消費税が導入されたときを含めれば、今回で4回目の税率アップです。
そのたびに、駆け込みで買い物をしていた人も多いと思います。
しかし、今回はあまり駆け込み需要について聞くことがないように思います。
増税が何回か延期されたことも影響していると思いますが、今回に限らず駆け込みで買い物をする必要はあまりないかなと思います。
この記事では、ポイント還元は考慮しないものとします。
増税後に値下げの可能性も
商品の販売価格は、需要と供給で決まります。
消費者が買いたいと思えば価格は高くなり、買いたいと思わなければ価格は安くなります。
税率が上がる前に沢山買っておこうと思えば思うほど、売る側は価格を下げる必要がなくなります。
むしろ、価格を上げても買ってもらえるかもしれません。
そういう状況で、税率が上がる前に買い物をしてお得と言えるかどうかは微妙です。
税抜価格1,000円の物を増税前に、1,080円で買ったとしても、増税後には税抜き価格が950円に値下げされ、税込価格1,045円で買えるかもしれません。
増税前に買うことがお得かどうかはわかりません。
そもそも、1,000円の物の場合、増税による影響は20円です。
20円のために、駆け込みでたくさん買い込む必要はあまりないのではないでしょうか。
では、車や家などの高価なものはどうかというと、それこそ、価格の変動が激しいので、判断できません。
車や家などは、増税による2%以上に、価格が変動する可能性がありますので、駆け込みの効果を感じることは難しいでしょう。
さらに、家の場合は、増税後には住宅ローン減税やすまい給付金などの優遇があります。
増税の前と後でどちらがお得という判断はできないでしょう。
無駄なものを買ってしまう可能性
増税前に買った方がお得ということで、必要のないものまで買ってしまう可能性があります。
これは、会社や個人事業主が決算日前にものをたくさん買って節税しようとすることと似ています。
増税前に買えば2%お得、決算日前に買えば当期の法人税や所得税がお得、ということなのです。
しかし、例えば、10種類の1,000円の物を買ったとして、その内の1個でも無駄なものがあった場合は、増税分のお得など簡単に吹き飛んでしまいます。
まとめ買いの場合は、節約の意識も薄くなります。
例えば、ティッシュやトイレットペーパーの在庫が大量にある場合は、ほとんど意識することなく使いますが、在庫が少なければ、なるべく無駄にならないように使います。
在庫が大量にあるだけで、ティッシュやトイレットペーパーの消費量は2%以上変わってしまうのではないでしょうか。
ティッシュやトイレットペーパーは例えですから、もう少し金額の大きなもので考えて頂けたらと思います。
まとめ
今回の消費税増税は、駆け込み需要の話をあまり聞かないような気がします。
消費税増税も4回目なので、多くの人は、駆け込み需要はそれほどお得でないとわかっているからかもしれません。
ということで、今回はあまり駆け込み需要をしようと思っている人は少ないかもしれませんが、念のためこういった記事を書いてみました。
もし、増税前にたくさん物を買おうと思っている人がいたら、一度冷静になって考えてみてください。
【編集後記】
最近娘に「いないいないばあ」をするとよく笑うんです。
大人からすると、「何が面白いんだろう?」と思ってしまうのですが、よく笑ってくれるの、こちらも楽しんでいます。