iDeCo(個人型確定拠出年金)とは、老後のためのお金を自分で運用して作る年金制度のことです。
掛金が全額所得控除になり、節税効果が高いので、このブログでもおすすめしています。
しかし、iDeCoのネックとして、掛金を60歳までしか支払えないということがありました。
今日の日経新聞の一面の記事によると、掛金を支払う期間を65歳まで延長しようという動きがあるようです。
50代の人にはすすめづらかった
国民年金や厚生年金だけでは、老後の生活が不安という人が多いです。
そういった人は、足りない分のお金を自分で用意しなくてはいけません。
そのための制度として、iDeCoや小規模企業共済があります。
このブログは、主に小規模企業の経営者や個人事業主に向けて書いていますので、今回も、そういった方に向けて書きます。
iDeCoと小規模企業共済とがあるのですが、今回は、iDeCoに絞って書きます。
iDeCoは、掛金を支払うことができる期間は60歳までです。
ですから、50歳の人が始めようとしたら、10年間しか、掛金を支払う期間がありません。
掛金を支払う期間が短いとどういった不都合があるかというと、一番の不都合は、短期間だと元本割れする可能性があるということです。
iDeCoの場合、自分が支払った掛金を自分で運用します。
ですから、運用がうまくいけば、お金が増えますし、運用がうまくいかなければ、お金は減ることもあります。
iDeCoでの運用は、投資信託を利用することが多いです。
世界中の株式や債券、REITに分散された低コストの投資信託(インデックスファンド)を毎月一定の金額で積み立てる前提で話を進めます。
こうしたインデックスファンドを毎月積み立てると、短期間ではマイナスになることもありますが、20年以上の長期間ではプラスになる可能性が高くなります。
過去の事例を当てはめることは適切ではないのですが、過去の事例では20年間積み立てれば、プラスになっていたのです。
もちろん、過去がそうだったからと言って、今後もそうなるとは限りません。
過去には10年間では、マイナスになることもありました。
そういうこともあって、50代の人にはiDeCoをすすめづらかったです。
掛金の支払いが65歳までできるようになれば、50代半ばの人でも、加入しやすくなります。
掛金の支払い期間は、自分で選べるようにすればいい
掛金の支払い期間が延びるのはいいことだと思いますが、強制ではなく選択制にするといいと思います。
人によっていつまで働けるかは違います。
70歳まで元気で働けるという人もいれば、60歳でもう働けないという人もいます。
ですから、65歳まで引き出せないとなると、困る人も出てきます。
一律に65歳にするのではなく希望する人は65歳まで延長できるという方がいいです。
国民年金には繰り下げ受給という制度がありますが、似たようなイメージです。
話はそれますが、国民年金や厚生年金も、同じように支給開始年齢を一律に引き上げるのは反対です。
今65歳支給開始になっているものを引き上げると、年金をもらう前に亡くなってしまう人の割合も増えます。
65歳になって、健康でもっと長生きしそうだと思った時に繰り下げられればいいのではないでしょうか。
仮に、iDeCoを65歳まで引き出せなくなったとして、62歳で病気になって余命1年になったら、iDeCoなんてやらなきゃ良かったということにもなりかねません。
まとめ
iDeCoの掛金の支払い期間を延長しようという動きが出てきました。
とてもいいことだと思います。
選択制で65歳以降も掛金を支払うことができるようにすれば、もっといいと思います。
日経の記事の最後にはお約束のように、次のように書かれています。
確定拠出年金の加入年齢引き上げには課題もある。期間を延ばすと税の優遇が長くなるため、政府内での調整が難航する可能性はある。
当然のことなのかもしれませんが、国がやっている国民年金や厚生年金だけでは老後の生活費を賄えません。
国としては、全部は面倒見れないから、その代わりに、税制上優遇された制度を利用して、自分で老後のお金を用意してねということです。
であれば、iDeCoの加入年齢の引き上げくらいはやってもらいたいものです。
【編集後記】
昨日は佐倉市にある丹治さんで冷やし中華を食べました。
丹治さんの冷やし中華は、この夏3回目です。
そろそろ冷やし中華の季節も終わりですね。
あとは、彩蓮さんの冷やし中華をもう一度食べに行こうかな。