今ある売上が少しでも増えたら楽になるだろうと思って、頑張っている人もいるのではないでしょうか。
しかし、頑張った先に何があるのかわかっていないと、頑張ったのに「あれっ!」と思うことも多くなります。
頑張ったその先に何があるのか考えるようにしましょう。
売上ではなく利益で考える
事業が上手くいっていないときに、漠然と「売上が増えたら楽になるのになぁ」と思うことはないでしょうか。
売上を増やすこともいいのですが、利益を増やすようにしましょう。
粗利率が100%に近いサービス業であれば、売上を増やせば利益もその分増えます。
こういった会社であれば、売上を増やすことを目標にしてもいいでしょう。
粗利率が50%の会社で、売上を10%増やせば、粗利益も10%増えます。
当たり前のことですが、売上を100万円増やしても粗利益は50万円しか増えません。
粗利率が20%の会社であれば、売上を100万円増やしても、粗利益は20万円しか増えないのです。
何となく100万円売上が入ってくれば、100万円分お金が増えるような錯覚をしがちです。
しかし、実際は増えた売上に粗利率をかけた分のお金しか増えません。
ですから、粗利率を考えずに売上をいくら増やしたいという考えはあまり意味がありません。
例えば、粗利益率20%で現在の粗利益が500万円だったとします。
この会社が粗利益が700万円は必要な会社だったとしたら、200万円÷20%=1,000万円の売上を増やさなくてはいけません。
もし現状で売上を1,000万円増やすことが不可能であれば、設備や仕組みを変えたりして、1,000万円売上を増やすための方法を考えなくてはいけません。
ただ、頑張ればいいといいう話ではありません。
ただ頑張るではなく、どうなるかを理解して頑張る
現状が苦しい→売上を増やせば楽になるだろう→売上を増やすために頑張ろう、では問題は解決しないことが多いです。
利益がいくら必要なのか、その利益を計上するためにはいくら売上げたらいいのか、その金額の売上を計上するためにはどうすればいいのか、といったことをしっかりと考えたうえで頑張る必要があります。
頑張った先に、成果がなくては頑張った意味がありません。
頑張って売上を増やしたのに全く楽にならないと、モチベーションも下がり疲弊してしまいます。
自分や従業員が頑張ったその先に、目指すものがあるのかどうか、しっかりと確認しましょう。
その先にはっきりとした目指すものがあるからこそ頑張ることができるのです。
決して頑張ることが目的ではありません。
頑張ったことで満足しているようでは自己満足でしかありません。
せっかく頑張るのなら、その先に何があるか見定めてから頑張るようにしましょう。
精神論や根性論を好きな人も多いですから、つい頑張ること自体に価値があると思いがちです。
しかし、頑張ること以上に、頑張った先にあるものが大事です。
結果よりも課程が大事と言われることもあります。
しかし、ただ頑張ることは課程としても大事とは言えないでしょう。
このことは、残業にも言えます。
「残業をしている=頑張っている=評価が高くなる」という会社もあるかもしれません。
少なくとも、小規模企業の場合、こういった考えは捨てるべきでしょう。
まとめ
売上や粗利を例にとり、その先にあるものが大切だということについて書きました。
わたしは学生時代ずっと野球をやっていました。
当時はよく考えずにただ頑張っていたという印象があります。
しかし、野球の練習も目的を持ってやらなければ、効果は限られます。
何のために、走り、バットを振り、筋トレをするのか。当時のわたしは完全に理解していたとは言えません。
子どもの頃はそれでもいいかもしれませんが、事業をするようになったらそういう訳にはいきません。
その先に何があるのか、しっかりと見定めたうえで頑張るようにしています。
【編集後記】
平昌オリンピックがいよいよ始まりますね。
わたしの注目は何といっても、同い年の葛西選手です。
同い年の現役スポーツ選手は少なくなっているので頑張って欲しいですね。