正しい数字を把握できてこそ、調整ができることを知っておこう

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経理処理が正しくできてこそ、調整ができるということを知っておきましょう。

正しい数字がわからなのに、調整はあり得ない

正しい数字とは、売上や経費を正しく処理をするということです。

売上や仕入を全て計上し、経費も全て計上します。

売上を意図的に計上しない、あるいは仕入れを過大に計上する、これらは脱税になりますから、そもそも調整とはべつものです。

脱税の意図はなくても、締め後分の売上の計上が漏れたり、翌期の売上にかかる仕入などを当期に経費にしてしまうということはよくあります。

例えば、3月決算の会社で、売上は毎月20日締めだとします。

3月21日から3月31日までの売上が100万円あり、計上が漏れてしまえば、当期の売上が100万円少なくなってしまいます。

この売上が100万円少ない状態で、決算の数字を考えて調整をしようと思っても意味がありません。

ここで言う調整とは、複数の経理処理が認められている場合に、有利な方法を選択するようなことがあります。

先ほどの例で、当期の10月に25万円のパソコンを4台買っていたとします。

1台30万円未満のものは一度に経費処理をすることができます(青色申告の場合)。

今回は、このパソコンを経費処理していました。

現時点での利益は100万円です。

100万円が多いか少ないかは会社によって違いますが、ちょっと少ないと思ったとします。

この場合、4台分のパソコン100万円を固定資産として計上し、減価償却をすることもできます。

固定資産として計上した場合の減価償却費は25万円です。

この処理の変更で75万円の経費が減少しますので、利益は175万円となります。

利益が175万円なら悪くないと思い、この数字で申告することにしました。

ところが申告前の最後のチェックで、締め後分の売上が100万円漏れていたことが発覚したとします。

これでは、利益が275万円になってしまい、ちょっと多すぎるということになってしまいます。

慌てて、パソコンを固定資産ではなく、経費処理することによって、結局利益200万円で申告することになりました。

結果として、売上が100万円漏れていた状態で、パソコンの経理処理をどうするか考えていたことは無駄だったのです。

このように、正しい経理処理ができていない状態で調整をしようと思っても意味はないということになります。

経理の基本は、まずは正しい処理を心がけること

経理の基本は、まずは正しい処理を心がけることです。

正しい処理とは、1円単位でとにかく細かくやればいいというものでもありません。

例えば、社長1人の会社では、数百円単位の間違いを気にして何時間も原因を探るのは時間を無駄にしているかもしれません。

これが、100万円の間違いであれば、時間をかけてでも原因を探す必要があります。

また、取引先とのお金のやり取りなど、金額の大小の問題でない場合は、しっかりと1円単位での確認が必要でしょう。

この場合は、お金問題と言うよりは、信用の問題と言えます。

仕入先に100円でも少なく振込めば、仕入先にはよく思われなくなります。

経理にもメリハリをつけて正しく処理をするということです。

たまに、正しい数字が出ていない状態で調整をしようとする方がいますが、調整をする前にやることがあります。

まとめ

正しい数字がわからない状態で、調整をしようと思っても意味がありません。

ここでいう調整とは、正しい経理処理の範囲内で有利な方法を選ぶというものです。

脱税をすることではありません。

調整の目的は、色々あります。

対銀行、対取引先、対株主、対従業員、など、何を重視するかによって会社にとってのベストな数字も変わってきます。

正しい数字を把握したうえで、会社にとってベストな数字になるように調整できるようにしましょう。

あくまでも、調整とは認められた経理処理の中で、会社にとってベストな選択をしようということです。

ここを勘違いしてしまうと、どんどん間違った方向に進んでしまいます。

【編集後記】

昨日千葉ロッテのテレビ中継で岡田が打席にたっているときに、実況の人が、「岡田は昨年の9月(夏と言ったか終盤と言ったかちょっと自信がありません)は凄い打ったんですよ」というようなことを言いました。

!!!

岡田は昨年は40打席で0安打、今シーズンも13打席で0安打です。2シーズンに渡って53打席もヒットを打っていません。

わたしは、岡田が打席に立つと、いつヒットを打つんだろうと思って見ていますので、「この実況の人、何を言っているんだろう」と思ってしまいました。

可能性としては、加藤と勘違いしたのかなぁ?

実況の人がその言葉を言ったあとに、解説の人がしばらく無言だったのも印象的です。わたしと同じことを思ったのかもしれません。

解説者は、そのあとツッコミはしませんでしたけど。

 

アイキャッチ画像は、YamazakiとJA市川が協力して開発したという梨ウォーターです。梨ウォーターというよりは、梨ジュースといった感じですが美味しかったです。


 

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ABOUTこの記事をかいた人

1972年生まれ 千葉県生まれ、千葉県育ち。 四街道市在住。 小規模企業の節税に強い、渡邉ともお税理士事務所 代表税理士。 節税をしながら、長期の資産形成をサポート。