毎月分配型投資信託の分配金はお小遣いなのか

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毎月分配型投資信託とは、毎月決算を行い、分配金を支払う投資信託です。

毎月分配型投資信託は、長期での資産形成を目的とする人からは、メリットを感じられない商品と思われています。

分配金をもらうたびに税金を取られるので、投資効率が落ちますし、利益が出ていない状態での分配金(特別分配金)であれば、ただ単に自分のお金の一部が払い戻されただけだからです。

しかし、毎月分配型投資信託は一部の人にとっては、人気の投資信託となっています。

その理由の一つが、毎月お小遣い感覚で分配金をもらえるというものです。

お小遣いとは

お小遣いとは、新明解国語辞典によると、以下のように書いてあります。

・その日の日常的な雑費にあてるお金。ポケットマネー。

これを見ると、毎月分配型投資信託の分配金は、お小遣いといっていいものだと思います。

ポケットマネーとして、毎月分配金を受けとる。おかしなことではありません。

お小遣いの意味が、自分のポケットマネーということであれば、問題はありません。

しかし、お小遣いと言うと、親や人からもらうものと思っている人はいないでしょうか。

わたしは、お小遣いと言うと、親などの人からもらうものと言う感覚があります。

自分のポケットマネーをお小遣いと思ったことはありません。

毎月の生活費にお小遣いを予算で組むこともありません。

お小遣いの本来の意味には、人からもらうものという意味はないのかもしれませんが、感覚として、お小遣いは人からもらうものというイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。

毎月分配型投資信託を購入する人が、「分配金は、お小遣いをもらえるので嬉しい」と思うことについては、その人がお小遣いをどう感じているかによって違ってくるのではないかと思います。

お小遣いは、親を含めて人からもらうものと思っている人にとっては、毎月分配型投資信託の分配金はお小遣いではありません。

なぜなら、分配金は、自分のお金が払い戻されるからです。

分配金が、自分のお金が払い戻されるということを知らない人は、そこから勉強をする必要があります。

分配金をもらう都度、分配金の分だけ、投資信託の基準価額が下落しています。

分配金はどこかから湧いてきて、それをもらっているのではなく、ただ単に自分のお金を払い戻しているだけなのです。

運用がうまくいって、基準価額が上がっていたとしても、自分のお金ということに変わりはありません。

しかし、分配金は自分のお金を払い戻しているということをわかっていても、お小遣い感覚としてもらえるので嬉しいという人もいます。

それは、ここまでに書いたようにお小遣いについての認識が違うのかもしれないな、と思いました。

自分のお金でも、お小遣いということであれば、分配金=お小遣いで、問題はないのです。

投資信託の分配金がわからないという人は、要注意

投資は自己責任と言いますし、実際にそうだと思います。

しかし、自分がよくわからずに人に勧められたまま、毎月分配型の投資信託を購入しているとしたら、やはり問題です。

そういう人は、分配金は自分のお金を取り崩しているだけということもわかっていない可能性があります。

分配金の分だけ基準価額が下がるということもわかっていないかもしれません。

お小遣い云々とは関係のない問題です。

投資の世界では、よくわからないものには投資をしないという言葉もあります。

毎月分配金をもらって、自分は儲かっていると思っていたのに、後になって基準価額が半分以下になっていることに気づいても遅いのです。

よくわからずに毎月分配金型投資信託を購入している人がいるとしたら、まずは、自分が何に投資をしているのかをしっかりと確認するようにしましょう。

さらには、販売手数料や信託報酬などについても、確認しておいた方がいいでしょう。

100万円の投資信託を購入するのに3万円以上の手数料を支払うこともあるということも知っておかなくてはいけません。

投資信託には、販売手数料が無料のものも多くあります。

投資信託で、3%のマイナスからスタートすることが、どのくらい不利なのかということも知っておきましょう。

まとめ

毎月分配型投資信託は、未だに人気があるみたいです。

毎月分配型投資信託のことを理解したうえで、毎月分配型投資信託を勧める人もいます。

理解度も違う、お小遣いについての認識も違うので、毎月分配型投資信託という商品の人気があってもいいとは思います。

しかし、わたしの個人的な意見では、毎月分配型投資信託は合理的にいいと思う理由がありません。

お小遣い感覚で分配金をもらうことについては、お小遣いの認識が人それぞれに違うと思ます。

自分のお金をポケットマネーとして受け取るのであれば、預金を引き出したのと変わりはありません。

預金を引き出すのであれば、税金はかかりませんが、普通分配金には税金がかかります。

毎月分配型投資信託が、合理的でないことは明らかだと思います。

毎月分配型投資信託を購入する際は、少なくても、何に投資をする商品なのかということと、分配金とは何なのかということを理解したうえで、購入するようにしましょう。

お小遣いは人からもらうものと思っている人にとっては、毎月分配型投資信託の分配金はお小遣いではありません。

【編集後記】

今日は、七夕です。

星に願いを託しましょう!


 

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ABOUTこの記事をかいた人

1972年生まれ 千葉県生まれ、千葉県育ち。 四街道市在住。 小規模企業の節税に強い、渡邉ともお税理士事務所 代表税理士。 節税をしながら、長期の資産形成をサポート。