税理士変更をすると経理処理方法などが変わることがあるがそれほど気にしなくてもいい

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税理士の変更はなかなかにハードルが高いものです。

それでもよく考えて税理士を変更したとします。

その場合に、新しい税理士に、経理処理の変更を打診されることがあります。

今まで気にすることもなかった経理処理方法でも、いきなり経理処理を変更されるのはちょっと抵抗があるかもしれません。

そういったときはどうしたらいいのでしょうか。

消費税の税込経理と税抜経理

税理士を変更して、経理処理の方法で一番聞かれるのは消費税の経理処理かもしれません。

今まで税込経理をしていた場合に税理士から「税込経理なんですね」と言われたことがある人もいるのではないでしょうか。

わたしも言ったことがあります。

この質問に対する回答は大抵の場合、「前の税理士に任せていたから、自分はよくわからない」というものです。

そう言う場合、わたしだったら、「今後は税抜き経理にしましょう」と言うことが多いです。

しかし、今まで税込経理をしていた会社が税抜経理にした場合、決算書の売上金額が消費税分少なくなります。

これを嫌がる経営者の方もいらっしゃいます。

例えば前期の売上が税込金額で1億700万円で、当期も同じ金額だったとします。

この場合に当期から税抜経理に変更をすると、消費税込の売上高は前期と同じであるにも関わらず、決算書の売上高は99,074,074円になってしまいます。

何だか随分と売上が減ってしまった気がします。

ただし、実質は変わっていませんし、税抜経理の方がメリットもあります。

また、会計ソフトを使う限り、税抜経理の方が手間がかかるということもあまりありません(多少の差はありますが)。

・期中の数字(利益、損失)を正しく把握できる
・仮払消費税と仮受消費税の数字を見ることにより、比較的簡単に消費税の納税予測ができる
・固定資産の判定で有利になることがある

売上が少なくなったような気がするのも最初の1年だけです。

2年目以降は税抜経理に慣れますので、あまり気にならなくなるでしょう。

前期比較表をみる時に一工夫しなくてはいけないかもしれませんが、大きな問題とは思えません。

上記のことから、税理士変更の際に、新しい税理士に、「税抜経理にしましょう」と言われたら、「良いですよ」と言ってしまっても良いと思います。

ただし、税込経理の方がいいかなと思うケースもありますので、絶対ではありません。

例えば医業のように、消費税の非課税売上の割合が高いような場合は、税込経理の方が処理が簡単でいい場合もあります。

また、個人事業主で簡易課税を選択しているような場合は、税込経理の方が簡単でいいかもしれません。

個人的には、この2つのケースでは税込経理の方がいいかなと思いますが、それ以外の場合は、税抜経理をおすすめします。

減価償却の間接法と直接法

この処理も、税理士変更の際に聞かれることの多いものです。

直接法と間接法はどちらが良いというものでもないのですが、個人的には間接法を気に入っています。

ですから、弊事務所のお客様の場合、間接法で処理しているお客様がほとんどです。

これは税理士の好みによる部分が多いかもしれないので、税理士に聞かれて、特にこだわりがないのであれば、税理士に任せるということでもいいのかなと思います。

わたしが間接法を採用している理由は、直接法だと、車両運搬具や工具器具備品が、3とか5とか、とても小さな数字になってしまうことがあり、見た目があまりカッコ良くないなと思うからです。

車両運搬具や工具器具備品は比較的耐用年数が短いものが多いですから、設立後10年以上たったような会社で直接法を採用していると、車両運搬具や工具器具備品の数字が一桁になっていることも珍しくありません。

何かあまり見た目が良くないなと感じてしまうのです。

もちろん、気にならない人には何の問題にもならないのですが。

ただし、弊事務所でも個人事業主の場合は、直接法を採用しています。

気にした方がいいこともある

税理士変更をしたときには、気にした方がいいこともあります。

違う税理士がみることによって、前の税理士とは違う視点で気づきがあることがあります。

例えば、前の税理士が10年前に良いと思って継続している処理を、新しい税理士がヒアリングをして、今ならばこうした方が良いということがあります。

やはり、違う人の目でみることで、前の人が見えなかったこと、あるいは違う角度から見えることがあります。

今の処理の中で、変更した方が良い処理もあるのが普通なので、その点は積極的に改善していこうと思った方がいいでしょう。

まとめ

税理士変更をした際に、新しい税理士から経理処理などの変更を提案されることがあると思います。

消費税の税込経理か税抜経理か、あるいは減価償却の直接法か間接法かといったことは、どちらでも、それほど気にしなくても大丈夫です。

消費税については、基本的には税抜経理の方がいいと思いますけど。

会社独自の理由がある場合や、何らかのこだわりがあって、その経理処理方法を採用している場合は、新しい税理士に事情を説明するようにしましょう。

何でも新しい税理士の言う通りにする必要はないと思います。

それとは別に、改善の提案を受けることもあります。

その際は、必要以上に変化を嫌がるのではなく、積極的に改善していこうとするのがいいでしょう。

【編集後記】

アイキャッチ画像は、佐倉市にある「らー麺 つけ麺 おぐり」さんの限定メニューで、「冷たいチリトマトフロマージュ」です。

一口食べた時に、何だろう、この感覚と思ったら、冷製パスタに似てるんだなと気づきました。

今日はとても暑くなったので、冷たい麺はさっぱりとしていて美味しくいただけました。

ちなみに、アイキャッチ画像は、少し箸をつけてから、写真を撮っていないことに気づき撮ったものです。

実際はもっと綺麗に盛り付けられていました。


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ABOUTこの記事をかいた人

1972年生まれ 千葉県生まれ、千葉県育ち。 四街道市在住。 小規模企業の節税に強い、渡邉ともお税理士事務所 代表税理士。 節税をしながら、長期の資産形成をサポート。