金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書 「高齢社会における資産形成・管理」を読んだ感想

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年金だけでは2,000万円足りないというニュースで大騒ぎになっていたので、金融庁が作成したおおもとの「高齢社会における資産形成・管理」という報告書を読んでみました。

わたしがこのニュースを読んで、最初に思ったことは「年金だけでは足りないのは前からわかっていたことじゃないの。何で今更大騒ぎをすることになるんだろう。」ということでした。

しかも、年金は人によってもらえる額がかなり違います。

そして、もともと持っているお金の額も人によって大きく異なります。

また、生活費も人それぞれです。

一概にいくら足りないという話はできないはずです。

ところで、今回大騒ぎしている人は、このニュースを聞くまで、将来は年金だけで安心して暮らせると思っていたのでしょうか。

その点も疑問に思います。

前置きが長くなりましたが、報告書を読んだ感想としては、当然(普通)のことが書いてあるなぁということです。

なんでこれを読んで、今になってこんなに大騒ぎしているんだろう、という感じです。

大企業に勤めるサラリーマンや公務員の場合は、退職金もありますし、将来もらえる年金の額もそれなりになります。

また、企業年金をもらえる人もいるでしょう。

こういった人たちは、年金だけで暮らしていくことができるかもしれません。

でも、退職金がない、あるいはあっても少額の人、個人事業主の人などは、年金だけで暮らしていくことは難しいでしょう。

このことは、以前からわかっていたことです。

国もこういったことはわかっていたので、個人事業主向けには、小規模企業共済や、個人型確定拠出年金(iDeCo)など税制上優遇された制度を用意しています。

小規模企業共済と個人型確定拠出年金は、老後のためのお金を貯める制度ですが、掛金が全額所得控除となり、節税をしながら将来のためのお金を貯めることができるお得な制度です。

2018年からはつみたてNISAという制度も始まりました。

このブログでも以下のような記事を書いています。

一人社長や個人事業主の老後の生活費を貯めるための三種の神器は、小規模企業共済、iDeCo、つみたてNISA

2018.01.29

2018年からは「つみたてNISA」も開始、個人事業主・フリーランスだからこそ、税制上優遇されている制度で老後の準備をしよう

2017.09.11

iDeCoや積立NISAは、「老後の足りないお金は自分で用意してね」という国からのメッセージ

2016.12.08

ひとり社長や個人事業主の退職金は自分で貯めなければいけない

2016.10.17

小規模企業共済→個人型確定拠出年金→NISAの順で資産形成をしよう!

2016.06.15

今回、ネットのコメントやツイッターなどを見ていると、年金のことを良くわかっていない人や、前提がおかしい人がよくわからないコメントをしていると感じます。

こういったコメントを読んでいると、ただ単に文句を言いたいだけなのかなとも思ってしまいます。

まずは、年金の制度を理解して、自分がどれくらい年金をもらうことができるのかを把握し、そのうえで、自分の老後の生活費はどのくらい必要なのかを考えましょう。

こういった段階を踏んで初めて、自分でいくら貯めればいいのかがわかってきます。

そして、自分が老後に少し贅沢をしたいと思えば、それよりも多めの金額を貯めるようにすればいいでしょう。

老後に必要なお金が貯金だけでは足りないという人であれば、少しでも長く働いたり、運用を考えたりする必要があるかもしれません。

先ほど紹介した個人型確定拠出年金では自分でお金を運用します。

つみたてNISAでも同じです。

お金に関する勉強も必要になるでしょう。

年金がダメだと騒ぐ前に、もう少し冷静になって、年金について理解をすることから始めた方がいいのではないでしょうか。

年金制度自体は必要なものだと思うので、まずは多くの人が年金について理解をし、きちんと保険料を納めることが大切だと思います。

そして、年金の積立金の運用について、損失が出たときだけ大きく報じる報道も疑問です。

通算では運用で資産を増やしているはずなので、通算ではこれだけ増えているということもしっかりと伝えて欲しいと思います。

年金があって、足りない分が平均して1300万円から2000万円と言っているのです。

もし、年金がなかったら、いくら足りないのかを考えてみるといいと思います。

【編集後記】

昨日の帰り道で、住宅街の狭い道の交差点で、一時停止のところを停止しないどころかスピードも緩めずに交差点を通過していった車がありました。

連日大きな交通事故のニュースが流れているのに、こういった危険な運転を見かけるのは残念です。

その車は、ある運送会社の社名の入った車でした。

配達でこの辺りを日常的に走っていると思うので、あんな運転をされたら危なくて仕方ありません。

いつも通勤で通る道での出来事です。

一時停止のところを止まらない車はそれなりに見かけることはありますが、それでもスピードを緩めて安全確認をするのが通常です。

あの交差点をスピードも緩めずに通過する車を見たことは初めてかもしれません。

しかも、そのとき、その交差点には優先の方の道から車も来ていました。

たまたまその車が止まったからいいものの、ぶつかっていても不思議でない状況です。

あの運送会社の車は普段からあのような運転をしているのだろうか。

そうだとしたら、運送会社に知らせた方がいいのかもしれないですね。


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ABOUTこの記事をかいた人

1972年生まれ 千葉県生まれ、千葉県育ち。 四街道市在住。 小規模企業の節税に強い、渡邉ともお税理士事務所 代表税理士。 節税をしながら、長期の資産形成をサポート。