税理士資格を取ることのメリットとデメリット

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税理士資格を取ってみようかなと考えている人も多くいると思います。

でも、税理士資格を取るのって大変なんでしょ、あるいは、税理士資格を取っても食えないんでしょ、と思っている人もいるでしょう。

そこで、今日は、税理士資格を取ることのメリットとデメリットについて書いてみます。

税理士資格を取ることのデメリット

税理士資格を取ることの一番のデメリットは時間がかかることだと思います。

5科目合格するには、5年でも早い方(中には2年や3年で受かる人もいますが)で、10年くらいかかる人も多くいるというのが現実です。

合格するのに、こんなに時間がかかる資格も珍しいのではないでしょうか。

また、科目別合格制度というものが、受験期間を長引かせている一因でもあると思います。

一科目ずつでいいから働きながら勉強できるという甘い誘惑が受験期間を長引かせてしまいます。

ちなみに、わたしは、23歳で税理士を目指し、税理士資格を取ったのは39歳のときです。

その間に色々ありましたが、それだけの時間がかかりました。

これだけ時間がかかることはデメリット以外の何物でもないでしょう。

2つ目のデメリットは、経済面かもしれません。

全ての科目で専門学校の授業を受け、そのうちの何科目かは複数回受講するとなると、専門学校に支払う授業料は100万円ではきかないでしょう。

経済面のデメリットは、授業料だけではありません。

授業料よりも影響が大きいのが、受験勉強をすることによる収入ダウンです。

アルバイトやパートをしながら勉強する人はもちろん、正社員として働く人でも、働きながらだと収入をあげるのは難しいのではないかと思います。

特に、税理士事務所で働く場合は、そのような傾向があると思います。

受験勉強をせずに普通に10年間正社員として働いた場合と、10年間受験勉強をした場合とでは、結構な収入差が生じると思います。

数百万円から、場合によっては1000万円以上の差にもなるかもしれません。

その他にも、若い時に経験できるはずのことが経験できないというようなこともあるかもしれません。

税理士試験の勉強をすると、どうしても犠牲にすることも出てきます。

その犠牲にしたことが、後から取り戻せるものであればいいのですが、取り戻せないものもあると思います。

そのあたりもデメリットと言えるでしょう。

税理士資格を取ることのメリット

税理士資格を取ることの一番のメリットは、国家資格という信用を得られるということでしょうか。

やはり、税理士という資格があることで信用してもらうことができます。

例えば、独立する際に創業融資を受けるときでも、税理士であれば融資を受けやすいと思います。

経営コンサルティングの人がお客様に信用されるのは大変だと思いますが、税理士であれば、最初からある程度は信用してもらえます。

この信用があることで、仕事がやりやすいということが大いにあります。

この信用があるおかげで、独立もしやすいです。

一般的には、独立をしたら、お客様を獲得することが大変だと思われますが、税理士の場合は、それもある程度は難易度が下がると思います。

実際に、わたしも、ほとんどお客様を持たない状況で独立をして、その後少しずつではありますが、お客様を増やせています。

営業は、ほとんどホームページとブログのみという状況でも、です。

これには、信用の他に、税理士の仕事は税理士の資格がないとできないということもあります。

税務申告や税務相談は税理士の資格がないとできません。

そして、税理士の資格を取ることは大変です。

ですから、自然に税理士になってしまえば、ある程度は仕事を取りやすくなります。

信用の次のメリットと言えば、自由度が上がることだと思います。

税理士事務所をどんどん大きくするのも自由ですし、時間や場所に拘らない働き方を目指すのも自由、1人でどれだけ稼げるかということに挑戦するも自由です。

税理士には、色々な働き方があります。

わたしは、拡大をしないまちの税理士事務所で、次の世代まで続くような事務所を目指して働いています。

その中で、働き方や生き方に拘って働いています。

パートさんの働き方にも拘っているつもりです。

このように、自分のやりたいように働けるのも、大きなメリットです。

経済面については、メリット、デメリットの両方があると思っています。

税理士資格を得ることで、一定以上の金額を稼げる確率は高くなると思いますが、突き抜けた収入を得ることは簡単ではありません。

ほんとうに突き抜けるには、株式を上場するというようなことが考えられますが、税理士事務所では、そう言ったことはできません。

ですから、何十億とか何百億とかを稼ぐ大金持ちになることはできないと思います。

大金持ちを目指すのであれば、資格を取ることに時間を費やすよりも、大金持ちに向かって一直線で頑張った方がいいでしょう。

あくまでもわたしの感覚ですが、税理士の所得でいうと、1,000万円以上は上位3割、2,000万円以上は上位1割、3,000万円以上は上位数%、1億円以上は上位1%未満といったところではないかと思います。

これが、経済的にメリットと思うのかデメリットと思うのかは、人それぞれだと思います。

まとめ

税理士資格を取ることのメリットとデメリットについて書いてみました。

税理士試験は、合格するまでに長い時間がかかるだけに、つねに、試験に受かった後のことまで考えておきたいものです。

そこを忘れてしまうと、ただでさえ長い受験期間がさらに長くなってしまいます。

わたしがそうでした。

3科目受かった状態で28歳で初めて正社員として税理士事務所で働き始めました。

就職すると、独立したいという気持ちが薄れ、合格するのに39歳までかかってしまいました。

さいわい、それでも、何とか自分の思うような働き方を目指して頑張れています。

そういう意味では、やはり税理士資格取得はメリットが大きいと言えます。

ただし、やみくもに長い時間をかけるとデメリットが大きくなってしまいます。

税理士試験を受けている間は、税理士資格を取った後のことを考え、そのうえで、メリット、デメリットを考えることをおすすめします。

【編集後記】

妻と娘が里帰りをしているため、月曜日から1人暮らしが始まりました。

1人暮らしの経験はたくさんあるので、それ自体は何ともないのですが、体調を崩してしまいました。

今週は4連休なので、そこで体調を回復させたいなと思います。

アイキャッチ画像は、妻と娘が里帰りしているところです。

自然が豊かで、娘にとって良い環境かもしれません。


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ABOUTこの記事をかいた人

1972年生まれ 千葉県生まれ、千葉県育ち。 四街道市在住。 小規模企業の節税に強い、渡邉ともお税理士事務所 代表税理士。 節税をしながら、長期の資産形成をサポート。