少し前の編集後記にも書きましたが、今、コミックの「コウノドリ」を読んでいます。
「コウノドリ」の17巻で登場人物の1人が離島に研修に行くという話があります。
そこで、離島で働く医者が、離島での医療を続ける理由を「面白いからやっている」と言います。
責任感だけでは続けられないとも言っています。
わたしが町の税理士をしている理由も、面白いからという側面があります。
勤務時代からずっとやってきたということもありますが、わたしにはこの仕事が向いていると思っているし、面白いとも思っています。
仕事で面白いというと、語弊というか誤解を招くこともあるかもしれませんが、面白いと感じているのも事実です。
そして、離島で働く別の医者は、自分のことを「総合診療医」とも言っています。
このこともわたしに当てはまります。
税理士の世界も、何かに特化をする人が増えています。
業種に特化したり、相続税などに特化したりする人が増えています。
わたしはあえて特化をしていません。
何故か?それは特化をすることが面白いと思わないからです。
業種に関わらず、小規模企業の税務に関わりたいし、個人事業主の税務にも関わりたいです。
さらには相続税などの業務もやってみたいと思っています。
何に魅力を感じるかは人によって違うと思いますが、わたしは色々とやってみたいので、町の税理士は自分に合っています。
離島で働く医者はこうも言っています。
離島ではまず患者を診てみて自分らでできる治療ならするし、本土で検査や治療が必要なら病院を紹介する
このことも、町の税理士に当てはまります。
わたしの場合、100人以上の会社などの案件があったり、複数の人の手が必要な案件だったりした場合は、自分ではできない(やらない)ので、他の税理士を紹介するか、他の税理士を探してもらいます。
そして、離島に研修に行った医者は、こういった話を聞いて、次のように言います。
専門医みたいに専門医療を突き詰めないっていうのは・・・なんか中途半端なんじゃないかなぁ
税理士にも同じ様な事は言えます。
例えば、国際税務に専門特化している税理士は、その他の税理士に比べれば、国際税務に関する知識が多くあります。
もし、自分の会社が国際取引が多くあって、又は海外に支店や子会社などがある場合は、国際税務に強い税理士に依頼した方がいいでしょう。
しかし、町の小規模企業の経営者や、個人事業主であれば、その8割から9割以上の方について、町の税理士で対応できると考えています。
対応できない場合は、他の税理士を紹介したりすればいいですし、自分で対応できるのであれば、自分でやればいいのです。
医者と税理士は違いますし、わたしの事務所がある四街道市は離島にあるわけでもありません。
しかし、「コウノドリ」を読んで、色々と共通点があるなと思いましたし、共感もしました。
AIの発達などで、税理士の仕事が変わるかもしれません。
今後20年以上に渡って町の税理士を続けることができるかどうかわかりません。
それでも、わたしは好きでやっているので、今後も町の税理士を続けていきます。
最後に、先日町の税理士を実感する出来事がありました。
朝、事務所の前でシャッターを開けていたら、前を歩いていた人に声を掛けられました。
近くで個人事業を開業したとのことで、簡単に費用の話などをしました。
たまたま事務所の前を通りかかった時に、わたしの姿が見えたので声を掛けていただいたみたいです。
いかにも、町の税理士といった感じですよね。
こういった出来事は、町の税理士として嬉しい出来事です。
【編集後記】
事務所の営業車を修理に出しているために、水色のフィアット500が代車としてきました。
目立つ車は、事務所の目印としていいかもしれないなと思いました。
でも、営業車で使うとしたら、ちょっと派手かなぁ。