わたしがおすすめしているものにiDeCo(個人型確定拠出年金)があります。
iDeCoは、高い節税効果を受けながら、老後のためのお金を貯めようとするものです。
掛金は全額所得控除になるので節税効果が高いです。
そして、老後のためのお金が貯まっていきます。
運用が上手くいけば、お金は増えますが、運用が上手くいかなかったときは元本割れする可能性もあります。
iDeCoは60歳以降になってからお金をもらうのですが、もらい方は複数あり、もらい方によって税金が変わってきます。
過去に次の様な記事も書いています。
しかし、40代以下の人であれば、もらうのは10年から20年以上先のことなので、今からもらい方を考えてもあまり意味がありません。
20年後に自分がどうなっているかはわからない
40代以下の人が、将来iDeCoをもらうときにどうなっているかはわかりません。
50代の人であれば、ある程度の予測はつけやすいですが、若ければ若いほど、将来のことはわかりません。
公的年金をいつからいくらもらえるかもわからないのに、iDeCoのもらい方を考えてもあまり意味があるとは思えません。
厚生年金だと思っていたのに、独立をして国民年金になっているかもしれません。
そのときに、年金やiDeCo以外のお金がいくらあるのかもわかりませんし、家族構成だって変わっているかもしれません。
将来の税制がどうなっているかわからない
10年以上先の税制がどうなっているかもわかりません。
アイキャッチ画像は、「上場株式等に係る譲渡所得等の源泉分離課税の廃止申告書」です。
これは、先日わたしが証券会社に提出したものです。
一般の人はともかく、税理士事務所で働いている人でも30代以下の人は、あまり知らない制度ではないでしょうか。
これは、わたしが15年以上使用していなかった証券会社の口座を解約する際に提出した申告書です。
当時わたしの記憶では、上場株式の譲渡は売却価格の5%を譲渡益とみなして、その譲渡益に対して20%の所得税と住民税が課税されていました。
70万円で取得した上場株式を100万円で譲渡をしたら、100万円×5%=50,000を譲渡益とみなして、50,000×20%=10,000円の所得税と住民税が課されていたのです。
今よりもかなり優遇されていたのがわかりますね。
今回、この放置していた口座を解約するにあたり、その廃止申告書を出すように言われたのです。
だいぶ話がそれてしまいましたが、税制は10年もすればだいぶ変わるということが言いたかったのです。
今の税制で、一時金でもらった方が有利とか、年金でもらった方が有利とか調べても、自分がもらうときに税制が変わっていたら意味がないということです。
iDeCoのもらい方を考えるのは50代になってからでも遅くはないでしょう。
iDeCoの制度自体が変わっている可能性も十分ある
iDeCoは現在、60歳以降は掛金を拠出することができません。
しかし、今後は60歳を超えても掛金を拠出することができるようになるかもしれません。
また、現在は掛金は60歳以降は拠出できませんが、運用は70歳まで続けることができます。
この点についても、70歳以降も運用を続けることができるようになるかもしれません。
さらに、iDeCoを一時金としてもらう場合、14年内に退職金をもらっていたら、退職所得控除額の勤続年数の計算が変わりますが、この点も変更があるかもしれません。
※変更があるかもしれないというのは、完全に個人の感想として書いています。
まとめ
iDeCoについては、課税の繰り延べに過ぎないとか、もらうときのことも考えなくてはいけないとか言われることがあります。
しかし、40代以下の人であれば、課税は繰り延べた方がいいし、もらうときのことを考えるのも、50代になってからで遅くはありません。
むしろ、今考えても不確実な要素が多すぎてあまり参考になりません。
今は、なるべく多くの掛金を拠出して節税効果を最大限享受しながら、お金を少しでも多く貯めることを優先した方がいいでしょう。
【編集後記】
元広島の衣笠さんがお亡くなりになりました。
衣笠さんといえば、わたしが小学生の頃、プロ野球を見始めたときに広島の中心選手として活躍していた選手です。
19日にたまたまチャンネルをまわしたときに、少しですけど、衣笠さんの最後の解説を聞きました。
声がおかしいなと思ったのですが、それから1週間もしないうちに亡くなるとは思いもしませんでした。
現役時代を知っている方がどんどん亡くなっていくのは寂しいですね。