一滴の水から川の流れになるように、資産もコツコツと増やしていきましょう。
ドルコスト平均法とは
長期の資産形成のために、コツコツと資産をつみたてることは有効な方法だと思います。毎回のつみたて額は少なくても、10年20年30年と続けることにより、資産は大きくなっていきます。
毎月同額で、同じ商品を買い続ける投資方法をドルコスト平均法といいます。
幅広い資産に分散された投資信託を例に考えてみましょう。幅広く分散されているところがポイントです。
投資信託は通常1万口あたりの基準価額が公表されています。例えば、投資信託を毎月3万円積み立てるとします。1か月目の基準価額が10,000円の場合、購入できる口数は30,000口です。2か月目に基準価額が9,000円になった場合、購入できる口数は、33,333口になります。そして3か月目の基準価額が11,000円になると購入できる口数は、27,272口です。
3か月でつみたてた金額は90,000円で、購入した口数は、90,605口になりますので、平均取得価額は9,933円です。これが、ドルコスト平均法です。
これに対して毎月30,000口ずつを3か月つみたてた場合と比較してみましょう。3か月でつみたてた金額は同じく90,000円になりますが、平均取得価額は、10,000円です。
投資信託の値動きが同じ場合は、ドルコスト平均法の方が平均取得価額が低くなります。これは、ドルコスト平均法では、定額を買い付けるため、基準価額の低いときは多くの口数を購入でき、基準価額の高いときは少ない口数を購入することになるためです。
ドルコスト平均法は有利でも不利でもない
ドルコスト平均法は平均取得価額を下げる効果はありますが、それが一概に有利な方法とは言えません。基本的には長期投資をする以上、期待リターンがプラスのものに投資をするはずです。ということは、手元にまとまった資金がある場合は、最初に一括投資をしたほうが有利になるはずです。
また、単一の株式の銘柄などを購入した場合は、リスクが集中し過ぎることになります。分散されていない商品をドルコスト平均法でつみたてて平均取得単価が下がったからといって、その株式が紙屑になってしまっては意味がありません。
なぜ、ドルコスト平均法をおすすめするのか
ドルコスト平均法は、つみたて投資と相性がいいのです。もともとまとまった資金をもっていない人は、そもそも一括投資はできません。そういう人でもコツコツとつみたてることで資産形成ができます。
つみたて投資をドルコスト平均法で行えば、平均取得価額が下がるのですから、精神的には安定します。基準価額が上がればもちろん嬉しいですし、下がった場合も、口数を多く購入出来て嬉しいと思うことが出来ます。
精神的に負担が少ないことから長期間にわたって続けやすくなります。
しかしつみたて投資も万能ではありません。リスク資産に投資する以上、大きく資産を減らすこともありますし、つみたての最後に基準価額が下がったら元本割れのままということもありえます。
最後にもういちどいいますが、つみたて投資を行う際は投資対象を幅広く分散することを忘れないでください。投資対象が狭ければ、ドルコスト平均法のメリットがなくなってしまいます。
※毎回書きますが、投資は自己責任でお願いします。
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