iDeCo(個人型確定拠出年金)に加入して10年になります。
毎月の掛け金は数万円程度ですが、10年20年と掛け続ければ、それなりの金額になってきます。
個人事業主の場合は、厚生年金ではなく国民年金なので、会社員に比べて将来もらえる年金が少ないです。
会社からもらう退職金もありません。
ですから、自分でお金を貯める必要があります。
国が、そのための優遇制度をいくつか用意してくれていますので、それを利用しない手はありません。
iDeCo(個人型確定拠出年金)
iDeCoとは、毎月一定額を積み立てて、60歳以降に一時金または年金としてもらうものです。
掛金を支払った際に、全額が所得控除になるので、節税効果が高いです。
もらうときも、一時金としてもらえば退職所得扱いになり、税金上優遇され、年金としてもらっても公的年金扱いになるので、税金上優遇されます。
60歳まで引き出せないのはデメリットですが、老後のためのお金を半強制的に作る仕組みとしては、メリットということもできます。
人によりますが、わたしの場合は、iDeCoの魅力は、自分で運用できることだと思っています。
自分で運用すると言っても、世界中の株式に投資するインデックスファンドを積み立てるだけですが。
年率3~4%程度で運用できれば、20年30年でそれなりに増えることになります。
わたしも、10年経過時点で、トータルの掛金が1.4倍ほどになっています。
わたしの場合、個人型から企業型になって再度個人型に戻っていますので、トータルでの損益を正確には把握できていません。
ですから、年率でどのくらいで運用できているかはわかりませんが、それなりに増えていると思います。
この10年間はインデックスファンドを積み立てていれば、誰でも同じような成績になったので、わたし自身の運用が上手いとか下手とかの問題ではありません。
インデックスファンドを毎月積み立てていれば、それなりにお金が増えた10年間でした。
同じように今後も増え続けるかはわかりませんが、年率3~4%程度は期待したいと思っています。
iDeCoは自分でお金を運用することになるので、やるならば、運用についての勉強をした方がいいです。
運用について何も勉強をしないで始めると、損をしたときにやめたくなってしまいます。
掛金の上限は、個人事業主で月額6万8千円、厚生年金に加入している人の場合は月額2万3千円となっています(会社の企業年金制度によって変わります)。
小規模企業共済
個人事業主の老後のためのお金を貯める方法として、もう一つ欠かせないのが小規模企業共済です。
一般的には、iDeCoよりも、小規模企業共済を最初に検討する人が多いと思います。
わたしも独立してすぐに少額ですが、小規模企業共済に加入しました。
お金が減る可能性があるのは嫌だという人が多いので、そう言う人には小規模企業共済の方が向いていると言えます。
掛金の上限が月額7万円で、掛金が全額所得控除になるので、節税効果が高いです。
もらうときも、一時金としてもらえば、退職所得扱い、年金としてもらえば、公的年金扱いになります。
お金が大きく増えることはありませんが、それでも現在の預金よりはだいぶ増えます。
国民年金基金
個人事業主の場合で、自分で運用するのは嫌だという人は、国民年金基金も選択肢に入ってきます。
国民年金基金も節税効果は、iDeCoや小規模企業共済とほとんど同じです。
掛金の上限は、iDeCoと合わせて月額6万8千円となっています。
国民年金基金の大きな特徴は生きている限りもらえる終身年金を選べる点です。
長生きに備えたい場合は、生きている限りもらえるというのは嬉しい点だと思います。
つみたてNISA
上記の制度とはちょっと違うものになりますが、つみたてNISAも選択肢に入ってきます。
つみたてNISAは、投資信託の分配金や譲渡益が非課税になるというものです。
年間40万円の枠があり、非課税期間は20年間となっています。
トータルで800万円の枠があり、それぞれ20年間の非課税期間があります。
2019年に投資した40万円は、2038年まで非課税であり、2020年に投資した40万円は2039年まで非課税となります。
つみたてNISAは完全に自己の運用になるので、自己責任になります。
つみたてNISAは目的が決まっていないので、自分の好きなときに売却することができます。
ですから、途中でお金が必要になったときに売却して自由に使うことができるのが特徴です。
一昨日の日経新聞にNISAが2階建てになるという、よくわからない記事が出ていました。
とりあえず2023年までにつみたてNISAを始めれば、800万円の枠を全額使える可能性があります。
まとめ
個人事業主の場合、老後のお金に不安がある人も多いでしょう。
国が色々な優遇制度を用意していますので、これらを利用して老後に備えることをおすすめします。
運用が好きな人であれば、iDeCoを最初に検討します。
次に、小規模企業共済、そしてつみたてNISAの順になるでしょう。
運用には抵抗があるというのであれば、最初に小規模企業共済を検討して、次に国民年金基金を検討しましょう。
運用をしたことはないけれど興味はあるというのであれば、運用の勉強をしてみるといいと思います。
もちろん、ここでいう運用の勉強とは、長期での資産形成についてです。
短期間で大儲けしようということではありません。
そして、運用もやってみようと思ったのであれば、国民年金基金の代わりにiDeCoもやってみればいいのではないでしょうか。
いずれにしても、長い時間をかけての資産形成になります。
毎月の積立額では、それほど大きな金額にならないと思うかもしれません。
しかし、10年、20年、30年と続ければ、それなりの金額にはなると思います。
老後のお金に不安があるという個人事業主の方は、こういった制度の検討をすることをおすすめします。
【編集後記】
昨日は、娘が10ヶ月を目前につかまり立ちをしました。
ついこの間ハイハイをしたばかりなのに、本当に成長はあっという間だなぁと思いました。
しかし、夜には吐いてしまい、心配でもあります。
朝には食欲もありましたので、大丈夫だとは思いますが、ちょっとしたことでも心配になるものですね。