このブログで、わたしは税理士事務所の拡大を目指さないと何度も書いていますが、なぜ拡大を目指さないのかということについてはあまり書いていなかったように思います。
そこで、今日は、税理士事務所の拡大を目指さない理由について書いてみます。
誰か(何か)を犠牲にしたくないから
一番の理由は、誰か(何か)を犠牲にしたくないからかもしれません。
わたしの個人的な意見ですが、拡大を目指そうとすると色々なものが犠牲になるような気がします。
なるべく犠牲になるものを少なくして拡大を目指すこともできるかもしれませんが、わたしが知る限りでは、拡大を目指す場合は、少なからず、人やものが犠牲になることが多いように思います。
拡大を目指す事務所では人の入れ替わりが激しい傾向があると思います。
皆さんすぐに辞めるつもりで入社する訳ではないと思いますので、人の入れ替わりが激しいということは、犠牲になっている人がいるのではないかと思ってしまいます。
また、続ける人でも、その中で生き残るために無理をしていることが多いかもしれません。
周りが無理をしていれば、自分も無理をしなくてはいけないという雰囲気にもなるでしょう。
そういった状況では、家族を犠牲にしてしまう人も出てくるのではないでしょうか。
そして内部での競争もありますし、そういった競争からも犠牲がうまれてしまうでしょう。
税理士事務所を拡大するために、従業員やその家族を犠牲にしたくないという気持ちが強いです。
もちろん、自分が犠牲になるのも嫌です。
特に拡大のペースを速めようと思うと、その分犠牲も増える気がします。
自分の目が行き届かなくなる
税理士事務所を拡大しようと思ったら、どうしても人に任せることが増えます。
士業という専門職ですから、仕事の質を落とさないために、自分の目が行き届く範囲内で仕事をしたいという気持ちがあります。
人を育てれば、自分の目が直接行き届かなくても、高い品質の仕事を行うことは可能かもしれません。
マニュアルを作ったり、教育の仕組みを作ったりということが考えられます。
しかし、わたしは自分の目の届く範囲内で仕事をしたいと思っています。
仕事だけではなく、人(従業員)にも目が行き届かなくなります。
従業員の家族構成や趣味などを知らなくても仕事はできると思いますが、せっかく一緒に仕事をするのですから、仲間という意識は持ちたいです。
仲間であるのであれば、家族構成や趣味くらいは知っておくのが普通でしょう。
また、お客様にも目を行き届かせたいのです。
拡大をすれば、お客様にはそれぞれ担当者がつきます。
自分がお客様と直接コミュニケーションをとる機会が極端に減ります。
わたしは税理士の仕事が嫌いではありません。
この仕事は、人に対するサービス業だと思っています。
拡大をすることで、サービスを提供するお客様と直接接することができなくなることは望みません。
自分のやりたいようにやるために
拡大しようと思ったら、他人だけでなく自分も色々と犠牲にしなくてはいけません。
自分の時間や、自分の考え方などもそうです。
一般的に拡大を目指している税理士は、人よりも長い時間働いているのではないかと思っています。
そして、自分のやりたくないことでもやらなくてはいけないことも増えるでしょう。
わたしは、せっかく独立したのであれば、プライベートの時間や家族を大切にしたいと思いますし、一緒に働いてくれる従業員も大切にしたいと思います。
拡大を目指すことで、こういったことを犠牲にしたくはありません。
また、拡大をすることで、自分の望まないやり方で仕事をやらなくてはいけない部分も増えるのではないかと思っています。
まとめ
税理士事務所の拡大を目指さない理由について書いてみました。
そもそも拡大を目指すのであれば、資格を取ったら即独立しているかなと思います。
税理士試験の勉強を始めたときから、将来独立をしたら少数精鋭の事務所を作りたいと考えていました。
その考えは今でも生きています。
こう考えてみると、税理士を目指してから、独立をして拡大をしたいと思ったことはありません。
その考えは一貫しています。
自分には向いていないということもあるでしょう。
色々書いてきましたが、実際に、事務所の拡大は大変なことです。
そんな大変なことはできないという側面も大いにあります。
【編集後記】
最近は娘の寝顔に癒されています。
娘の表情で面白いのは、ザ〇〇〇ルの〇〇に似た表情をするときです(芸人の名前は伏せさせていただきます)。
もう少し成長したら、こんな表情も見れなくなるんだろうなとは思ってるので、今のうちに、そういった表情も楽しんでおくことにします。