑問です。
利益が取れていれば、ドライバーを増やすこともできるはずなので、利益も不足しているのでしょう。
一人社長やフリーランスの場合は、価格がもろに自分の生活や体に降りかかってきますから、価格設定は慎重に行いましょう。
【編集後記】
村上春樹さんの「騎士団長殺し」がようやく100ページを超えてきました。
とてもゆっくり読み進めていますが、だいぶ物語に入ってきて面白くなってきました。