平野啓一郎さんの「マチネの終わりに」を読みました。
感想を一言で言うと、面白かったです。
「マチネの終わりに」を読もうと思った理由は、以下の3点です。
1点目は、1999年に芥川賞を受賞したときに、平野さんの本を一度読んでみたいなと思ったことです。
この思いは、心の中にずっとあったのですが、今まで読むことはなく現在まできていました。
それでも、いつかは読もうと思っていたことは事実です。
2点目は、普段から読んでいる税理士の戸村さんのブログで紹介されていたからです。
わたしは、どんな本かを知らずに本を読みたいと思っているので、アマゾンの書評などはなるべく見ないようにしています。
ですから、戸村さんのブログで紹介していた記事も、ほとんど読まなかったと思います。
記事を読んで、どのような内容か知りたくなかったので。
ですから、マチネの終わりにを紹介していた記事タイトルを見ただけで、ほとんど読んでみようという気持ちになっていました。
3点目は、何かのテレビ番組で、この映画の宣伝のために、福山雅治さんと石田ゆり子さんが出演していたのを見たからです。
宣伝のためにテレビ番組に出ると言っても、映画の内容についてはほとんど触れないんですよね。
ですから、ここでも、「マチネの終わりに」がどんな内容なのかはわかりませんでした。
福山さんの映画は、容疑者Xの献身、真夏の方程式、そして父になる、三度目の殺人を観ていて、好きな俳優さんです。
石田さんの映画は観たことありませんが、昔から知ってる女優さんで、こちらも好きな女優さんです。
ということで、出演者からも、この作品に興味を持ちました。
以上の3点の理由から、「マチネの終わりに」を読むことにしました。
ちなみに、この本を楽天で注文したのは、2019年10月8日で、最近読み終えました。
購入してから、5ヶ月くらいたってから読み始めたことになります。
読み始めた時点でも、内容についてはほとんど把握していませんでした。
平野さんがどんな文章を書くのかも知りませんでした。
この小説の主な登場人物は、蒔野と洋子の2人なのですが、文中で蒔野と出てくると、福山雅治さんの顔が頭に浮かび、洋子と出てくると、石田ゆり子さんの顔が頭に浮かびました。
どうしても、この2人のイメージが頭から離れなくなってしまいました。
これはまずいかなと思ったのですが、読み進めていくうちに、この2人の顔が頭に浮かんでも、それほど影響はないかなと思うようになりました。
ストーリーにはあまり影響はないでしょう。
次に気になったのが、難しい言葉です。
読めない言葉、意味が分からない言葉、初めて見る言葉などがたくさん出てきます。
これほどまでに、難しい言葉が出てくる小説を読んだのは初めてかもしれません。
しかし、これらの言葉が出てきたときは、前後の文脈から推測すれば、何とか読むことは出来ます。
それでも、苦痛に思う人はいるでしょう。
読み終わった後に、アマゾンのレビューを見て星1つをつけている人がいるのも納得です。
そして、クラシックの曲名や人名なども知らない曲名や人名が多く出てきます。
これも何となくイメージで読み進めました。
この点については、村上春樹さんの作品でも同じようなことが言えると思います。
わたしは、「マチネの終わりに」を読みながら、何となく、「ノルウェイの森」を思い出しました。
わたしにとって、「ノルウェイの森」は印象の強い本で、以下のような記事を書いています。
わたしも「ノルウェイの森」を2度も途中で読むのをやめてしまった過去があるので、「マチネの終わりに」の書評で、途中で読むのをやめてしまったと言っている人の気持ちはわかります。
わたし自身、10代や20代のときに、この「マチネの終わりに」を読んでいたら、途中で読むのをやめていたのではないかと思います。
ただし、今は面白く読むことができました。
もちろん、色々と思う部分があるのも事実ですが、合う人には面白い作品だと思いますし、合わない人には面白くない作品でしょう。
読み手を選ぶ作品かもしれませんが、読む時期を選ぶ作品とも言えるかもしれません。
今、途中で読むことをやめてしまった人の中にも、5年後、10年後に読んだら、面白いと感じる人もいると思います。
原作を読んで、映画の方も観てみたいなと思いました。
そして、平野さんの他の作品も読んでみようと思います。
いつものように、内容にあまり触れない感想でした。
【編集後記】
今日は仕事でちょっと良いことが2つありました。
内容については書くことができませんが、仕事をしていてこういったことがあるのは励みになります。
今後も、こういった良いことがあるように頑張っていきます。