一流のプロ野球選手ともなると、何億円もの年俸をもらっています。
しかし、年齢がいって成績も落ちてくると、年俸が大幅に下がることもあります。
そういった時に住民税が払えないという話を聞いたことがある人もいるでしょう。
なぜ、年俸が大幅に下がると住民税が払えないと言われるのでしょうか。
住民税の仕組み
住民税は、その年の1月1日に住所がある自治体でかかります。
例えば、2018年1月1日に、千葉県四街道市に住んでいれば、千葉県と四街道市で住民税がかかります。
ただし、支払いは千葉県と四街道市にするのではなく、まとめて四街道市に支払います。
そして、2018年度分の住民税は2017年の所得をもとに計算します。
2017年の所得をもとに計算した住民税を、2018年6月、8月、10月、2019年1月の4回に分けて支払います。
給与をもらっている人の場合は、2018年6月から翌年の5月にかけて毎月給与から天引きされます。
流れを説明すると、2018年度の住民税は、2018年1月1日に住んでいる自治体に課税され、2017年の所得に基づいて計算されます。
その住民税を、2018年6月、8月、10月、2019年1月の4回に分けて支払います。
支払先は、県民税と市町村民税を合わせて、市町村に支払います。
2017年の所得をもとにして計算された住民税を払い終えるのが2019年1月です。
随分と気の長い話のように聞こえますね。
ちょっと縁起でもない話をすると、来年の年俸が大幅に下がる状態で、2017年12月30日に亡くなってしまったとします。
この場合、2018年1月1日にはこの世にいませんから、2018年度の住民税はかかりません。
仮に2018年1月2日に亡くなると、もうこの世にいないのにもかかわらず、2018年度分の住民税を支払わなくてはいけないことになります。
極端な話ですが、もしそんなことになったら大変です。
所得が大幅に下がった人は要注意
ここまでの話でお分かりの通り、所得が前年に比べて大幅に下がった人は要注意です。
先ほどの例で言うと、2017年に所得が高かった人は、2018年度の住民税が高くなります。
ですから、2018年の所得が2017年の所得に比べて大幅に下がると大変なのです。
プロ野球選手が2018年に6億円の年俸をもらっていて、経費などを差し引いて住民税は5千万円だったとします。
そして2019年の年俸が1億円に大幅に下がると、2019年は、1億円の収入に対して、住民税が5千万円ということになります。
頭が痛くなりますね。
まとめ
住民税は前年の所得に基づいて計算されるため、所得が前年に比べて大幅に下がると大変な負担感になります。
ですから、プロ野球選手の年俸が大幅に下がると、住民税が払えないというようなことが言われるのです。
プロ野球選手とは額が異なりますが、会社員を辞めて独立した人にも同じようなことが言える場合があります。
会社員時代にそれなりにもらっていて、独立1年目は所得が低くなった場合などは、同じことが起こります。
プロ野球選手の話に戻りますが、世間で言われるほど、住民税が払えないということはないと思っています。
一流のプロ野球選手であれば、何年も高額の納税をして来ているので、そのくらいの仕組みはわかっていると思いますし、税理士もついていると思うので、事前に承知しているでしょう。
さらに、先ほどの例で言うと、毎年6億円もらっていた人が、5千万円の貯金がないとも思えません。
世間の人が心配するほど支払いに困るということはないのではないでしょうか。
【編集後記】
使っていない銀行の口座、証券会社の口座、クレジットカードが多くあり、整理をしようと思うのですが、結構な手間がかかります。
余計な口座は最初から作らない方がいいですね。