生命保険については、好き嫌いが激しいということは、以前にも書いたことがあります。
わたしは、生命保険は好きでも嫌いでもありません。
必要であれば、加入をするし、必要がなければ加入はしないという考え方です。
必要がある、必要がないということの他に、役にたつ、役にたたないという考えもあります。
生命保険については、書籍やインターネットの記事で色々なことが書かれています。
生命保険を好きな立場から書いているものと、嫌いな立場から書いているものとでは、当たり前ですが、全く逆の答えになっています。
一体、どちらの人の言うことが正しいのでしょうか。
自分に都合の良い条件を例にして説明されていることが多い
ネットの記事などを見ると、自分の結論を説明するために都合の良い条件を例にして話を進めています。
読み手は、その条件が自分に当てはまるかどうかの確認をする必要があります。
本質を分かっていないと、自分の条件に当てはめた場合にどうなのかということがわかりません。
例えば、退職金目的の生命保険を考えます。
わたしは、小規模企業の経営者向けに記事を書いていますので、基本的には、小規模企業の経営者を前提にしています。
条件
・毎年の法人の利益は数百万円から1,000万円
・後継者はいない、つまり自分が引退すると同時に会社は清算
・法人立ち上げから引退するまでの期間は、30年前後
・支給する退職金は3,000万円から5,000万円
・引退する数年前からは売上も落ち、法人の利益はそれ程出ない
どうでしょうか、社長(自分)への退職金を考えている小規模企業だと、だいたいこんな感じになるのではないでしょうか。
毎年の利益が数千万円でシミュレーションされていたり、自分が引退しても、会社が存続したり、引退するまで利益が多額に計上されたりというのは、あまり現実的でない気はしないでしょうか。
お金の割引率も、現在の低金利の状況では、相当低く見積もった方がいいと思います。
今の1万円と1年後、5年後、10年後の1万円の価値はどのくらい違うかを考えてみましょう。
利益の状況や、後継者の状況などは会社によって様々です。
生命保険のシミュレーションを見るときは、自分の状況に当てはめて考えるようにしましょう。
書籍やネット記事のシミュレーションには、意外に突っ込みどころが多いことに気づくかもしれません。
販売側の説明は、割り引いて考える
生命保険を売る側の説明の場合は、ある程度割り引いて考えた方がいいでしょう。
例えば、ネットの記事が、単に生命保険をいいと思って勧めている記事なのか、それとも、生命保険を売ることによって利益を得ようとしている記事なのかは考える必要があります。
生命保険を売ることによって利益を得ようとしている記事ならば、割り引いて考える必要があります。
通常は、いいところは過剰に、悪いところは目立たないように書くことが当たり前だからです。
これは、生命保険に限ったことではありませんが。
税理士でも意見が違う
生命保険については、税理士によっても意見が違うことがあります。
その人がどの立場でものを言っているのかを考えるようにします。
保険が好きで勧めているのか、保険が嫌いだから否定しているのか、好き嫌い関係なく良い悪いの判断をしているのか、あるいは代理店になっていて生命保険を売りたいと思っているのか、こういったことを考えてみてもいいでしょう。
まとめ
退職金目的にかかわらず、生命保険については、慎重な判断が必要です。
そして、最終的には結果論になることが多いのも事実です。
入っていて良かったとなるのか、入る必要なかったな、と思うのか、入る前には答えは見つけることができません。
しかし、明らかに不利な保険というものもありますので、そういった保険については入らないようにすることはできます。
明かに不利な保険でも、結果として保険事故が起きて保険金をもらえば、もらった人は、入っていて良かったとなるのです。
結果はどうなるかはわかりません。
自分にとって必要かどうかの判断は、自分でしなくてはいけません。
先のことは誰にも分らないので、わかる範囲で必要と思った保険、役にたつ保険を検討するようにしましょう。
【編集後記】
AMAZONのプライム・ビデオで、「コウノドリ」のシーズン1を1週間ほどで一気に見ました。
いいドラマですね。最近見たドラマの中では、一番です。
新しい命の誕生は、やっぱり感動します。
涙を流すのが売りのようなドラマは、あまり好きではないのですが、このドラマはいいです。
仕事中は、プライム・ミュージックでクラシックなどを聞いていることも多いのですが、今は、「コウノドリ」のサウンドトラックを聞きながら書いています。
サウンドトラックは、AMAZONのデジタルミュージックで購入しました。
アイキャッチ画像は、週末に香取神宮に行った際に買った草だんごです。柔らかくて美味しかったです。
そして、御朱印。これで、千葉県内の一宮の神社の御朱印が揃いました。