一人社長は50歳までには、退職金をもらうための準備を開始しよう~退職金の原資を用意する~

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個人事業ではもらえなくて、会社ではもらえるもの、それが退職金です。

退職金は、税務上かなり優遇されていますので、会社を経営しているのであれば、もらいたいものです。

しかし、退職金をもらうと言っても誰かが「お疲れ様!」と言って、ただでお金をくれるわけではありません。

退職金の原資は自分(会社)で用意しなければいけないのです。

一人社長の会社が前提になりますので、社長のための退職金のお話です。

利益から税金を支払ったあとのお金を貯める

一番オーソドックスな方法というか、何もしないで貯める方法は、会社が利益を出して残ったお金を貯めることです。

例えば、毎期100万円の利益を出して30万円の税金を支払い、残った70万円を貯めていく。

これを20年続ければ、1,400万円が貯まります。

会社の利益を全部役員報酬で取ってしまうと、法人税は発生しませんが、会社にお金は残りません。(最低年7万円の均等割という税金はかかります。)

会社にお金を残すのであれば、利益を出すことが一番です。

経営セーフティ共済

経営セーフティ共済の本来の目的は、連鎖倒産を防止することです。

しかし、節税効果が高いので、節税目的で加入することが多いということも以前の記事で書きました。

節税するにもお金がかかる。会社にお金を残すことを考えよう!

2016.09.30

経営セーフティ共済は、支払った掛金が経費になり、節税になるのですが、その掛金は外部に貯まっている状態です。

解約したときに戻ってきます。

ということは、退職金の原資としても使えるわけです。

もちろん、このお金の使い道は自由です。

気をつけなければいけない点は、戻ってきたときは、収入になるということです。

会社に利益が出ている状態で解約をすると、それに対して税金が発生します。

解約のタイミングは、退職金を支給する時や、赤字の時にするのがいいでしょう。

経営セーフティ共済は、800万円まで掛金をかけることができます。

生命保険

生命保険を使うということも考えられます。

生命保険は、色々と注意点がありますので、あまり若いうちから考えるのではなく、50歳を過ぎたあたりから、検討をすればいいのではないでしょうか。

加入を検討する際は、十分な検討が必要になります。

小規模企業共済

退職金は、会社からもらうものなので、会社にお金を貯める必要があります。

しかし、この小規模企業共済は、個人で退職金を貯めるものです。

過去の小規模企業共済について書いた記事はこちら

ひとり社長や個人事業主の退職金は自分で貯めなければいけない

2016.10.17

小規模企業共済→個人型確定拠出年金→NISAの順で資産形成をしよう!

2016.06.15

ひとり社長なら退職金の準備をしよう!

2016.04.06

小規模企業共済は、節税効果が高いので、退職金目的として、是非使いたい制度です。

このブログで取り上げることも多いです。

今回は、会社で貯める方法を主に書いてきましたので、四番目に書いていますが、一番最初に検討するものです。

小規模企業共済は、個人で加入するものですから、お金の流れは次のようになります。

会社から役員報酬としてお金をもらい、そのお金の一部を小規模企業共済の掛金として支払う。

この掛金は全額所得控除になるので、個人の所得税や住民税もかからないことになります。

社会保険料は、役員報酬の額面金額に対してかかりますが、これはしょうがないところです。

小規模企業共済の掛金は、最大で月7万円まで掛けることができます。

20年上限の掛金で掛け続ければ、1,680万円になります。

まとめ

小規模企業の社長の退職金を貯めるための方法を4つ紹介しました。

優先順位としては、小規模企業共済→経営セーフティ共済→会社で現預金を貯める→生命保険の順でしょうか。

まずは、小規模企業共済に加入しましょう。

記事タイトルでは、50歳までに準備を開始しようと言っていますが、小規模企業共済は開業してすぐにでも始めることをおすすめします。

小規模企業共済は、掛金を支払っていた期間が長ければ長いほど、税務上有利になります。

まだ掛金を少額でしか支払えないという場合は、少額でもいいので、早めに加入するようにしましょう。

経営セーフティ共済は、掛金の上限が通算で800万円までと決まっています。

会社のお金に余裕があるときに掛金を増額して支払っておくといいでしょう。

小規模企業共済と経営セーフティ共済を合わせても、退職金が足りない場合は、現預金を貯めておきます。

それでも、まだ足りないというならば、生命保険を検討しましょう。

経営セーフティ共済は、本来の目的で使用することも考えられますので、その可能性がある場合は、退職金としては、あまりあてにはしないほうがいいでしょう。

退職金ではありませんが、個人型確定拠出年金も、老後のためのお金を貯める方法として適しています。

掛金が全額所得控除になるため、節税効果も高いです。

小規模企業の社長であれば、月2万3千円まで掛金を支払うことができますので、検討してみるといいでしょう。

一人社長は、退職金を自分(会社)で準備しないといけません。

何もしなければ、退職金をもらえないということになってしまいます。

退職直前になって慌てるのではなく、早め早めの準備を心がけましょう。

【編集後記】

千葉ロッテマリーンズの調子が上がりません。

オープン戦とペナントレースは別物と言いますが、ここまで違うのか、と思います。

伊東監督が、全部アクが出たと言った言葉を信じましょう!

今日の体重 74.6kg(ダイエット開始から△1.9kg) お腹周り 92cm(ダイエット開始から△4cm)

千葉市、四街道市、佐倉市を中心に地域密着を目指している「渡邉ともお税理士事務所」のホームページはこちら

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ABOUTこの記事をかいた人

1972年生まれ 千葉県生まれ、千葉県育ち。 四街道市在住。 小規模企業の節税に強い、渡邉ともお税理士事務所 代表税理士。 節税をしながら、長期の資産形成をサポート。