法人成りをする理由

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10年以上前なら、法人成りを勧めることも多くありました。

しかし、年々、法人成りを勧めることは少なくなり、最近では、「個人事業でもいいと思いますよ」と言うことが多くなりました。

そうなった一番の理由は社会保険です。

おかしな話ですが、10年以上前であれば、他人従業員がいない会社では、社会保険に加入していない会社も多くありました。

法律では、会社であれば、社会保険に加入しなくてはいけないのですが、実際には加入していない会社も多くあったのです。

最近では、1人の会社でも社会保険に加入するのが通常ですから、税金面での有利不利の判定になると、以前ほど法人成りが有利になることはなくなりました。

そんな状況でも、法人成りをする方は多くいます。

今回は、法人成りをする理由を書いてみます。

どんどん拡大を目指すとか、上場を目指すような場合は、迷うこともないと思いますので、この記事では、そういった方は対象にはしていません。

営業面で法人の方が有利

最近多いのは、営業面での理由が多いように思います。

これは実際にあると思います。

個人事業よりも、法人の方が仕事を取りやすい、選んでもらう確率が高くなるという理由です。

会社によっては、個人事業主とは取引しないという会社もあるでしょうし、会社の方が仕事を依頼しやすいということもあるでしょう。

ただ、実際に多いのは、取引先に法人になってくださいと言われることです。

これも、営業面と言っていいと思います。

個人事業でも法人と同じように売上を上げることができるということであれば、営業面を理由にした法人成りはしなくてもいいでしょう。

営業面と似たような理由で信用面という理由もあります。

会社の方が信用を得やすく、その結果取引先が増えるということもあると思います。

信用面も、広い意味では、営業面に含まれると思います。

採用や従業員にとって法人の方が有利

従業員を雇う場合は、法人の方が有利なことも多いです。

法人と個人事業主が同じ条件で人を募集した場合、法人の方が募集が来やすいでしょう。

応募する側からすると、やはり、個人事業主よりは法人で働いた方が何となく安心と思うでしょう。

それから、法人であれば、社会保険に加入していますので、厚生年金、健康保険に加入できますので、その点も法人の方が安心できると思います。

最近では、厚生年金についての安心度は随分と下がってしまっていますが。

採用の時だけでなく、入社後も、会社の方が、福利厚生面などで整っていることが多いと思われるのではないでしょうか。

実際はそうとは限りませんが、働く側のイメージも何となく会社の方がいいということもあるでしょう。

会社を経営したいという想い

この点については抽象的なのですが、会社を経営したいという気持ちもあると思っています。

事業をする形にはこだわらない人もいますが、中には、会社を経営したいという人もいます。

会社を経営したいのであれば、会社を設立するしかありません。

その場合は、会社でいいと思っています。

会社を経営したい理由は人それぞれでいいでしょう。

社長になりたい、代表取締役になりたい、という理由でもいいでしょうし、自分の会社を持ちたいという理由でもいいと思います。

法人か会社かで迷っていて、単に有利不利で判断するよりも、自分の気持ちで決めることは、合理的ではないかもしれませんが、会社にする理由としてはアリだと思っています。

最初はそういう気持ちから入って、あとから色々とついてくることもあるでしょう。

税金上有利(社会保険含む)

わたしの感覚では、法人か個人事業かで迷っている人の場合、シミュレーションを行うと、ほとんどの場合で、個人事業の方が有利になる気がします。

シミュレーションで明らかに法人有利になるような場合は、そもそも迷う前に法人成りしていることが多いです。

個人の所得(売上ではなく所得金額)が、1000万円を超え、さらにその状態が10年以上に渡って続くと思われるようなケースはそれほど迷いません。

しかし、3年以上先のことを予測することは難しいです。

そういうことも考えると、税金上有利というだけの理由で法人成りするケースは多くないでしょう。

まとめ

法人成りをする理由について書いてみました。

10年以上前であれば、社会保険料を含めた税金面の有利不利で法人成りを検討したことが多かったと思いますが、今では、状況が変わりました。

税金上の有利不利ではなく、その他の理由で法人でやりたいと思うかどうかがポイントになることが多いように思います。

ですから、法人成りを検討する際は、有利不利のシミュレーションよりは、法人になったら、どうなるのかを考えて判断した方がいいと思います。

【編集後記】

今年は、コロナの影響だと思うのですが、季節感がなくなっています。

お花見もしていなし、梅雨もまだあけません。

7月も終わりだというのに、涼しい日が続いています。

当たり前と思っていたことが、当たり前ではなくなっているように思います。

コロナ後の当たり前はどのようになっていくのでしょうか。

アイキャッチ画像は、YouTubeを見て作ったつけ麺です。

いつもの独学店長さんの動画ではなく、別の方の動画です。

調味料の種類は、醤油、みそ、だしの素、鶏がらスープ、砂糖、みりん、チューブのしょうが、チューブのにんにく、すりごま、ごま油、ラードと多いのですが、簡単に作れて、美味しかったです。

見た目が良くないのは、わたしのせいで、動画の見た目とは全く違ってしまっています。


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ABOUTこの記事をかいた人

1972年生まれ 千葉県生まれ、千葉県育ち。 四街道市在住。 小規模企業の節税に強い、渡邉ともお税理士事務所 代表税理士。 節税をしながら、長期の資産形成をサポート。