税金の支払いが先に延びることを税の繰り延べと言います。
トータルでは支払う税金が同じようなときは、「税の繰り延べに過ぎない」と言うようなこともあります。
この言い方だと、トータルで支払う額が同じ税金ならいつ支払っても同じというニュアンスがありますが、そういう訳でもありません。
資金繰りの鉄則
資金繰りの鉄則に、「回収は早く、支払いは遅く」というものがあります。
資金繰りについては、こんな記事も書いています。
資金繰りの鉄則に当てはめれば、税金の支払いも遅い方がいいはずです。
上記の過去記事にも書いていますが、仕入代金の場合は、単純に支払いを遅くすれば良いという訳にはいきません。
取引先との関係は大切ですから、早く支払うことでそれ以上のメリットがあるならば、早く支払うことも必要です。
しかし、税金について言えば、先に支払うメリットはほとんどありません。
税金を早く支払ったからといって、国がその分サービスをしてくれることはありません。
繰り延べることができるのであれば、通常は繰り延べた方がお得です。
今の1万円は、1年後の1万円よりも価値が高い
今の1万円は、1年後の1万円よりも価値があります。
事業者であれば、この1万円を使って事業をして、1年後には1万円が、2万円にも3万円にもなっているかもしれません。
事業者でなくても、この1万円を世界中の株式に分散されたインデックスファンドに投資をすれば、1年後には10,500円くらいにはなっているかもしれません。
先に税金を支払ってしまうと、そのお金を使って、事業を行ったり、投資をすることができません。
ですから、税金を繰り延べることには意味があります。
決して、繰り延べに過ぎないと言われるようなものではありません。
まとめ
「税の繰り延べに過ぎない」と言われると少しの違和感があります。
税金を繰り延べるということは、税金分のお金を使って、そのお金を増やすことも可能になります。
もちろん、そのお金がなくなってしまうこともあるので、繰り延べた方が絶対にいいという訳ではありませんが、通常は支払いは先に延ばした方がいいです。
税の繰り延べに過ぎないというと、税金を繰り延べてもいいことはないかのように聞こえますが、そうではないということは覚えておきましょう。
【編集後記】
今日は珍しく銀座でお買い物のはずでした。
お店で実物を見て触って、さぁ買おうと思ったところで店員さんに声をかけると、順番に対応しているので25分待ちと言われました。
それならと思い、事務所に戻ってからネットで注文することに。
ネットでの買い物は楽でいいですね。
アイキャッチ画像は、銀座からの帰りに船橋に立ち寄って食べた紀州清流担々麺の白胡麻担々麺です。このお店はラーメン屋さんとしてはいい値段がしますが、美味しかったです。